概要
(新艾利都 / New Eridu)
多くの地が謎の災害「ホロウ」に飲み込まれ文明が崩壊したこの世界において、ホロウの調査・対処技術やエーテルの資源利用などを確立した事で、逆に大きく繁栄を遂げた為「奇跡の都市」とも呼ばれている。創設者/初代市長はメイフラワー家という所らしい。
現在は人間、シリオン、知能機械人の三種がヒトとして共存し、日々の生活を営んでいる。本世界ではここ以外の都市・国家は滅亡してしまった為、複数の公的組織による自治が行われ専用の防衛組織まである、事実上の都市国家としての側面も有している。
頭に「新」が付いているのは、零号ホロウに呑まれた旧「エリー都」を前身としているため。
元々はエリー都呼称の方が主流で、新エリー都は単に新開発地区を指す意味でしか無かったが、十年前に起こった零号ホロウの大暴走により旧都は全てが飲み込まれ壊滅。生き残った住民は全て新都側か郊外に移住せざるを得なくなり、以降新旧の区別は大きな意味を持つようになった。
街の中心部は子供一人でも外出できる程度には治安が良いが、スラム街の様な貧困層も存在し、危険承知でホロウを利用し公的組織に手を出され辛くしている反社組織も多数。更に司政への発言力を持つ大手企業は利益の為なら行政へ介入し人命軽視の命令も出すなど、全体としての治安は決して良くなく、数多の勢力がしのぎを削りあう混沌とした様相を呈している。
荒野の「郊外」エリアを含む外の世界はホロウに呑まれるまま荒廃しており、細々と人が生きるポストアポカリプスな世界観となっている模様。月も半分ホロウに呑まれている。
技術
エーテルを資源利用した産業が発展しており、それを基盤とした現代的な社会が築かれている。
旧文明から持ち込まれた文化により、ブラウン管TVやレコードが現役というレトロな雰囲気を持ちつつも、電子世界の情報網「インターノット」やSNSが日常的に使われている等、様相は現実世界の先進国に近い。
自動車、地下鉄、コンテナ船など各種交通網も積極的に運用されている描写があり、運転免許をはじめとする法整備も整えられているようだが、自動車もまたやけにレトロな外観の車両が多かったりする。
空の移動手段は基本的に飛行船のみ。新エリー都以外は荒野しかなく都市内の移動が主で、輸送量にも優れており、飛行機の需要がないため。
それでも一応郊外の沿岸部の漁港から魚介類を輸送するために航空機を用いるほか、治安局航空隊が攻撃ヘリコプターを運用しているなどの例外もある。本編ではないが、星見雅のショートムービーや月城柳のEP動画では双発型の中型ジェット旅客機(しかも前者は主翼端にウィングレットを備える割と先進的な機体)が飛んでいる様子もあり、飛行機も完全に廃れている訳ではない模様。
また劇中で「GPS信号」の存在が言及されることからGPS(衛星測位システム)も存在するらしく、人工衛星を打ち上げるか、旧文明の衛星を維持してるかして、何かしら宇宙開発にも手を付けている模様である。
運営
- TOPS
新エリー都の司政府。新エリー都全権利における実行権言を持ち、大型ホロウ発生及び災害時には代理人を通して指揮を取る。大手の民間企業からなる「TOPS財政ユニオン」が顧問として発言権を有しており、ホロウ発生時には指揮に介入する事もある。
- H.A.N.D.(空洞事务无害化对策局)
新エリー都を管理する公的組織。ホロウ内部調査やエーテル資源の採掘を行うホロウ調査協会(HIA)、エーテリアス討伐やホロウ災害の対応を専門とする特別行動部(H.S.O.)などで構成されるほか、専属の武器製造所まで抱える。正規の局員以外がホロウに足を踏み入れるのは違法であり、下記治安局による摘発の対象となる。
- ホロウ調査協会(空洞调查协会 / Hollow Investigative Assosiation / HIA)
都市公認のホロウ調査組織。ホロウに迷い込んだり取り残された人々の救助、データの観測や回収といった業務から、ホロウ活性への対応やエーテリアスの討伐を含む戦闘任務までを幅広く手掛けている。
エース級の調査員ともなればスター扱いされる一方、任務でも相応のリスクを負う事になる。一般の調査員でもホロウレイダーを連行する権利を有しているが、ホロウという共通の危険を前に徹底して職務に忠実な者はそう多くはない様子。
- 新エリー都治安局(新艾利都治安局 / New Eridu Public Security)
新エリー都のもうひとつの公的組織。青色を基調とした制服がトレードマーク。都市の警察機構に該当し、事件調査や事故処理、犯罪者の取り締まりを行う。一般市民にとっては悪党から日常を守ってくれる希望であるが、非合法な依頼を請け負うホロウレイダーやプロキシにとっては頭痛のタネであり向けられる思いは様々。
ルミナ分署などの拠点が存在し、都市秩序部捜査課に属する特務捜査班をはじめ、鑑識、監察、交通管理部など多数の部署を抱える。協力者ファイルでのセスの記述より警察学校の存在も示唆されており、雅と朱鳶、悠真とセスが同じ学校に通っていたとの言及から、H.A.N.D.と教育機関を共有している可能性が高い。
- 新エリー都防衛軍(新艾利都防卫军 / New Eridu Defense Force)
新エリー都の軍事組織で、ホロウ内に設立された研究施設、及び施設内の調査局員やエーテル資源の「防衛」を担う。多数の兵士、軍事ロボットを従えており黒や迷彩で統一されたカラーリングがトレードマーク。
研究施設はホロウ調査に欠かせない存在だがエーテル資源の「貯蔵庫」の側面を持つため、ギャングや反乱軍にとっては格好の的であり、エーテリアスもエーテル資源に誘き寄せられ集まって来る。防衛軍はそれら「外敵」の掃討ないし迎撃を任務とする。旧都陥落事件により多くの脱走兵が生じた過去があり、犯罪組織への転向や軍事技術の悪用を防ぐため、反乱軍への潜入調査も行っている。
オブシディアン大隊を主軸に、11号の所属するオボルス小隊など各部隊が編成されているほか、外部組織の傭兵団も雇って戦力としている。
- インターノット(绳网 / Inter-Knot)
プロキシ事業の基盤とも言える、調査事務のための個人情報統合センター。一種の電子掲示板である。各種依頼の掲示に加えて、情報屋の最新ニュースやエージェント達のプロキシ評など、無数のフォーラムやスレッドが乱立している情報の坩堝で、今作の世界観を大まかに把握できる。
アカウントの売買も横行しており、さらにそれを利用する悪徳業者も紛れ込んでいる。たまに現実のネット民みたいなノリのユーザーが紛れている辺りに開発陣の遊び心が垣間見える。
地理
- 六分街
主人公兄妹が住んでいるヤヌス区の一画。
小さな下町だが比較的治安が安定しており、住み易い街年間ランキングの上位常連。
兄妹が経営するレンタルビデオ屋「Random Play」をはじめ、麺屋「滝湯谷・錦鯉」、ホビーショップ「BOX GALAXY」、雑貨屋「141」、ゲームセンター「GOD FINGER」、ポンプカスタムショップ「TURBO」、喫茶店「COFF CAFE」、ニューススタンド「HOWL'S」、CDショップ「吟遊ニードル」が点在しており、プレイヤーは各店で販売されているアイテムを購入、強化していく。
- 黒雁街跡地
旧都に近い位置にある工業区。
新体制になった白祇重工の主な拠点で、多くの作業員や取引企業が忙しなく働いている。
- ルミナスクエア
ルミナ区の中心に位置する商業地帯。
新エリー都の中でも有数に繁栄しており、治安局ルミナ分署、HIAキャリアセンターなどが点在している。
また港湾部でもあるため、貨物船やフェリー等が往来している。
- バレエツインズ
ホロウに飲まれ、運営社諸共滅んだ商業施設タワー。
建物自体は心霊スポットとして、跡地とホロウがよく見える廃駅前広場はデートスポットとして人気らしい。
- スコット前哨基地
旧都を飲み込んだ零号ホロウの眼前に設営されし軍事施設。
H.A.N.D.や防衛軍などの公的機関が、日々警戒と資源採取を行っている。
- ブレイズウッド
新エリー都南部の郊外の荒野にある小さな町で、カリュドーンの子の拠点の一つ。
様々な理由で都市生活を望まない人々が暮らしている。
- H.A.N.D.本部
生活感のない軍事エリアに聳える大きなビルで、関係者以外は立ち入り禁止。
対ホロウ6課等の執務室もここにある。
- ポート・エルビス
大海原や大橋が見える小さな埠頭。
「エルビス」は希望という意味で、大災害の折に重要な物資輸送を担い、住民避難の拠点ともなった事で、その重要性を強めたという。
旧都全滅後は廃れかけたが、周辺の水深が適していた為乾ドックの再建や海上風力発電施設の建設が行われ、さらに海を眺めるのに適した遊歩道の存在もあり、現在も近隣住民の憩いの場として親しまれている。
- リバーブ・アリーナ
どこかの地下トンネルを改造して作られたイベントホール。
若者間によるアート活動が盛ん。
- スターループ
ルミナスクエアに所在する、スターループタワー上層階のコンサートホール。
開演中は協調コアによってホールが丸ごと飛翔する。
- ミネルヴァ地区
旧エリー都北部に位置した街で、かつてプロキシ兄妹が住み、7番通りにへーリオス研究所が在った。現在は零号ホロウの震源地として、奥深く飲まれ滅んでいる。
新聞によると新都にも同名の「ミネルヴァ区」が別で存在するらしく、こちらは稼働中の発電所などがあるようだが、名前が同じだけで別地区。
- その他
他にも街の区画として、五分街、十四分街、十七分街、二十二分街、三十四分街、五十一分街、スロノス区、ファヌス区、ウルカヌス区、衛非地などが存在する。これらは現状言及だけで、実際に行く事は出来ない。
組織
主要チーム
※主人公やエージェント(プレイアブルキャラ)が所属するチーム群。
チーム名 | |
---|---|
Random Play | 主人公兄妹が経営するレンタルビデオ屋 |
邪兎屋 | ホロウ関連のトラブルを解決する何でも屋 |
白祇重工 | 新興の建設業兼重工業企業 |
ヴィクトリア家政 | 敏腕で知られる家事代行派遣会社 |
特務捜査班 | 治安局ルミナ分署都市秩序部捜査課に属する警察部隊 |
カリュドーンの子 | 郊外で運送会社「猪突猛進」を率いる走り屋集団 |
対ホロウ6課 | H.A.N.D.特別行動部の精鋭たる執行部隊 |
スターズ・オブ・リラ | 歌姫アストラが興した芸能チーム |
オボルス小隊 | 防衛軍オブシディアン大隊麾下の一部隊 |
TOPS財政ユニオン
- スリーゲート:TOPS財政ユニオンの一角。複数の系列企業からなるグループ企業。系列として建設業を担うスリーゲート建設があり、建築業界のご長寿と評される。白祇とは黒雁街跡地にて現場拠点を共有している。武器開発などを担うスリーゲート軍工も存在し、朱鳶の武器『サプレッサーK22』は同軍工のガンスミスが治安局技術部門と共同開発したモノ。
- ジョナサン財団:TOPS財政ユニオンの一角。エーテル関連のコアな事業を掌握しており、かつては都の建創にも携わった。主として医療分野に携わっており、エーテル侵食医療の研究や、当局への侵食医療サービスの提供などをしており、変わり種だとシリオン向けのトリートメントの販売や、視力矯正に応用可能なインプラント型水晶体の開発を行っている。
- セイリングループ:TOPS財政ユニオンの一角。食品・日用品メーカーで、耐侵食応急栄養パックなどの変わり種も展開している。
- 高志:TOPS財政ユニオンの一角。金融業を担っており、金融界の雄と評される。下記の帝高エンターテインメントグループのスポンサーでもある。
大企業
- ヴィジョン・コーポレーション:インフラ建設などを担う大企業。カネもコネも持つがTOPS財政ユニオンには入れておらず、TOPS入りを目指している。ゲーム開始画面のテレビ画面でもたまにCMが流れる。ストーリーの中核となる陰謀の一端に加担したことで、同社CEOのチャールズ・パールマンを巡る攻防が何度も繰り広げられる。
- マルセルグループ:ボンプの開発製造元として知られる企業。虚狩りの一人であるミス・サンブリンガーは当時の同社CEOで、ボンプの発明者でもあった。現在もボンプの製造やメンテナンス業務に携わっている。TOPS財政ユニオンかは不明。
- モンテフィーノ財団:ルーシーの実家、モンテフィーノ家が経営する財団。子会社としてリゾートホテルを経営するモンテフィーノ・カナリアなどを抱える。TOPS財政ユニオンかは不明。
マスコミ・エンタメ
- 帝高エンターテインメントグループ:一大エンタメ企業。通称「帝高」。アストラと契約を結ぶ事務所。かつては「帝恩」という小さな会社だったが、伝説のミュージシャンだったヨラン・デウィンターを引き抜いた事で影響力を増し、TOPS財政ユニオンの高志が買収、スポンサーとなることで一大企業と化した。それもあってヨランが元々所属していた後述のフーガとは強く対立している。
- フーガ・ミュージック社:もう一つの一大エンタメ企業。通称「フーガ」。以前はTOPS財政ユニオンのトップだったが、帝高へのヨラン移籍によって栄光の座から転落した過去をもつ。それもあって帝高とは強く対立しており、産業スパイや暴徒を送り込んでの妨害工作も行うほど。
- パルカファクトリー・フィルムズ:作中で言及された企業。社名からして映画会社と思われる。
- テレビエリー:テレビ局。ストーリー中でも同局の生中継の様子がテレビに映される形でたびたび登場している。やけに口汚い眼鏡姿のアナウンサーが印象的。
- シティ速報:街中のニューススタンドにて販売されている新聞。
- NEBC:ニュース番組「NEBCニュース」を放映しているテレビ局。ルミナスクエアの街頭テレビなどで番組が放送されていることがある。新聞によればサメの海洋生物ドキュメンタリーも放映している模様。
- OBC:シャチがマスコットのテレビ局。
その他
- 新エリー都家政協会:リナのエージェント秘話で存在が言及される、都の家政サービス業を代表する組織。毎年各家政業者の代表から最高の家政代行人を評定する「ベストサービス」を開催している。
- 白浪病院:同じくリナのエージェント秘話で存在が言及される、著名な大型総合病院。かつてはホロウに病院が飲み込まれる災難にも見舞われ、移転を繰り返している過去がある。
- ルース機械工科大学:グレースの出身校。機械好きのメッカと言われる。
- 天馬エクスプレス:運送会社。競合他社にスピードで勝ちたいあまり、あろうことかホロウ内にも配送トラックを突っ走らせるので配達員の遭難事故を度々起こしている。主人公にも配達員の救助や、ホロウ内での運搬の手伝いを依頼されるクエストがある。
- スプラッシュ社:清涼飲料『スプラッシュコーラ』などを製造している企業。TOPSのセイリングループに対し、コーラのレシピを盗むための産業スパイを送り込まれたとして特許侵害で提訴しており、セイリンもスプラッシュ株を大量購入するという敵対的買収行為に出て対抗している。
- ベストチョイスグループ:知能製品の事業を展開している企業。全館を無人化した「知能住居」などを展開している。
- シーウィング水運:貨物船「浮川号」などを保有する海運業者。ポート・エルビスでのクエストにて、とある事故を起こしたことが語られる。
- 新エリー都地下鉄:地下鉄を運営している鉄道会社。
- 新エリー都司法府(N.E.J.):新エリー都の司法を担う行政機関。新エリー都最高裁判所などの裁判所を擁するほか、被告人などの護送用に飛行船を保有する。
- へーリオス研究所:旧都に存在した研究施設。虚狩りのアーチ教授が創設した。零号ホロウの暴走によって旧都ごと呑まれている。詳細は当該記事を参照(※ネタバレ注意)。
反社組織
- 反乱軍:防衛軍の脱走兵からなる武装勢力。大小様々な派閥に分かれている。
- 赤牙組:強盗団。元はカンバス通りの自警団だったが、時と共に腐敗し犯罪集団と化した。メインストーリー第1章にて壊滅。
- 山獅子組:強盗団。ホロウを利用した神出鬼没さと秘匿性が強み。メインストーリー第2章間章にて壊滅。
- 千面相:プロキシ兼任の犯罪ハッカー集団。対ホロウ6課の摘発により勢力を減じ、メインストーリー第3章間章にて壊滅。
- モッキンバード:伝説の怪盗団。富める者から盗み、それを貧しい人々に分け与えていたとされる。かつて一世を風靡したが、現在はほとんど活動していないらしく、稚拙な模倣犯が自称して活動している程度。