概要
白亜紀後期フランス Argiles et Grès à Reptiles層から産出している獣脚類。一般的にドロマエオサウルス科と解釈されるが、2000年の論文ではより包括的なコエルロサウルス類とされている。
初期の推定では全長1.5〜1.8m体重50kg、2019年の体積分析では全長1.65m体高54cm体重12.8kgと推定されている。
食性は不明であるが、主に肉食として描写される。初期の報道ではスカベンジャーとしているものもあった。
タイプ標本はMDE-D168・MDE-D169・CM-645の三つの標本から構成され、それぞれ胴椎、仙椎、腸骨である。同層から産出したピロラプトルの記載論文にて、ヴァリラプトルのタイプ標本は属としての判別機能を欠いているとし疑問名とする主張がされ、2012年のドロマエオサウルス類の系統解析でもこれを支持している。
一方で、2009年にはユニークな特徴の組み合わせがあることから属としての正当性を支持する論文も出されている。
なお、ヴァリラプトルが系統解析に含まれたのは2019年のヘスペロルニトイデスの記載論文のみであり、その際にはミクロラプトル亜科内にバンビラプトルの姉妹分類群として配置されていた。しかし、著者はウネンラギア亜科内に置くことも可能だとし、基盤に更なる追加ステップが必要があるとしている。