概要
石炭紀のイギリス・スコットランドLimestone Coal Groupから産出している脊椎動物。
本種のみでクラッシギリヌス科を構成する。魚(非四足動物脊椎動物)的特徴と四足類的特徴を合わせ持ち、分類に関しては基盤的な四足類とする説やより基盤的なステゴケファリアであるとする説などがあり詳細は不明であるが、便宜上両生類として扱われることが多い。
名称
属名Crassigyrinusは「太いオタマジャクシ」、種小名scoticusは「スコットランド産」を意味する。
学名に決まった読み方はないが、属名の一般的な英語発音はcrass-i-ji-rin-usである。
形態および生活様式
最大全長は約1.5m。2mとされることもあるが、より小型であったとみられている。
眼窩が大きく、濁った水域で活動していたか夜行性であったと思われる。
顎は発達しており、60°まで口を開くことができ、強力な噛みつき行動のできる捕食者であることを示している。歯は二列あり、二列目には一対の牙があった。
吻には背面の正中線に沿って隆起が通っており、捕食行動を取る際、頭蓋骨に衝撃が掛かるのを緩和する効果があった可能性が指摘されている。
頭蓋骨の上部には装飾のような突起が見られ、オオセ科のサメに見られるような皮弁との関連性を指摘する研究もある。
鼻付近に感覚器官らしき構造が見られたため、そこからの想像としてひげの生えた復元がしばしば見られるが、感覚器官らしき構造は保存状態の産物であり実際には存在しなかったとされる。
四肢は存在するが貧弱で、全長約1.5mの個体で上腕骨が35mmしかなかった。
尾は断片的だが、縦扁していたと思われる。
Panchen(1985)はウツボに類似した生活様式をしていた可能性を指摘している。
古病理学
1980年代の調査にて、3本の肋骨が骨折後治癒した痕跡が発見されている。(Panchen 1985)
創作物において
プレヒストリック・パーク
第5回に登場。
石炭紀の沼地にてナイジェルを襲撃、足首に食らいつき出血させた。
その後捕獲され、再び自然に返された。
マインクラフト
公式での実装はされていないが、MODのひとつFOSSILS AND ARCHEOLOGYにおいてバージョン8.0.2で実装されており、夜行性の水棲生物として設定されている。