概要
望まれる資質や才能・外見を備えた子が産まれるように、受精卵の段階で遺伝情報にテコ入れしようという技術的アイデア、及びその技術によって生み出されるであろう人間の呼称。創作においてはしばしば見られる。
「デザイナーチャイルド」(designer child)、「ジーンリッチ」(gene rich)、「ドナーベビー」(donor baby)とも呼ばれる。
一応、人工授精で作成した受精卵の中から選び出すという方法もあるのだが、「デザイナーベビー」と呼んだ場合にイメージされるのはやはり、優れた遺伝子を導入することで遺伝子を改変する「遺伝子組み換え」を用いた方法である。
そこまでするともはや生物学的な強化人間であり、遺伝病を根本から治療する方法にもなり得る技術ではあるが、クローンとは別の意味で問題を孕んでいる。
特に抑制されていないにもかかわらず純粋に反抗期の遅い子は「反抗期が遅い=親が望む形で能力も高い」という俗説がある所為でこういった子達は実はデザイナーベビーと言われているが当然ながら迷信である。
倫理的な問題から、デザイナーチャイルド人間の作成は世界的にもタブー視されており、国によっては法律などで固く禁止されているケースも多い。
失敗した場合の責任もあるが、欧米ではキリスト教の教義上の問題や、ナチス優生学の記憶があるためである。
しかし、そうした影響下にない中国のとある研究者が、2018年にHIV/AIDSに耐性を持つ双子の女児の誕生に成功したことを発表、世界中に大きな衝撃を与えることとなった。リアルガンダムSEED、リアルガンダム00の時代が近づいている?
関連タグ
クローン…フィクションの設定では単純な複製ではなく、デザイナーベビーの意味で使われる事が非常に多い。メイン画像右のキャラクターはクローンであり、デザイナーベビーでもある。
コーディネイター、アコード:『機動戦士ガンダムSEED』系列の作品に登場する、遺伝子操作を受けた人類。なお、正確にはそれらの間にできた子供も含むので、全員がデザイナーベビーではない。
ホシノ・ルリ:機動戦艦ナデシコに登場する受精卵に遺伝子操作を施されたデザイナーベビー。
ソーマ・ピーリス:『機動戦士ガンダム00』系列の作品に登場するデザイナーベビー。
X-23:原作の漫画ではウルヴァリンのクローンであったが、実写版ではウルヴァリンの遺伝子から作られた精子とメキシコ人女性の卵子を人工授精させて誕生したデザイナーベビーという設定になっている。
朝倉リク/ウルトラマンジード:ウルトラマンベリアルから授けられた遺伝子を元に伏井出ケイが作り出したデザイナーチャイルド。
ミュウツー:幻のポケモンであるミュウの遺伝子を改造して人工的に生み出されたポケモン。人間ではないが、誕生の経緯はデザイナーベビーである。
テレサ・アポカリプス:『崩壊学園』のキャラクター。その派生である『崩壊3rd』では、元はカレン・カスラナ蘇生計画の一環で生まれた実験体クローンという出自。カレンの遺伝子に加え、肉体の脆弱性を克服するために帝王級崩壊獣「ヴィシュヌ」の遺伝子も注入されたことで半不老不死と化した。
マシュ・キリエライト:Fate/GrandOrderのデミ・サーヴァント化計画によってとあるサーヴァントと融合されたデザイナーベビー。
シエル(ロックマン):『ロックマンゼロ』シリーズのキャラクター。ゲーム中で言及されることはないものの、サントラ付属ブックレットのスタッフインタビューで裏設定的に語られる。ネオ・アルカディア政府の優秀な科学者を産出する計画に基づき、遺伝子操作されて生み出されたデザイナーベビー。