概要![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
(空洞 / Hollow)
『ゼンレスゾーンゼロ』の世界観の根幹をなす、同世界に"現象"として発生する様になった、ブラックホールを思わせる巨大なドームに包まれた異空間。
外からはカラフルなノイズを帯びる黒塗りの球状壁として可視されるが、内部からだと外界の空模様が見える。だが、どちらにせよホロウの内外を隔てた通信は基本的に不可能。
発生したホロウの"内側"となってしまった空間は、崩壊した街並みの面影こそ残っているものの、未知のエネルギー"エーテル"で満たされ、そこかしこに結晶化した高濃度のエーテルが点在する光景も珍しくなくなる。
そして内部に居続けた生物や自立機械は次第にエーテルに"浸食"され、マシな段階では知能・精神に異常をきたす所から始まり、最後は後述する怪物「エーテリアス」に"異化"してしまう。
どのホロウもそんなエーテリアスが多数生息しており、一度踏み込めば誰であろうと襲われ続けるリスクは免れない。
加えて内部の空間は無秩序に連結しており、一度入ると方角に沿って進む事など意味を成さず、別の場所に繋がる"裂け目"も頻発する他、手がかりのない状態での探索や脱出は極めて困難。
ゆえに内部の繋がりの法則性を解析して、事前に安全なルートを算出する事が基本となるのだが、その法則性すら時間経過や外的要因によって簡単に移り変わってしまう。
これら数多の危険性から到底ヒトが生きられる領域ではなく、本世界はひと昔前あらゆる土地がこのホロウに飲み込まれた事で文明崩壊の危機に陥り、唯一対策技術を確立した「新エリー都」以外は荒涼とした無人・無法地帯と化してしまった。
その新エリー都ですら、各地が突発的な"ホロウ災害"に見舞われることはままあり、人々は繁栄と破滅が隣り合わせな都市で日々を生きている。人が殆ど立ち寄らない事を利用し、危険を承知でホロウ内を隠れ蓑に活動する反社会勢力も少なくない。
分類として大規模な「原生ホロウ」とそれらの副産物にあたる小型の「共生ホロウ」に大別され、旧都崩壊の原因となった「零号ホロウ(零号空洞 / Hollow Zero)」など固有の名前が付けられているエリアも多い。
なお、内部のエーテリアスを減らしエーテルの活動を鎮静化させれば、一度発生したホロウも"縮小"する事が分かっている。共生ホロウ位ならそれで消滅する事もあり、消滅時にエーテリアス含めた内部の生命は全て消滅する(前兆としてゆっくりと縮小する兆候が観測できるため、時間内に脱出すれば問題ない)。
逆に原生ホロウレベルでは、千単位相当の個体を討伐して多少縮めるのがやっとな為、到底手を付けるには至っていないのが現状。
- エーテル(以太 / Ether)
作中世界におけるエネルギー物質で、自動車、電子機器、ボンプなど機械種族の動力源として使われる。加工によりコーティング剤、電解液、冷却液などにも応用可能で、新エリー都ではこのエーテルを用いた産業が発展している。
ホロウから採掘されるが、適性のない者の身体や精神を侵蝕する汚染物質としての側面もあるため、正規の調査員以外による採掘は規制されている。しかし高額で取引される貴重な資源であり、無許可で採掘して不正に売りさばこうとするギャングや小悪党が後を絶たない。
エーテリアス![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
(以骸 / Ethereal)
ホロウ内部に数多く生息する。エーテルの侵蝕を受けて結晶化したボディと、小さなホロウのようなコアとで構成される怪物。
ホロウに取り込まれた生物や機械がエーテルに侵蝕され"異化"した存在で、一度そうなると元の自我や知性は失われ二度と元には戻れない為、"死"を迎えるのと同義である。
どの個体も極めて攻撃的・排他的で、特にエーテリアスになり得る生きた生物や機械には積極的に襲い掛かる、ゾンビものさながらの性質を持つ。
"エーテル適応体質"の生物や"抗エーテル仕様"の機械であれば、ある程度の時間は浸食される事なく活動できるが、程度によらずホロウ内に滞在し続けると異化は免れないため、安全活動推奨時間が設けられている。
物理攻撃は有効で、一定のダメージを与えればコアが崩壊して活動停止・消滅する他、ホロウの外では生きられず、出た途端に死滅する。
重金属になぞらえた10段階の脅威度が設定されており、一定以上の段階になると相応の戦闘部隊による対処が必要になる。
第2章間章では、とある偶然がきっかけでEMPを嫌うことも判明。もちろん一般社会内での使用はボンプや知的機械人にも有害で違法なため、あくまでホロウ内での護身用として、治安局は携帯型EMPの開発を検討するようになる。
- 侵蝕体(侵蚀体 / The Corrupted)
エーテリアスの前段階、あるいはそのまま人ではなくなってしまった存在。エーテル侵蝕の症状は体表の結晶化や意識障害といった形で現れ、侵蝕体になると怪力を振るうようになる。
また、侵蝕体になる前にホロウを抜け出せたとしても、症状が進行していた場合は重度の後遺症を抱える事になる。異化の過程を目撃したショックで、ホロウとの関係を断つ者も少なくないという。
ホロウ探索者![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
- ホロウ調査協会(空洞调查协会 / Hollow Investigative Assosiation / HIA)
都市公認のホロウ調査組織。ホロウに迷い込んだり取り残された人々の救助、データの観測や回収といった業務から、ホロウ活性への対応やエーテリアスの討伐を含む戦闘任務までを幅広く手掛けている。エース級の調査員ともなればスター扱いされる一方、任務でも相応のリスクを負う事になる。
一般の調査員でもホロウレイダーを逮捕する権利を有しているが、ホロウという共通の危険を前に徹底して職務に忠実な者はそう多くはない様子。
- ホロウレイダー(盗洞客 / Hollow Raiders)
協会の調査員とは異なり、ホロウへの違法な出入りを繰り返してエーテル資源の取引を行なっている非合法のエージェントで、犯罪者同然の連中も多い。ゆえに治安局の摘発対象となっているが、提携しているプロキシを売る事で減刑される制度も存在し、悲劇的な結末を迎える関係も少なくない。
一方、多発するホロウ災害に治安局や調査協会が十全な対応を出来ているとは言い難い実情もあり、ホロウレイダーやプロキシを支持する声もある。
- プロキシ(绳匠 / Proxy)
違法のホロウ事務調査員。ホロウレイダーがホロウから脱出するためのサポートや、「キャロット」の融通などを手がけるガイド役。
「インターノット」を介して依頼や報酬をやり取りしており、高額な依頼料を取る一流から、スレッドで晒される素人同然の三流まで玉石混交。当局にとっては目障りなようで、プロキシを捜査・通報するためのホットラインまで配備されている。
- キャロット(萝卜 / Carrot)
調査員のボンプにデータチップとして支給される、ホロウ内部の変化パターンから推測される地図情報。ホロウからの最適な脱出ルートが記されているものの、上述した通り予測できるのは一定時間内の変化に限られるため、実質的に使用期限付き。
情報をコピーして対価を得ている調査員やプロキシは珍しくない様子だが、熟練のプロキシやエージェントの自作キャロットの方が使い勝手が良い場合もままある。
- 「虚狩り」(虚狩 / Void Hunter)
ホロウが未知の災害であった過去の時代に目覚ましい功績を残し、今のホロウ調査やエーテリアス討伐の基礎を築き上げた7人の傑物に贈られた二つ名。その名は現在でもエース級エージェントの称号として引き継がれており、最前線に立ち続ける者たちにとっての憧憬の的となっている。