概要
白亜紀後期のフランス・Argiles et Grès à Reptiles層に生息していたドロマエオサウルス科の獣脚類。同層に生息していたヴァリラプトルと同義語である可能性が指摘されている。
山火事の後の現場で化石が見つかったことから、「オリュンポスの炎の略奪者」を意味するピロラプトル・オリュンピウスと命名された。
化石は僅かな歯・爪・脊椎・四肢の化石しか見つかっていないが、近縁種を参考にすると全長2.4mほどだったと推定されている。
解剖学的特徴はゴンドワナ大陸南部のウネンラギア亜科との類似点が見られ、2019年のヘスペロルニトイデス記載時の論文ではウネンラギア亜科の中に配置されている。
フィクションにおいて
ヨーロッパ産のドロマエオサウルス科では知名度が高く、ドキュメンタリー番組や映画などで登場することもある。
ダイナソープラネット
『ピロラプトルの漂流記』では、本種の雄・ポッドが主人公として登場する。
ジュラシックパークシリーズ
ゲーム作品でも登場していたが、2022年放映の第6作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』にて登場が決定する。
恐らくアジア産のヴェロキラプトル、北米産のアトロキラプトルと並ぶ、ヨーロッパ産のラプトルとして選ばれたのではないかと推測されている。
予告編では氷の張った湖に飛び込み、水鳥のように水中を泳ぎながら獲物に襲い掛かる姿が見られる。
この恐竜がこんな生態であったような根拠はないが、系統的に近いハルシュカラプトルは半水生であったと言われている。尤も他の恐竜のように現生している生物のDNAを使って作られた可能性もあるが。