概要
ワグナリアのフロア担当。18歳。
一見すると平凡なアルバイトで、見た目通りいろいろ普通だが、「普通」であることに対して普通でない執着を抱く変人。
「普通」に固執すればするほど「普通」から遠ざかる、重いジレンマを抱えている。
元々はモブで、漫画本編への登場が極端に少なく、いわば準レギュラーに近いキャラである。
黒髪と赤いメガネが特徴。
右のくるっと巻いてある髪はくせっ毛。相当に極力な形状記憶効果を持っており、伸ばしてきゅうりを巻き付けると、一瞬で引き寄せて松本の頭に直撃させるほど。
体格は平均的だが、山田曰く、胸は全然普通じゃないらしい。また、彼女からはメガネ要員として山田家に養子いりしないかと誘われている。
「普通」であることが大好きで、あらゆる「普通でないこと」から距離を置きたがる。ワグナリアの濃すぎる同僚達と関わることもだいたい嫌がっており、基本的に付き合いは悪く、それどころか早々に転職したがっている。
しかし、根が単純なので、「~っていうのが普通」と語尾につけるとどんな変な指示にも従ってしまう癖があり、佐藤や相馬にたまにからかわれている。
また一方では、かなり面倒見が良いところもあり、山田に対して姉のようなふるまいを見せたり、小鳥遊へのお返しを買おうとして立ち往生している伊波を見捨てられずに手伝ったりと、根は優しい。
また、平凡なので逆境に弱く、皿を割った際には八千代に過剰に謝っていた。
なんだかんだ変人ぞろいのワグナリアで業務を続け、溶け込んでいるあたり、松本自身もかなりおかしい。それどころか、変人だとみなしているワグナリアの面々から逆に「変わった人」認定されており、やっぱり普通じゃない。
この「普通」への執着は、小さいころに、弁当にくさやを入れられた際に周りから「変だ」と過剰にからかわれすぎた経験がトラウマとなって生まれたものである。
しかし、入れた本人である祖母にはそれを言い出せておらず、逆に祖母はその裏で、孫はくさやが好きなのだと誤解したままであり、今も彼女の弁当に遠慮がちにくさやを盛り付け続けている。
シリーズ後半では、何かとワグナリアを訪れる桐生に対して「普通じゃない客お断り」として門前払いをかます、という流れが恒例化している。
桐生とは、食パンを加えながら通学路で互いにぶつかって転んだ過去を持つことが示唆されているが、今はその記憶がない様子。桐生の着ている白ランに対して松本が持つ異様な嫌悪の源も、この過去にあるかもしれないようだ。
桐生の方はというと、「普通にかわいい」「普通に好き」と面と向かって言うなど、普通に好意を抱いている。
初登場は、ガンガン本誌への出張版。前述の、八千代にやたら謝っていたエピソードがこれにあたる。
このときは登場がわずか1コマだけのいわばモブだったのだが、名前や詳しいキャラについて問い合わせが作者に殺到したため、現在のような準レギュラーに格上げされたという誕生秘話がある。
最終的には、番外編などで主役級の扱いを受けるようになっている。
出番が少ないのは、本人が「本編に登場するなんて普通じゃない」と思っているかららしい。アニメに登場する事が決定した事を聞いた際には「くっそーやさしいな監督!!!!!」と、嬉しいのか迷惑がっているのかよく分からないリアクションをしていた。
メインキャラ陣の中では、小鳥遊を除くと最も後に入店したアルバイトである。
関連タグ
黒桐幹也:ベクトルやその動機は異なるが「普通でいること」への執着を持つ人物。
奏言葉:変人の多い職場の中で「普通」に拘る。