概要
遠山かなめと同じく、米国政府の機関ロスアラモス・エリートにより生み出された「人工天才(ジニオン)」で、元同国のRランク武偵。
「Rランク」とは、小国の軍隊を1人で相手に出来るという「Sランク」以上のレベルで、世界中でも7人(日本には1人)しかいない。
名称の由来は、各国首脳や王族の専属に選出される程の存在であるため、「Royal」の頭文字から取られた。
290という驚異的なIQ数値を誇り、非公式ながら幾つものオリンピック記録を塗り替えている模様。
基本的な性格はかなり短気かつ凶暴で、好戦的。
主人公遠山キンジの父遠山金叉の遺伝子を50%受け継いでおり、遺伝子上はキンジの腹違いの弟にあたる(もっとも本人曰く生まれたのはキンジとはほぼ同時期だったらしく、本当に「弟」であるかは不明)。
そのためHSSも使用可能で、彼の場合の「性的興奮」のトリガーは、自身が「美しい」と感じた芸術品・美術品。
長い間「GⅢ」という製品番号のみで呼ばれていたが、原作12巻でキンジの祖母セツから「金三(きんぞう)」という日本人らしい名を与えられた。
ただしかなめとは違って彼自身はあまり気に入っていない模様。
私服においては奇抜で派手なものを好む。
初登場となった原作8巻ではキンジ曰く「ピエロのような服装」で現れ、12巻では暴走族の特攻服を「美しい」と称賛したり、15巻の大晦日には某大御所女性歌手の歌番組での恒例の豪奢な衣装に感嘆の声を漏らしていた。
研究所に居た頃、詳細は不明であるが唯一の理解者であったサラという名の研究者がジーサード自身が原因で起きたという訓練中の事故で亡くなってしまう。
彼女を蘇らせるために、神崎・H・アリアの持つ「緋弾」の時間を跳躍する力を利用しようとかなめを連れて研究所を脱走。
自身に差し向けられた追っ手を高いカリスマ性を以てして逆に部下として引き入れるという事を繰り返しながら、「ジーサード・リーグ」と呼ばれるグループを形成。
そして「人工天才が戦争の抑止力になる」と本気で信じていたサラの遺志を継いだ事からなのか、キンジの前に現れるまでは世界中の紛争地域を渡り歩き悪党狩りをしてきた。
言動や態度こそ乱暴ではあるものの、11巻では自分が万一キンジに敗れた時に備えて部下達に予め大金を渡しておくなどの思いやりのある一面を見せた。
原作11巻で緋弾を持つアリアを手中に収めるため、キンジに決闘を申し込む。
互いに全力のHSSで激闘を繰り広げた末に敗北。
最後はキンジを助ける形で海に落下し死んだかと思われていたが、後に生存が確認された。
それ以降は呼び捨てにしていたキンジを「兄貴」と呼ぶようになった。
12巻で早い再登場を果たし、キンジの実家にかなめと共にホームステイしていた。
以降は慣れない「一般人」の生活に悩むキンジを心配して彼を尾行したり、キンジから正式に共闘の申し出をされたりした時などに心底嬉しそうにしており、素直にはなれないもののキンジを「兄」として強く意識したり慕うようになっていった。
ニューヨーク・マンハッタンにある、通称「ジーサードビル」という高層ビルをグループのメンバーと共に本拠地としている。
そのビルの様子や億単位のスーパーカーやプライベート機を所有している描写からして、アリアに劣らない富豪である事が窺える。
その一方で、前述の悪党狩りに加えて閉校の危機に陥った近所の小学校に金銭支援をして彼の名前を冠した新校舎が再建されるなど、一部の米国市民には「ヒーロー」として知れ渡っている。
本来は敵対関係にあるはずの米国警察や軍人の中にも親ジーサード派の人間が少なくはない。
H&K USPマッチモデル、ファイティングナイフ、FIM-92(スティンガー)を武器として所有しているが、「銃なんてオモチャ」との考え方から基本は徒手格闘で戦う。
キンジと同じく遠山家に伝わる奥義を使い、技名は独自で付けている。
ビジュアルについては、スピンオフの『AA』第54弾の扉絵で先に発表され、原作では30巻で解禁となった。