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ハッブル宇宙望遠鏡の編集履歴

2022-06-19 23:38:11 バージョン

ハッブル宇宙望遠鏡

はっぶるすべーすてれすこーぷ

NASAの打ち上げた宇宙望遠鏡。宇宙望遠鏡の代名詞的存在である。

概要

ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope、略してHST)は、1990年4月24日にスペースシャトル・ディスカバリーにより地上600kmに打ち上げられた汎用宇宙望遠鏡。1990年の打ち上げ以来、長年にわたって宇宙の画像を送り続けている。


名称は、宇宙の膨張を発見した天文学者エドウィン・ハッブルにちなむ。世界で初めて、目で見える光の波長(可視光)での観測ができる宇宙望遠鏡で、宇宙望遠鏡の中でも最も成功を収めたものと言われる。宇宙望遠鏡は大気や天候による影響を受けないため、地上からでは困難な高い精度での天体観測ができ、ハッブルの観測結果をもとに今まで1万本以上の論文が書かれたという。


打ち上げ以来30年が経過する現在も、数度のサービスミッションによりその機能を保ち続けている。


打ち上げ当初は内部の鏡が0.002mm歪んでいた影響で分解能(簡単に言うと対象を見分けられる能力)が想定の5%程しか発揮できなかった。(なお、それでも当時としては驚異的な性能だった)

応急処置としてこれを改善するソフトウェアが開発されたのち、最初のサービスミッションで修理が行われた結果、想定を遥かに超える性能を発揮出来るようになった。


Hubble Origins Probe

2003年1月、既に老朽化しつつあったハッブルについてNASAは、今後スペースシャトルによるサービスミッションを行わないと発表した。しかし、このままだとハッブルは2008~10年頃に寿命を迎えると推測されていた。無人ロボットによる修理も提案されたが、現実的ではないとされ却下された。そこで計画されたのが、第二のハッブル宇宙望遠鏡を打ち上げる計画『Hubble Origins Probe』だった。

流用できるものは極力流用し、なおかつ軽量化もしつつ低コストでの打ち上げを目指していたが、2006年10月にNASAはサービスミッションを行わないとする決定を撤回。これまで通りハッブルの修理は行われる事になり、そのままHubble Origins Probe計画は事実上中止となった。


後継機

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡

老朽化が進むハッブルに代わる、新たな汎用宇宙望遠鏡として、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope)がある。ハッブルとは違い、可視光は検出出来ない(主に赤外線で観測を行う)が、およそ百倍もの性能(月にいる蜂が見えるレベルと例えられる)を誇り、遥かに精度の高い観測が出来ると期待されている。

その為、地球近傍の僅かな塵や、太陽や地球から放たれる電磁波も観測の邪魔になる。それを避ける為、月の軌道の外側にある、ラグランジュ点「L2」と言う地点に置かれる。それ故ハッブルの様な打ち上げ後の修理は不可能となっている。

因みに、この望遠鏡が赤外線に特化しているのは、宇宙誕生から間もなく輝き出したと考えられるファーストスター(この天体からの光は波長が引き延ばされ、地球には赤外線として届いていると推測されている)を観測するのが主な任務とされている為。


計画自体は1990年代より始まっており、当初は2010年頃(資料により数年の差がある)に打ち上げの予定だったが、技術的・資金的な問題から延期。2016年に望遠鏡自体は完成したが、動作確認に数年を要し、試験中にネジの緩みが発覚し延期、その後ようやく打ち上げといった所に新型コロナウイルスの影響により更に延期、打ち上げロケットへの搭載時のトラブルによりまたまた延期、打ち上げ地点(仏領ギアナ)の悪天候の為にまた更に延期された。最終的には2021年12月25日に打ち上げられ、開発に掛かった費用は日本円換算で一兆円にも上った。


詳細は「jwst」を参照。


LUVOAR(ルヴォアー)

ジェイムズ・ウェッブの更に次世代の汎用宇宙望遠鏡の構想としてLUVOIR(Large UV Optical Infrared telescope=大型紫外可視近赤外線宇宙望遠鏡)がある。「LUVOIR-A」と「LUVOIR-B」の2機があり、2030年代半ばに打ち上げの予定。形状はジェイムズ・ウェッブに似ている。

こちらもジェイムズ・ウェッブと同じくラグランジュ点「L2」に置かれるため、打ち上げ後の修理は出来ない。

紫外線、可視光線、赤外線と広範囲の波長の光を検出する事が可能で、ジェイムズ・ウェッブより巨大な主鏡を持つため、凄まじい性能を発揮する事が期待されている。(冥王星を間近から撮影するのに匹敵する解像度で観測出来たり、数十光年先の岩石惑星を撮影出来たりするレベルとされる)


詳細はこちら。

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