CV:南央美
概要
長い髪をツインテール(TV版では中分け、劇場版ではV字前髪、漫画版ではパッツン)に纏めた、雪のように白い肌と金色の瞳を持つ少女。なお、劇場版ではTV版よりも髪が長くなっている。
生年月日は2085年7月7日(仮)、出身地はスウェーデン、身長はTV版が122㎝、劇場版が148㎝、愛称はルリルリ。
11歳(TV版初登場時)にして卓抜した頭脳を持ち、ナデシコのオペレーターを務めていた。
初めは色物ぞろいのナデシコクルー相手に「バカばっか」と呟いていたが、次第に彼女も感化されていき、そう発言することも無くなっていく。
ただし、ゲームに登場した場合などはファンサービスの一環として発言することが多い。
出生
作中における王政の永世中立国家「ピースランド」の国王と妃の娘、つまり王女である。
そして、二人の間に長らく子供が設けられず、医学的に子を設けることになった試験管ベビーでもある。
後述の通り、受精卵の段階で医療機関が爆破テロに巻き込まれたため、国王夫妻は長らくルリが死んだものと思っていた。
その後、国王夫妻は五人の王子たちに恵まれており、ルリの生存が確認された時は両親と共に姉を歓待していた。
余談だが、後述の通り遺伝子提供者が日本人であったために「ルリ」と名付けられたが、髪の色などからルリは母親似なので、父親は日系人だと思われる。
人間研究所
自身を含めた多くの受精卵が預けられていた医療機関が、爆破テロに巻き込まれてしまった。
その医療機関から身元不明となったいくつかの受精卵が、スカンジナビア半島のフィヨルド付近にある施設に搬入され、実験体として遺伝子操作を施されて誕生した。なお、遺伝子提供者が日本人であったため『ルリ』の名が付けられた。
施設で自身と同じく誕生した子供達と共に英才教育を施されながら過ごしていた(部屋で友達のロボットとチェスで遊んだ記憶もある)。
のちに施設にいた育ての両親を知るべく施設跡を訪れた時、出会った施設の元所員から幼少時の記憶にあった様々な事柄の正体を知ることになる。
なお、就寝時にはある水音(近くに流れる川を遡上する鮭の群れ)を子守唄替わりに聞いていたため、その音を気に入っていた(TV版と劇場版で自室に魚のモニュメントを吊るしているのも、恐らくはこれに因んでいる)。
ネルガル重工
4歳の頃にネルガル重工にスカウトされ、日本国籍を取得。ネルガル傍系の研究所に勤める星野夫妻の養子となる(これによりファミリーネームがついて『星野ルリ』となった)。
また、養父母は15年間にわたってヒューマンインターフェイス・プロジェクト(イメージフィードバックシステムをさらに発展させ、宇宙戦艦クラスのシステムの運営を一人に集中させようとする計画で、恐らく劇場版設定のワンマンオペレーションシステムプランの前身)に携わっており、ルリはそのプロジェクトの被験者として参加する。
5歳の頃にネルガル重工によるスキャパレリプロジェクトが開始され、のちの戦艦ナデシコとなる相転移エンジン搭載戦艦のオペレーターに選出される。
それ以降、宇宙船航行技術などの専門訓練がカリキュラムに含まれ、TV版で戦艦ナデシコが竣工する事になる2096年、11歳の時に正式にナデシコクルーとして採用される。
AからBへの物語
火星遺跡争奪戦後にナデシコクルーは解散する事になるが、「身寄りがないルリをどうするか?」と話し合った末、ミスマル・ユリカの家へ引き取られることになった。
最初はユリカの家で生活をしていたが、ユリカとミスマル・コウイチロウの親子喧嘩の末にユリカに連れられ、アキトの家に住むことになった。
アキトがラーメン屋台を転がす傍らチャルメラを吹いて客を寄せ活動で支えていき、アキトが作るラーメンを食べて幸せな生活を送っていく。(その生活の中、アキトとユリカは結婚することになる)
しかし、アキトとユリカが新婚旅行に出かける際に乗った飛行機が爆破事故を起こして2人が飛行機事故により死亡するという状況を目の当たりにし、ルリは塞ぎこんでしまった。
その後はハルカ・ミナトに引き取られ、しばらくミナトや白鳥ユキナと生活するが、立ち直ったあとは連合宇宙軍に所属し、少佐階級となってナデシコBの艦長に就任。
キミノオモイデニ、サヨナラ
3年後の世界を描いた劇場用作品「機動戦艦ナデシコ The Prince of Darkness」では主人公として登場、作中では電子の妖精という二つ名も付いている。
年齢は16歳(TV版のある回でナデシコはボソンジャンプで8ヶ月後に跳んでいるので、一部を除いたナデシコクルーは戸籍上の年齢よりも8ヶ月分若く、実年齢は15歳らしい)。
2101年、ボソンジャンプによる宇宙間航行システム「ヒサゴプラン」を構成するコロニーが次々と襲撃される事件が起き、連合宇宙軍はナデシコBを調査に向かわせる。
ナデシコBが向かったターミナルコロニー「アマテラス」を謎の幽霊ロボットが襲撃し、ルリたちの前にある事実が明らかになった。
それは、秘匿されたエリア内部にて演算ユニット(TV版の戦争の原因の一つ)が隠されており、それと一体化していたのは死んだと思われたユリカだった。
そして、ヒサゴプランの裏で暗躍していた火星の後継者が現れ、彼らを討伐するため建造中の新しい戦艦ナデシコCのクルーを集めるべく、ルリはかつてのナデシコクルーたちを訪ねていく。
その最中、墓参りのためにミナトと墓地に向かったルリは、死んだと思われたアキトと再会する。 ※少々イザコザがあったものの、アキトからあるものを授かり真実を知る事になった。
終盤、火星の後継者の本拠地である火星にナデシコCはボソンジャンプで強襲し、ナデシコCのシステム掌握により火星の後継者は無力化され、降服することになる。
そして、アキトは宿敵である北辰を倒し、ルリたちはユリカを救出する。
その後、アキトは誰にも会わずに去ってしまったが、ルリの台詞で劇場版は閉幕となる。
帰ってきますよ。帰ってこなかったら追っかけるまでです
だってあの人は…あの人は大切な人だから
スーパーロボット大戦
ナデシコが初参戦してからは『DD』を除き必ず登場。
劇場版参戦時には、図鑑のコーナーでアキトの方が先に登場することが多い(これはあくまでスーパー「ロボット」大戦ゆえと思われる)。
『V』では遺伝子操作で生まれたという設定からキラ・ヤマトと同じスーパーコーディネーターという扱いになっている(北辰も最後のメガノイドという扱い)。
人気
放送当時から本作でダントツの人気を誇り、何なら「ナデシコは全く知らないけどホシノ・ルリは知ってる」という人が続出したくらいである。
pixivにおいても、ナデシコキャラの投稿数が2位であるユリカと比べても7倍以上の差があり、『機動戦艦ナデシコ』タグのうち3/4ほどを占めている。
TV版では主役回が3話あり、どれも首藤剛志が脚本を担当している。
第19話「明日の『艦長』は君だ!」にて、オリジナルソングを披露したために問い合わせで電話回線がパンクした逸話がある。
劇場版では警視庁とタイアップして交通安全ポスターが発行され、その人気ゆえにポスターが盗まれた事もあったらしい。
パロディ
『電磁戦隊メガレンジャー』第11話にはTV版ルリをパロディした「ルリちゃん」(髪型がそのまんま)が登場している。
アニメーターの大張正己はルリが大のお気に入りであり、後に首藤剛志がシリーズ構成を務めた『獣装機攻ダンクーガノヴァ』ではルゥ・リルリというオマージュキャラを出している。
また、後に自分が監督を務めた作品に髪の色がよく似ている謎の美少女?を登場させている。
関連イラスト
TV版
劇場版
ダブルリルリ
関連タグ
機動戦艦ナデシコ ホシノルリ テンカワ・アキト ミスマル・ユリカ
ロックマンエグゼbeast+…直接的な関係はないが、作中で彼女の人形が出てきている