概要
『機動戦艦ナデシコ』のヒロインで、戦艦ナデシコの艦長にして、地球連合軍提督・ミスマル・コウイチロウの愛娘である。
幼少期を火星で過ごし、テンカワ・アキトとは幼馴染であった。この頃からアキトのことを好いていて、相思相愛であると思い込んでおり、月日が流れてそのことを全く疑うことはなかった。
その後地球に移住、地球連合大学という士官学校に進む。大学時代に戦略シミュレーションで無敗を誇り、才色兼備の逸材(ただし性格に問題あり?)といわれており、卒業後、ネルガル重工にスカウトされてナデシコに艦長として搭乗する事となる。
性格はかなりの楽天家で天然。また料理下手(劇中では、三度挑戦しているが何れも上手に調理できずに終わってしまった)。Vサインを好む。
このように書くと人生順風満帆に思われるが、作中では幾度となく挫折と失態を味わっており、七転び八起きを地で行っている。
- 出航していきなりエステ乗りを軍の裏切りで失い、そのせいでアキトが精神的に潰れる寸前に
- 眼前でコロニーが木星蜥蜴により破壊されるのを目の当たりにする
- その葬儀に追われる最中にアキトをメグミに奪われる
- 火星に到達した直後に木星蜥蜴に襲撃され、助けるつもりで来た避難民を自らの手にかける決断を下す
- このショックで流石に落ち込み、アキトに迫るも(色々あって)拒否される
- 地球に転移した直後、誤射で連合軍をぶっ飛ばしてしまい、連合軍の下請けになる
- オモイカネの暴走で連合を撃ってしまい、またも信用失墜
- 他クルー共々、木星蜥蜴の正体を知ってしまい、何のために戦っているのか項垂れる
- 木星蜥蜴への態度が軟化してきたアキトと良い仲になるも、アカツキの造反により船を追われる
- 独自で木星蜥蜴の黒幕・木連との和平に漕ぎつくが、木連上層部の裏切りで鍵となる交渉特使が殺される
このような紆余曲折を経て最後はアキトと結ばれ、火星極冠遺跡を宇宙に放逐することで蜥蜴戦争は終わりを迎えた。
空白の三年間 -The blank of 3 years-
ルリをミスマル家に迎え入れ生活をしていたが、父・コウイチロウとの親子喧嘩の末にルリと共にアキトの処に転がり込み、アキトと共にラーメン屋の屋台を転がし、ラーメン屋修行に打ち込んでいた。
その生活の中で、アキトにそっくりな人と出会い、不思議な生活を送っていく。
ナデシコクルー達に結婚式の招待状を送り、アキトと夫婦になった。
キミノオモイデニ、サヨナラ
三年後を描いた劇場用作品「The Prince of Darkness」では、アキトと結婚し夫婦になり新婚旅行に向かう。が、その中をテロリスト「火星の後継者」に襲撃され、アキトと共に誘拐される(表向きはシャトルの事故により死亡報道がされている)。
そのため、上記のように波乱万丈な紆余曲折を経てようやくアキトと結ばれた幸せな生活というのは三年間も無かったということになる。
そして火星出身のA級ジャンパーとして、ボソンジャンプの演算ユニットに組み込まれてしまった。
余談だが、その際の彼女の姿はほぼ全裸であり、敵対組織である火星の後継者の面々からその裸体を見られている(流石にえっちすぎると判断されて途中から服を着させられた。幸いにも演算ユニットに組み込まれている際の彼女に周囲を把握するだけの自我が無かったのが救いだったが)。
また、演算ユニットに組み込まれている際の彼女は夢を見ているに近い状態であり、ボソンジャンプの効率化のためとは言えどアキトとデート中の夢を見ている彼女に火星の後継者という第三者がアキトのフリをして目的地を伝えるというNTRに近い行動をされている。
最後はルリたちナデシコCクルーにより無事に救出されたが、アキトはユリカに会うこと無く去っていったために、救出後もアキトに逢えず仕舞いで作品が終了。
その後、アキトと再会できたかどうかは不明である。
なお、火星の後継者のせいでアキトは五感のほとんどを失っており、彼のサポートをする、義理の娘に似ている少女が常に彼に付き従っているため、妻であるユリカを捨ててその子との生活を選んだという意味でもNTRに近い扱いを受けている(アキトと彼女の間に恋愛感情があるとは一切描かれていないため、単に復讐のための協力関係でしか無いだろうが)。
シリーズとしては現状最新の時系列を扱う作品となる劇場版の後日譚となるゲーム『NADESICO THE MISSION』では地球にて内勤をしているが、火星の後継者残党と戦う羽目に陥ったルリたちが敵黒幕の圧力から来る連合軍の命令によりナデシコBの起動鍵を没収され、苦境に陥ったところで地球よりナデシコCを持って来る。
選択では連合軍命令によりクルーの確保のためナデシコBに残って留守番するか、ナデシコCクルーに加入してルリたちと共闘するかのいずれかになる。
ちなみに本作にアキトはOPムービー以外一切登場しないため、その後のアキトとユリカは再会できたのか、そもそもアキト達はどこに行ったのか等は一切わからない状況となっている。
上記のようにアキトとの関係はあまりに救いが無いエンディングを迎えてしまったためかファンからは賛否両論で、スパロボに参戦したときはふたりの関係にスパロボ補正がかけられてハッピーエンドとなる作品も多い。
ちなみに、機動戦艦ナデシコの続編の制作構想はあったようだが佐藤竜雄監督がXにて続編制作は許さないと言われていたことを明らかにしており、スパロボ等の外部作品内での演出ではなく、機動戦艦ナデシコシリーズの正史としてアキトとどうなったのかが描かれることは絶望的な状況となっている。
もっとも、仮に描かれたとしても劇場版にてアキトは味覚を中心に五感のほとんどを失っているため、ユリカと再会できても劇場版以前のような幸せな生活ができるとはなかなか想像しづらい状況ではあるのだが(作中ではラピスがアキトのサポートをしていたらしいが、あまりにもラピスの台詞もアキト達の非戦闘時の描写も少ない上にその台詞も意味がわかりにくいものであったため、どのように、そしてどこまで彼をサポートしていたのかはわかりにくく、劇場版時点でのアキトの状態については不明な点が多い)。
漫画版では
小泉今日子の『ヤマトナデシコ七変化』が好きで、それに因んでナデシコの名がつけられたことになっている。原作のように見事な采配を執る事はなく、鳴かず飛ばずの戦績だったため責任を取って自ら艦長職を艦長代理にそのまま託す。
並行世界から来たイネスにより拉致されてしまい、ジュピトリアンの黒幕__邪馬台国に囚われたが、アキト一行の手によって救出される。
スパロボでは
TV版設定ではナデシコAの艦長として登場するが、『IMPACT』ではTV版最終回でヤケクソになって動かしていた設定を流用しエステバリスのパイロットとして使用可能、更にアキトやガイとの合体攻撃も行える。
『BX』では若くしてディーヴァ艦長になってしまったナトーラ・エイナスとの漫才が人気な一方、『J』では同じ声優で同じような服装のナタル・バジルールから一方的に敵視されていた他、何とラウ・ル・クルーゼが草壁を殺害した事で劇場版に至る要因が完全に崩壊し、結果的にではあるが命を救われるという驚愕のクロスオーバーが存在する(当然ユリカ本人には与り知らぬことではあるが)。
一方、劇場版設定においても救出後はルリの精神コマンドを準用する形で使用できる。『W』ではナデシコBの艦長として着任、『MX』ではナデシコC艦長、『V』『T』では副艦長となっている。
スパロボにおいて特筆すべきは主にエンディングにてアキトと再会できるという点であろう(期間限定参戦のX-Ωは除く)。
特に『V』では泣きそうな顔で「私はアキトのお嫁さんだよ。ぶいっ」とTV版1話のVサインを行っており、アキトも感極まっていた。劇場版初参戦の『R』では歴史改変により火星の後継者の存在自体がなくなったため、TV版設定の延長線として幸せな生活を掴んでおりアキトの子を受胎している。
性能に関してだがTV版ではあの宇宙戦艦ヤマトの沖田十三や宇宙海賊キャプテンハーロックのハーロックという宇宙戦艦系アニメの二大巨頭の艦長に匹敵する驚異的な強さを誇っている(というより彼らが出るまで最強艦長の座を1人守り続けていた)。
能力に関してもまずまずなのだが彼女の強みは「精神コマンドのラインナップが非常に強い」事と「参戦作品のシステム及びナデシコの性能が完全に噛み合う」事である。
敵の強力なスキルやMAP兵器を「脱力」で封じアタッカーや稼ぎも「愛」でこなしてしまう。
本人も強いのだがサブパイロットまでいるのだから手が付けられない強さである。
劇場版では最初の「W」こそ落ち着いていたものの「V」からはナデシコCの新能力が追加されるのと同時にサブパイロットとして復帰。
相変わらず「自重しない程豪華なラインナップの精神コマンド」で強さを支える。
なお、「V」のPVでユリカが「ナデシコの秘密兵器がベールを脱ぐ」という台詞を言っていたがTV版の強さから従来のファンからは「ユリカが秘密兵器」と思う人もいた(実際、ユリカがいないとナデシコCの戦闘力はガタ落ちしてしまう)。
余談
桑島法子は今でこそ「ロボットアニメを見ればだいたい出ている」レベルであるが、実は本作がロボットアニメ初主演であり、ED曲も担当した。
関連イラスト
関連タグ
ミスマル・コウイチロウ:父親。
テンカワ・アキト:想い人。(一応)結ばれて夫婦になった。
ホシノ・ルリ:ナデシコクルー(部下)のひとり。本編終了後は義理の親子のような関係。
ラピス・ラズリ:劇場版時点でアキト(夫)の側にいる少女。ルリ(義理の娘)と似ている。
アキユリ:カップリングタグ
関連人物
ラウ・ル・クルーゼ:スパロボJでは(結果的に)彼に命を救われる。
フレイ・アルスター:中の人&お嬢様・戦艦の女子クルー繋がり。ただし彼女は、某メカ対戦シリーズの三大悪女子に挙げられるトラブルメイカー。ちなみに主人公とは劇中でキスを余裕に通り越して肉体関係にまで及んだが、挙げ句の果てに上述のクルーゼによって爆殺されてしまった悲劇的ヒロイン。