概要
熱血クーデターによって木連の指導者の座を追われた草壁春樹中将率いる組織。
旧草壁派で構成されており、ボソンジャンプ時代に伴う新たな秩序を支配する事を目論む。
組織の真の目的は「ボソンジャンプの危険性を世に知らしめること」だが、そのための方法がボソンジャンプを実戦投入することであらゆる警備システムを潜り抜けて敵の要所や本拠地を叩き、小規模組織でありながらその脅威を知らしめ、犠牲を出すことで相手に無視させないことであり、自分たちを必要悪だと思い込んでいる、偽善者よりなお質の悪い最悪の武装勢力である。
旗揚げと共に統合軍の3割が離反するなど、現体制に不満を持つ者から支持を集めるが、TV版最終話でナデシコAと共に宇宙に放逐された火星の遺跡を回収し、更に生き残っていた火星出身者(A級ジャンパー)を次々と誘拐して人体実験を行うなど、裏で外道な行いも平然とやっている。
TV版主人公であるテンカワ・アキトもその被害者の一人であり、妻のミスマル・ユリカを攫われた上、自身も激しい暴行と人体実験の結果として五感のほとんどを奪われ、コックになる夢も断たれるという最悪の事態をもたらした。
最終的に火星極冠遺跡での決戦で、ホシノ・ルリ率いるナデシコCによってシステムを無力化されて指導者・草壁春樹をはじめとする主要人物は大半が逮捕、また北辰はアキトとの戦いに敗れて死亡したとされ、事実上『火星の後継者』は壊滅した。
しかし、No.3であった南雲義政が逃亡・潜伏、そして後ろ盾となるクリムゾングループ令嬢・シャロン・ヴィードリンとの結託に成功しており、南雲を中心とした残党がテロ活動を続行し、劇場版の後日譚となるテレビゲーム『NADESICO THE MISSION』ではルリの後を継ぐ新人艦長(プレイヤーキャラ)の研修中に南雲が『火星の後継者』復活の宣言と宣戦を布告、前述の南雲率いる『火星の後継者』残党と、その後ろ盾となった黒幕シャロン・ヴィードリンとの戦いとなった。
メンバー
木星連合の中将にて、木星優人舞部隊隊長で後の火星の後継者の指導者。タカ派。アニメ版では表面上は白鳥九十九の和平に理解を示しつつ実は戦争継続を目論んで、仮調印式に和平条約の条件に地球側の武装放棄を求め、失敗に持ち込みそのどさくさで月臣元一郎に白鳥を暗殺させる。更に白鳥殺害を地球側の謀略として木蓮の戦意向上のプロパガンダとして扱う。しかし、その事で月臣は草壁を見限り熱血クーデターが起こり、行方不明になる。
しかし、その後は自分と共に野に下ったメンバーと共に火星の後継者を設立。下記の北辰を使ってA級ジャンパーを拉致・誘拐して非人道的人体実験を行い、その技術で次々とテロ行為を成功させていく。
最終的に、ホシノ・ルリとナデシコクルーに制圧され、部下の安全の保証を求め、潔く逮捕された(前述のボゾン・ジャンプの危険性を世に知らしめたという目的を果たせたというのもあるとは思われる。)。なお、逮捕後の消息は描かれていない。
自分の信念に殉じる行動力とその覚悟をもつと言えば聞こえはいいが、そのために自分を省みず犠牲を辞さない以前に犠牲を出さない道を模索出来ない危険人物であり、元部下の秋山からは「正義を愛する熱血漢、理想のためなら死ねる男。ただ問題は、その理想が他人にとっても理想だと本気で信じているところ」と断じており、まさに狂信者の典型で最も指導者に据えてはいけないタイプの人間である。
- 北辰
- 北辰六人衆
- シンジョウ・アリトモ
- ヤマサキ・ヨシオ
- 南雲義政 - No.3にあたり、自身は逃亡してのちに『NADESICO THE MISSION』にて火星の後継者残党の首魁となる。
保有戦力
- 夜天光
- 上級指揮官用機動兵器。単体でボソンジャンプが可能。
- 六連(むづら)
- 小型機動兵器。オプションユニットを装備する事でボソンジャンプが可能となる
- 積尸気(ししき)
- 夜天光を再調整した量産型機動兵器。オプションユニットを装備する事でボソンジャンプが可能となる。
スーパーロボット大戦では
「分かりやすい悪の組織」なだけあって、歴代の敵組織の中では小規模な方に入るものの参戦時は長期間残っている事が多い(早期壊滅したのがスーパーロボット大戦Vのみ)。優遇されていると思われるが、その割には壊滅した他勢力を取り込まないなど一部疑問に残る部分もある。
基本的にあまり復讐に肯定的ではない他作品のキャラであっても、やらかしたことがあまりに非道なため「火星の後継者なら仕方ない」といった感じでアキトの戦いを支援することが多い。
また、初登場となったスーパーロボット大戦Rでは、序盤の改変前の未来世界にてシャア・アズナブル率いるネオ・ジオンより優先順位が上で新連邦の戦力の大半が割かれた(プレイヤー視点からすれば、後でシャアが仕掛ける事を考慮すれば「逆だろ!!」とツッコみたくなる)、ナデシコCが火星極冠遺跡上までボソンジャンプ出来たが、外部からの介入でシステム掌握に失敗した上に航行不能、撃沈されるという(火星の後継者から見れば)良待遇であったが、歴史改変により存在そのものが消し去られてしまった。
更にシリーズの時代が先立つにつれて組織内の台所事情が激しく基本的に北辰及び北辰衆の機体+量産機(夜天光、六連、積尸気)を除くと初登場のRでは量産型エステバリスなど鹵獲機主体だったのに対してそれ以降はジンシリーズや無人機を使っていた。しかし、ダイテツジンやダイマジンが使えばまだよく最近のシリーズ(V、T)ではバッタ以外にマジンのみ(おまけに事実上移動砲台扱い)という究極な扱いである。
しかもJではクルーゼの攻撃によって草壁が死亡した事により、組織が発足する可能性が0となってしまった。
更にBXでは演算ユニットをバジュラが確保し、何処かへと去ってしまったため
仮に組織が発足しても、ユニット確保するという目的を果たす事は不可能となってしまっている。