あらすじ
青雲学園に在学している天空ケンはとある理由で海燕ジョーに因縁をつけられる。放課後、ジョーに呼び出されたケンは決闘を申し込まれるが突如現れた宇宙人の襲撃にあい、ジョー共々近くの洞窟に逃げ込むこととなる。
出口の見えない洞窟を歩き回る羽目となった二人だが、通路の先に見える光を頼りに進んだ末、巨大な壁画のある空洞にたどり着く。そこには遺跡調査に来ていた国分寺博士と同じ学園の生徒である大地アキラがいた。三人がここに集まったのもガンガーの導き、と博士は言い、先ほどの宇宙人の襲撃はあらかじめ予言されていたこと、その対抗策としてガンガー放射線を利用したロボ『ゲキ・ガンガー』の設計図がこの壁画に記されていることを打ち明ける。
そのことを完全に理解できないまま、ケンとジョーはアキラと共にゲキガマシンに乗り込み侵略者『キョアック帝国』のメカ怪獣に立ち向かい、勝利する。しかし一触即発となったケンとジョーの喧嘩によりチームは空中分解寸前となる。果たしてケンたちは仲間を信じあい、団結して地球を守ることができるのか。
解説
劇中の設定では、2096年頃に100年程度前の時代設定で制作されたロボットアニメ作品であり、1970年代風となっているのが特徴。2090年代には並大抵の作品はやりつくしてしまったため、あえて120年以上前のレトロな作風に回帰したためこのようになった、とのことである。
当初は『ゲキ・ガンガー3』というタイトルだったが、途中から『熱血ロボゲキ・ガンガー3』に改題された(作品紹介時は後者のタイトルとなる)。
レトロな作風を徹底すべく、わざわざ100年以上前のロストテクノロジーとなったセル画技術を引っ張り出してまで作られた意欲作だったが、色々と残念な事情が重なり、4クール52話の放送予定が全39話に短縮されてしまった。
そのため、後半の主人公機であるゲキ・ガンガーVがキット化を優先してデザイン的に見劣りするという設定をはじめ、短縮の煽りで終盤の脚本がグダグダ、投げっ放しで酷い最終回など、打ち切りアニメの特徴まで再現する結果となった。
本来は4部構成で、4クール目に黒幕である『超古代縄文人』が地球とキョアックを全滅させるため表舞台に出る予定だった。物語も二転三転する展開や意外な結末などジェットコースター的なものも用意されていたがお蔵入りに。しかしいくつかの設定は後述する『劇場版』で活かされることになる。
市井に発売されたノートには設定及び全話のあらすじが掲載されているため、ゲキ・ガンガーを知りたい人には貴重な設定集となっている。一部裏設定あり。
なお、異色回としてナデシコが劇中劇として登場し、敵がナデシコに出てくる「ディストーションフィールド」をパクって攻撃してくるという回もある。
木連では聖典として重宝されており、「テツジン」などのメカデザインは、本作に登場するロボがモチーフにされている。
これは、地球との交流が断たれた木連では、娯楽品が限られており、その中で唯一持ち込むことができた映像作品が『ゲキ・ガンガー』だったためである。
…だが、草壁は明確に善玉と悪玉が二分された作風を利用し、市民を「悪の地球人」との戦いに駆り立てるためのプロパガンダとして利用。種族を超えた愛や友情が描かれるエピソードは、散逸したと見せかけてこっそり隠蔽されていた。
主題歌
OP主題歌『レッツゴー ゲキ・ガンガー3』が印象的であるが、曲調や歌詞テロップは設定に反して80~90年代風である。このOPは第一話から第二話まではOPとEDが逆になっており、ガッチャマンのオマージュといえるものとなっているのが特徴(ガッチャマンの場合は2クールまで逆だった)。
ちなみにEDは『正義のロボット ゲキ・ガンガー3』であり、OPに比べると歌詞が70年代、曲調は80年代菊池俊輔風の曲調となっている。劇場版上映時にはガッチャマンに出演していたささきいさお氏のカバーが主題歌となっていることが話題を呼んだ。
映画化
1970年代SFロボットアニメ風のレトロなキャラクターデザインや設定が評判となって多くのファンが「作品化して欲しい」と要望し、1998年に、ナデシコキャラがテレビシリーズの総集編(+お蔵入りになった幻の最終回)映画を見に行くという設定の『劇場版ゲキ・ガンガー3熱血大決戦!!』としてアニメ化、劇場版ナデシコとの同時上映と言う形で公開された。既存の作品のパロディ的オマージュを多数採用されており、劇場版にふさわしいジェットコースター的展開となっている。
なおOVAは『機動戦艦ナデシコ』がDVD及びブルーレイBOXが発売された際、特典ディスクとして収録されている。
ゲキガンガーVSゲキガンガー
『ナデシコ』本編では第12話にて、オモイカネの中枢部を護るデータとして登場した。
というのもアキトと一緒にゲキガンガーを視聴していたことも関係し、【ゲキガンガー=大切なものを護るという正義の使者】と学習してオモイカネが自衛プログラムとして組み込んだ。
アキト自らもゲキガンガーのデータを使用して挑む。パワーは互角、技も互角と昭和ロボットアニメーションドラマにあった【偽物VS本物】の戦いが繰り広げられたのであった。
登場メカ
ゲキ・ガンガー3
超古代縄文人が予言と共に壁画に遺したものを基に、国分寺博士たちが独自の理論を加え完成させた戦闘型ロボ。
乗り手を選ぶマシンであり、熱血パワーの強い人物が搭乗しなければゲキ・ガンガーはその力を十分に発揮することができない。
構成するゲキガマシンはゲキガジェット、ゲキガマリン、ゲキガタンクでメインパイロットのマシンが上になることでゲキ・ガンガー3、ウミガンガー、リクガンガーに合体する。
詳しくはリンク先を参照。
ゲキ・ガンガーV
新型のゲキ・ガンガー。極力モーフィング変形を行わず合体を可能とした機体。しかし体躯が一回り大型化、角ばったフォルムとなってしまっている。
ゲキガドリル、ゲキガマッハ、ゲキガクラッシャーの3機合体3変化に加えサポートユニットとの合体による2形態が追加された。
デザインが角ばったものとなった理由は、DX玩具での完全変形を目指したため。そのため全体的におもちゃチックとなり、批判の声が挙がったといわれている。
詳しくはリンク先を参照。
サブメカ
- ゲキガボーイ
第29話以降に登場したジュンペイ専用のマスコットロボでジュンペイがテンサイにおねだりして製作してもらったもの。単体での性能はそれほどでもないが小回りが利き、その機敏さでゲキ・ガンガーの窮地を救ったこともある。
- テキサスロボ
カウボーイ・ジョニーがメインパイロットを務めるアメリカ製ロボット。リボルバーガンやショットガンなどの射撃武器が豊富だが接近戦には弱く(接近戦用の武器が装備されていない)、メカ怪獣に決定的なダメージを与えることができない弱点があった。再登場時には専用銃に銃剣を装備することで接近戦にも対応できるよう改良された。
このほかにも各国で開発された防衛用ロボが配備されているという設定であり、終盤に活躍する予定だったという。
敵メカ
- メカ怪獣
キョアック星侵略軍所属の戦闘マシン。AI搭載型と搭乗型の2種が存在しているが、話が進むにつれて搭乗型のメカ怪獣の割合が増えていく。これはAI型ではゲキ・ガンガーとの戦闘で渡り合えないと判断したため。
マッサカ将軍率いる星座モチーフの『宇宙メカ怪獣』は上位互換マシン。ハイペリオン側近のメカ怪獣も終盤登場した。
- アカラロボ
アカラ王子が搭乗するメカ怪獣とは別種の人型ロボ。アカラの姿を模した外見となっており、アカラ自身の操縦テクニックも相まってゲキ・ガンガーと互角の戦いを繰り広げる。パワーアップを繰り返しており、2号ロボの『ビッグアカラスペシャル』は攻防強化のためにディストーションフィールド(を参照したエネルギーフィールド)を搭載し、さらに3号ロボ『グレートアカラ』では独自開発した熱血システムを装備、アカラの熱血パワーにシンクロしパワーアップできるようになった。
上記の通りディストーションフィールドのパクリ先だが、劇場版ではゲキ・ガンガーの窮地を救うきっかけを作るなどなくてはならない技となった。
- ウラーガ
劇場版に登場した、現代に復活した超古代縄文人が使用するメカ。巨大な竜のような姿をしている。ジャシン大帝が融合した超巨大マシンであり、鉄壁の防御力とマグマから吸い出された無尽蔵のエネルギーでケンたちを窮地に陥らせた。
TVシリーズではハイペリオンたちキョアック人が崇拝していたキョアックの守護神だったが、これも真の姿はジャシン大帝でハイペリオンは傀儡として利用されているに過ぎなかった。終盤でラスボスとして登場する予定だったが短縮の影響で立ち消えになり、劇場版で設定を拾われることになった。
各陣営
国分寺超研究所
国分寺博士が設立した古代文明の遺跡を調査・分析するための研究所。超常的なテクノロジーを解析する施設であるため『超研究所』と呼ばれている。
その範囲は多岐にわたり、今では失われている技術(ロストテクノロジー)や超常現象を起こす遺跡の調査、果ては外宇宙から持ち込まれたオーバーテクノロジーなどの分析・実用化などを行っている(本作ではそれらのテクノロジー群を「超科学」と呼んでいる)。
しかしその裏では壁画に記されていた予言書に従い外宇宙からの侵略に備え、それらのテクノロジーを応用した地球防衛用マシンの開発を行っていた。
キョアック侵攻後は地球を守る砦と化し、ゲキ・ガンガーをはじめとする超兵器を戦闘に導入する形を取る。
キョアック帝国
暗黒紐宇宙と呼ばれる、別次元の宇宙にあるキョアック星(元はジュエル星であるとされる)を本拠地とする、強大な帝国。しかし暗黒紐宇宙は侵食スピードが速まっており、数十年後には完全に消滅する運命となっていた。
キョアック帝国を建立したキョアック星人は過去の地球に存在した超古代縄文人であり、ジャシン大帝に反感を抱いていた種族でもあった。しかしそれがジャシン大帝の逆鱗に触れ、暗黒紐宇宙へと追放され過酷な運命を背負う結果となった。追放後は守護神『ウラーガ』の力を使用し紐宇宙周辺の惑星を侵略、領土を拡大していった。
地球侵略の理由は地球を奪還し移民させることであり、そのために時空跳躍技術の実現を急いでいた。その目途が立ったため地球奪還作戦を実行し、先兵としてアカラ王子一行を派遣させた。しかしそれはジャシン大帝が書いたシナリオ通りであることが終盤明かされることになる。
超古代縄文帝国
過去の地球を支配していたとされる「超古代縄文人」が建立した帝国。
現在の地球より遥かに高度な文明を持っていたが、ガンガー放射線の暴走により文明崩壊・滅亡したとされる。しかし一部の人類は地下に生き延びており、自分の身体を機械に変えつつ地上に君臨するチャンスを待っていた。
後に誕生した現地球人類と過去に異次元へと追放したキョアック人との共倒れを狙い様子をうかがっていたが、両陣営が拮抗し決着のつかない状態が続いているためその姿を現すこととなった。
登場人物
殆どがナデシコ本編のキャストが兼ね役を務めている。
国分寺超研究所
- 天空ケン(CV:真殿光昭)
主人公。高校3年生。空手と剣道が得意な熱血少年。特に剣道の腕前はかなりのもので、24話では学生に変装したアカラ王子と剣道の試合を行ったときに引き分けにまで持ち込んだほど。
誰とでも分かち合える素直で熱い性格の持ち主。
- 海燕ジョー(CV:小野健一)
ニヒルなイケメン。一見クールな印象を持つが、熱い心を中に秘めているナイスガイ。孤児であり孤児院で育てられた過去を持つ。そのため両親の顔すら知らなかったが、地球人と同じDNAを持つといわれているジュエル星人とのハーフということが中盤で判明し、それが原因でガンガー放射線に身体をむしばまれた末、27話で重傷を負い死亡してしまう。そのシーンは作中で最も泣けるシーンと名高い(実際アキト、ガイ、ヒカルは大泣きしていた)が…。
- 大地アキラ(CV:飛田展男)
柔道部の主将。ドスの利いた声でがっしり体型のバンカラ男。古代遺跡調査の手伝いをしていたところ洞窟に迷い込んだケンとジョーと出会い、ゲキ・ガンガーの壁画を見たことで知り合いになった。
ナナコが好きで度々アタックするが見向きもされない。見栄っ張りなところがあり、上京してきた母親に自分がゲキガンチームのリーダーと嘘をついたこともあった。
- 竜崎テツヤ(CV:松本保典)
ジョーに代わってゲキガンチームに入った2代目ニヒルだが、性格が若干くだけているのが特徴。精密射撃を得意とし、高速戦闘を行いながらの射撃は百発百中の腕前。
自分の偽物ロボットで濡れ衣をかぶせられたりするなど酷い目に合うことが多い。また、かななりのプレイボーイであるがデートの成功率は低いようである。
- 国分寺博士(CV:小杉十郎太)
国分寺超科学研究所の所長で超古代縄文人の壁画を基にゲキ・ガンガー3を開発した科学者。アニメ版の早乙女博士に似た姿をしている。
相手の裏をかくことを自分の理論とし、「こんなこともあろうかと」と対策を事前に用意するなど隙のない人物。超古代縄文人が過去の地球の支配者だったことを看破したり、ゲキ・ガンガーの壁画が彼らが遺したものであることを踏まえて独自のシステムを導入するなど、劇中の人物の中でもかなりの策士といえる。
- 国分寺ナナコ(CV:南央美)
年がら年中Rioみたいな恰好をしているヒロイン(さすがに寒冷地ではコートを被ってたが)。しかしケンたちの代わりに戦ったこともあるなど、勇気のある人物でもある。六郎という兄がいるが、実は…。
木連では絶大な人気を誇っているが、所詮は二次元の存在である。
- ジュンペイ(CV:横山智佐)
ナナコの弟でもないのに、なぜかいつも研究所にいるガキンチョ。ただし無関係というわけでないらしく、テンサイとのコンビで行動していることからテンサイの親戚の線が強いようだ。
とっさにアイディアでゲキ・ガンガーのピンチを救うなど機転が利く活躍を見せている。また、ゲキガボーイの操縦経験を活かし一度だけだがゲキガマシンを操縦したことがある。
- テンサイ
国分寺博士の助手で若き研究者。思い付きで新兵器を開発するなど意外なところで役に立っている影の功労者でもある。研究がてら独自にロボットを開発しているが、ジュンペイのおねだりでゲキガボーイとして製作されることに。
- カウボーイ・ジョニー(CV:置鮎龍太郎)
アメリカ防衛軍所属のカウボーイスタイルを好む剃刀負けの軍人。防衛軍最新鋭のロボ『テキサスロボ』のパイロットで、操縦テクニックもケンたちに引けを取らない。
最初はゲキ・ガンガーを敵視していた彼だが、共闘の末に親友となる。それ以降幾度かゲキ・ガンガーの危機を救う助っ人として登場する。
本来は気さくでアメリカンジョークを交えての会話を好む性格。
キョアック帝国
- ハイペリオン皇帝(CV:田中信夫)
地球を狙う悪の皇帝だが本来は平和の為に宇宙統一を目指した人物であった。放送短縮のあおりを受けて事実上のラスボスとなったが本来はジャシン大帝の傀儡だった。アカラ王子の実親。
- アカラ王子(CV:岡野浩介)
初代地球方面軍総帥。ゲッターというか長浜ロマンロボシリーズにいそうな外見。
まっすぐで正々堂々な性格であり、本来なら卑怯な手を嫌う。父であるハイペリオンの命令には忠実だが、心の底では不審がっていたようである。
路線変更で途中退場してしまうが、予定通りの展開で進んでいた場合終盤まで生き残り、最終的にはケンたちと共闘する予定だった。
劇場版では(成り行きではあるが)ケンたちと共闘することとなる。
- ミーエ・ミーエ(CV:岡本麻弥)
アカラの侍女だが作戦参謀も兼ねている。が、裏目に出るパターンが多い。実はアカラとは幼少のころからの付き合いで、彼に思いを寄せているのだが…。
- ロウコッツ(CV:置鮎龍太郎)
地球方面軍に所属する科学者。表向きはアカラに従順であるが、功を焦った末、マッサカ側に寝返ることとなるのだが…。
- マッサカ将軍
2代目地球方面軍総帥。通称『魔将軍』と呼ばれる通り残忍かつ冷酷な性格で味方の犠牲をも暇ない人物だが、自分を犠牲にしてまで敵を倒そうとする仁義な心を持っている。
ゲスト
- アクアマリン / ドルガー(CV:水谷優子)
人気が高いエピソードに登場する美人姉妹。双子であり、ドルガーが姉、アクアマリンが妹。アクアマリンはケンとの邂逅によって地球人が悪い種族でないことを知り、事情を知らない姉を止めようとするが…。
- サファイア(CV:桑島法子)
ジョーと同じくジュエル星人のDNAを受け継ぐキョアックのコマンダー。同胞であるジョーを連れ戻すためにゲキ・ガンガーと対決するが…。
- コマンダーNo.6(シックース)(CV:陶山章央)
地球名は国分寺ロクロウ。元はキョアックの先兵だったが、ナナコたちと暮らしていくうちに地球人の情が移り、戸惑うことに。しかしナナコと再会した際には情を捨て、キョアック帝国のコマンダーとしてケンたちの前に立ちはだかる。
超古代縄文帝国
- ジャシン大帝(CV:田中信夫)
劇場版に登場する超古代メカ怪獣軍団を率いる超古代縄文人の王。地球とキョアックを争いに巻き込んだ元凶でもある。本来ならTVシリーズでのラスボスになる予定だった人物で、ハイペリオン皇帝を裏で牛耳っていた人物ともされていた。
後から誕生した地球人類には敵意を示しており、劇場版でも再び地上の支配者となるため自らを「神」と名乗り、地球人類とキョアック星人との共倒れを狙い宇宙そのものを支配下に置こうとしていた。キョアック人の先祖を暗黒紐宇宙に追放したのも超古代縄文人であったとされる。
ゲキ・ガンガーの壁画やキョアック襲来の予言を残したのも超古代縄文人であるため、地球側に戦う力を与えたのも、キョアック側を戦闘民族としての道を歩ませたのも彼らということになる。しかし国分寺博士はそれすらも予見しており、それが勝利をつかむきっかけとなった。
自らの身体でもある巨大竜型メカ『ウラーガ』を繰り、ゲキガンチームとアカラを窮地に陥らせたが予想外の力『熱血パワー』によって追い込まれていき、最終的にはダブルゲキ・ガンガーの『ダブル・ゲキガン・スパーク』で内部から破壊され、ウラーガと共に消滅した。
スパロボでは
ゲキ・ガンガーそのものみたいな作品が山ほど同時参戦する本作においては、ゲキ・ガンガー自体がロボットヒーローたちのパロディとして扱われることもままあるが、『W』においてはキャプテンGGが持ち込んだという驚きの設定になっており、作中でも外宇宙から極悪非道なガルラ大帝国が攻めてきたのもあってリアルにゲキガンガーみたいな情勢になってしまい、木連が速攻で地球と和解という思わぬ展開になっている。『V』においても由来が同じだが、こちらは黒幕の策略あってのものだとか。
また『IMPACT』や『R』においてはゲキ・ガンガーの方が実際のスーパーロボット着工より古い時代の番組となっており「時代が追いついた」を地で行っている。
なお、スパロボでの扱いの関係上なのか、ゲキ・ガンガー自体が参戦しているシリーズは現在のところ皆無で、他のロボット作品とのクロスオーバーもほぼない状態である。もっともゲキ・ガンガーそのものがパロディの塊であるため、コラボしにくいという事情もあるのだが(の割には、あれやこれは(限定とはいえ)堂々とコラボしている)。そもそも劇中劇の作品はスパロボ(に関わらず他のクロスオーバー作品でも)では本格的に参戦させるのが難しく、現時点ではスポット参戦と言う形でないと扱えないのが現状と言える。
余談
- 話数短縮打ち切り設定であるゲキ・ガンガー3だが、他局の「機動新世紀ガンダムX」も話数短縮になるとは思ってもみなかったようだ。(史実では96年夏頃からガンダムXの放送短縮の噂話は上がっていたが、ナデシコ第3話のダイゴウジ・ガイの「最終クールは放送時間帯が変わった」が起きるとは思いも寄らなかっただろう)ちなみに脚本担当の川崎ヒロユキはガンダムXでも脚本を担当していた。
- 最終回は窮地に陥ったゲキ・ガンガーVを復活したジョーの駆るゲキ・ガンガー3が助けに来、ハイペリオンとの決着をつける、といったラストだが、打ち切りの影響でゴタゴタでまとまりのない結末となった(ゲキ・ガンガーファンであるアキトですら「酷い終わらせ方だった」と評するほど)。関連商品の売れ行きと視聴率低迷の関係(加えて製作費のコスト)で急に打ち切りが決まったためで、真の決着はファンサービスと言う形で下記の『劇場版』にて付けられることとなる。
- ゲキ・ガンガーの人気は現実でも高評価で、ファンの声援によって『劇場版』(劇場版ナデシコと同時上映)まで製作された。詳しくはこちらを参照。
- ナデシコ放送当時のアニメ制作はデジタル黎明期であり、部分的にデジタル化が始まっている時期でもあった(ナデシコや下記に述べているガオガイガーもデジタル技術を取り込んでいる)。ゲキ・ガンガーが制作されたとされる(劇中での)2096年ではアニメのデジタル制作はすでに当たり前となっており、ロストテクノロジーと化しているセル技術を復活させるのに相当な費用と時間をかけたとされる(結果は見ての通りだが)。ナデシコ放送から20年以上経過した現在から見ても感心できる出来事と言えよう。
関連タグ
ゲッP-X:似たようなノリ。
ゲッターロボ:元ネタだが、後年ゲキ・ガンガーから逆輸入したネタも劇中にある。
勇者王ガオガイガー:ナデシコが放送を開始した4か月後に放送された作品で、ロボットアニメの原点回帰と言う点で類似している。名前が似ていることからネタにされることもあった(スパロボでもネタにされたことがある)。これもゲキ・ガンガー同様スーパーロボットのオマージュが多くみられる。一部の中の人が出演しているのも共通点だが、そもそもゲキ・ガンガー自体勇者シリーズに出演した声優が多い。皮肉にも打ち切り(ガオガイガーの場合はシリーズそのものの打ち切りだが)になった点も共通だが、時代を超えて語り草になっている点も同様と言える。