概要
石炭紀のイギリスLimestone Coal Groupに生息していた脊椎動物。
本種のみでクラッシギリヌス科を構成する。魚的特徴と四足類的特徴を合わせ持ち、分類に関しては基盤的な四足類とする説やより基盤的なステゴケファリアであるとする説などがあり詳細は不明であるが、便宜上両生類として扱われることが多い。
属名は「太いオタマジャクシ」を意味する。
最大全長は約1.5m。2mとされることもあるが、より小型であったとみられている。
眼窩が大きく、濁った水域で活動していたか夜行性であったと思われる。
顎は発達しており、60°まで口を開くことができ、強力な噛みつき行動のできる捕食者であることを示している。歯は二列あり、二列目には一対の牙があった。
吻には背面の正中線に沿って隆起が通っており、捕食行動を取る際、頭蓋骨に衝撃が掛かるのを緩和する効果があった可能性が指摘されている。
頭蓋骨の上部には装飾のような突起が見られ、オオセ科のサメに見られるような皮弁であるとする研究もある。
鼻付近に感覚器官らしき構造が見られたため、そこからの想像としてひげの生えた復元がしばしば見られるが、感覚器官らしき構造は保存状態の産物であり実際には存在しなかったとされる。
四肢は存在するが貧弱で、全長約1.5mの個体で上腕骨が35mmしかなかった。
尾は断片的だが、縦扁していたと思われる。
Panchen(1985)はウツボに類似した生活様式をしていた可能性を指摘している。