概要
正式タイトルは「ザ☆ドラえもんズ ゴール!ゴール!ゴール!!」。サッカーを題材とした作品であり、その同年に開催された日韓合同W杯に因んだものと思われる。
一応、ドラえもんズ作品の最終作であるのだが…はっきり言ってどうしてこうなったと言わざるを得ない作品と化してしまっている。
あらすじ
ある時ドラメッドⅢ世の魔法の絨毯に乗っていたドラえもんズ達。しかし突然、唐突にDr.アチモフが現れ、彼が率いる悪の軍団とサッカー対決をする事となる。
え、これだけ?
ざっくり言うと、あらすじらしいあらすじはこれくらいなのである。そもそもこの作品では上映時間が約7分と、10分にも満たない。
それ故にまともなストーリーは作られておらず、作中では王ドラがペチャンコになったり、メンバー達が唐突に回転寿司のコンベアに乗る等訳のわからない展開ばかりである。
更に言うと本作では主役のドラえもんズ、悪役のDr.アチモフに全くセリフがない。精々音声と音楽が流れるぐらいで、所謂サイレント劇として製作されている。ただし、映画公開に放送されたドラえもんスペシャルでは全員台詞があり、事実上、最後の出演となり、ドラえもんは進行役でのび太といる為、直接彼らと絡むシーンがなく、ドラニコフはプラカードで意思を伝えている。
また、本作ではドラえもんズのリーダーであり、尚且つ『ドラえもん』本編の主人公でもあるドラえもんが1度も出てこない。セリフがない故にその理由も謎(厳密に言うと前作「宇宙ランド危機イッパツ!」でも未登場だが、そっちでは「どら焼きの食べすぎが原因」という明確な理由がある)。おまけに親友テレカも全く出てこない(「ムシムシぴょんぴょん大作戦!」でも出てきていないが、こちらはメンバーが手に入れる前の話だからである)。
それどころかドラ・ザ・キッドが高い所にいても恐怖しなかったり(ただし、過去にも高いところにいたのに気づかなかった為か怖がらなかった回はある)、ドラメッドⅢ世がカナヅチなのに仲間とシンクロしたり(水を浴びて巨大化が解除されている)、エル・マタドーラがシエスタしなかったり、ドラニコフがボールを見ても狼男にならなかったり(一応、巨大な扇風機を見て変身する場面はある)と、各キャラクター達の本来の設定をいい加減にしている部分もある(これらに関しては克服したという説があるが、説明は全く無いためやはり不明)。
ドラえもんズの最終作なのに、このようなぞんざいな作品として制作されてしまった理由は不明。この事には多くのドラえもんズファンも落胆したことだろう。