概要
2018年10月から12月にかけてTOKYOMX、サンテレビ、AT-Xほかにて放送されたオリジナルテレビアニメ。原作は「広報広聴課ゾンビ係」。アニメ制作会社はMAPPA。またCygames関連企業であるAbemaTVにて最速配信や無料配信、アンコール配信などを頻繁に実施している。
「ゾンビ×アイドル×佐賀県」というコンセプトのもと、佐賀県応援企業のCygames(そもそも創業者が佐賀県出身)により企画された異色のご当地コラボ作品であり、佐賀県庁広報広聴課を始めとして佐賀県内の多数の企業と正式なタイアップもおこなっている。
「新感覚ゾンビ系アニメ」としか前情報は公開されず、関係者の情報統制も徹底されていた。
2019年7月27日の唐津市ふるさと会館アルピノでの『ゾンビランドサガLIVE〜フランシュシュみんなでおらぼう!〜in SAGA』にて、「ゾンビランドサガリベンジ」のタイトルでTVアニメ2期の制作が発表された。
その後これの影響もあってか、長らく動きがなかったものの、2021年年明け早々、放送時期がようやく発表された。
2期は2021年4月から6月まで放送された。ネット局は第1シリーズから引き継がれる。
2021年10月17日に劇場版の制作が発表された…が…?(後述)
物語
第1期(ゾンビランドサガ)
2008年、高校2年生になった源さくらはアイドルを夢見て、東京でのアイドルオーディションを受けようと決意。彼女は未来に向けて新たな一歩を踏み出す! はずだった。
朝っぱらに応募申請書の封筒を片手に、自宅前で交通事故にあうまでは。(漫☆画太郎ばりのオチ)
謎の洋館で気が付いたさくらだったが、不気味な化け物少女たちに追われ、謎のサングラス男・巽幸太郎から死んだ事実を告げられる。さくらは10年の歳月を経てゾンビィとして蘇り、他のゾンビ娘たちとともに佐賀県を救うご当地アイドルになれという。
無茶苦茶で意味不明な状況に、さくらとゾンビ娘たちは幸太郎のアイドル計画に振り回されていく。
第2期(ゾンビランドサガ リベンジ)
アルピノでのライブを成功させ活気づくフランシュシュだったが、2019年3月に一大ライブで会場キャパを見誤るという大失敗をしでかし、多額の借金を背負う羽目に。メンバーたちは返済のため身分詐称してアルバイトに奔走するが、幸太郎はすっかり参ってしまい飲んだくれの日々を送っていた。それでも再起を狙うフランシュシュは、原点であるライブハウスのステージに再び立ち、そしてのちに立ち直った幸太郎により活動再開する。
登場人物
フランシュシュ
プロデューサー
ゾンビアイドルユニット『フランシュシュ』のプロデューサー。
風前の灯となったご当地アイドル業界と佐賀を救うべく、さくら達をゾンビとして蘇らせてご当地アイドル活動を行わせる『ゾンビランドサガプロジェクト』を立ち上げた。
彼がメインで話を進めることは少なく、謎の多い人物だが、何故かエンドクレジットでは一番上に名前が載っている。
メンバー
所属するメンバー全員が『伝説』の肩書を持つ(ただしさくらだけ伝説の肩書を持っていない)。
アイドル活動中は身バレを防ぐために芸名として「○号」と号数で呼び合っている。
出身地はおろか生きていた時代さえ違う彼女達であるが、(情報が判明した)メンバーの共通点として、『死に佐賀が絡んでいる』というものがある。(さくら、サキ、リリィは佐賀出身で地元で死亡。愛は鳥栖スタジアムのライブで雷に打たれて、純子は飛行機で佐賀に向かっている途中で飛行機が墜落して、ゆうぎりは佐賀に移住後独立騒動に巻き込まれ斬首されてそれぞれ死亡している)
ゾンビィ1号。メインヒロインで狂言回し。
ピンチになると「どやんす?!」とうろたえる唐津弁の方言女子。幸太郎と個性的なゾンビィ仲間達に振り回されながら、フランシュシュの中心メンバーとして奮闘する。メンバーの中で最初に自我が戻った人物だが、実は他のメンバーと違って唯一生前の記憶がない記憶喪失で謎の多い存在だったが1期10話で自身の死因である軽トラックに撥ねられた事によって生前の記憶を思い出す事になり、1期最終話で生前の記憶を思い出したと同時に失ったゾンビィ化した後の記憶も取り戻した。
『伝説の特攻隊長』。ゾンビィ2号にしてフランシュシュのリーダー。
世紀末、修羅の国として有名な九州を制覇した伝説の佐賀レディースチーム"怒羅美"の初代特攻隊長を務めていた。喧嘩っ早く口が悪く大雑把という絵に描いたようなヤンキー娘で問題行動も多いが、なんだかんだ文句を言いつつも情に厚くて面倒見の良い、仲間想いなムードメーカー。
『伝説の平成のアイドル』。ゾンビィ3号。
生前は2000年代のアイドル戦国時代に、「アイアンフリル」の初代センターボーカルを務めたトップアイドル。リアリストで言いたいことははっきり言うタイプだが、意外とホラー系が苦手な怖がり(今は自分がゾンビだけど)。生前の経験からご当地アイドル活動に対してはシビアに見ていたが、レッスンではストイックかつ真面目な努力家として皆を引っ張っている。リベンジでは原付免許を取得し、バイトなどの移動の際は原付バイクを使用している。
『伝説の昭和のアイドル』。ゾンビィ4号。
生前は1980年代のアイドルブームの火付け役として一世を風靡した伝説的アイドル。一見大人しく内気な性格だが、愛同様にアイドル活動には真摯で、頑固なまでに強い矜持と信念を持つ。生きた時代が時代なだけに、何かとジェネレーションギャップに遭遇しがち。人気と歌唱力はフランシュシュ随一で、その気性とは裏腹に、歌声は非常にパワフルなイケボ。
『伝説の花魁』。ゾンビィ5号。
幕末に生まれ明治初期の動乱の時代を生き抜き、明治維新にも関わっていたという。多少のことには動じないおおらかな性格だが、何気ない台詞の節々に生きてきた時代の厳しさが垣間見え、メンバーの中では精神年齢も最も高い。ついでに乳もでかい。ノリが良く、三味線を始めとした芸事に長けていることから、現代のアイドル活動にも順調に適応している。
『伝説の天才子役』。ゾンビィ6号。
生前は大河ドラマで大ブレイクし、全チャンネルのゴールデンタイムで主演という快挙を成し遂げた天才子役。普段は歳相応に明るく天真爛漫だが、芸能界で揉まれたゆえか、時折痛烈な毒舌を吐くこともある。グループダンスで皆の足を引っ張らないよう一人で特訓に勤しむなど努力家の一面もあり、プロ意識は高い。
『伝説の山田たえ』。ゾンビィ0号。
生前の経歴は一切不明で、メインヒロインであるさくら以上に謎の多い存在。他のメンバーが自我を取り戻す中で唯一自我が戻っておらず、ゾンビそのものの振る舞いで行動する。言葉を発することもできないが、メンバーの言うことはある程度理解できている模様。
元メンバー
2期で登場。佐賀在住でアルピノライブ以来のフランシュシュのファンである女子高校生。ひょんなことから7号としてフランシュシュに加入する。
ペット(?)
幸太郎が飼っているゾンビィ犬。犬種はトイプードルの♂だが、時折クリーチャーじみた容貌に変化する。名前の元ネタはおそらく、ゾンビ映画の生みの親である巨匠ジョージ・A・ロメロと思われる。
その他
自転車に乗ってよくパトロールをしている警官。一話にてゾンビ状態のさくらを見て銃撃。さくらが自身をゾンビだと自覚するきっかけとなった。本官さん並に拳銃を乱用したり美沙に睨まれて自転車から転げ落ちるなど少々頼りないが、どのエピソードでも結果的に治安維持に貢献しているチャラさと真面目さを併せ持った人物。
第2話で脱走ゾンビィ達めがけて発砲したため、愛と純子は彼の姿を見るたび震えている(第3話、第5話)。
モブキャラだが登場頻度は多く、公式サイトではなぜか主要メンバー以外で唯一紹介されている。
佐賀県情報誌「サガジン」の記者。「ドライブイン鳥」のCMでフランシュシュ4号の容姿が紺野純子に似ていることに気づき、熱心に取材する。ライブを重ねるごとに成長するフランシュシュには好意的だが、過去の芸能界で活躍し若くして亡くなったはずの愛、純子、リリィと3号、4号、6号がそっくりな事が気になっている。リベンジでは2019年3月のEFSライブに大失敗したフランシュシュに、記者という公平な立場上「爆死」と酷評した記事を書きつつも、いつか立ち直るだろうとHPなどを逐一確認していた。
ところが、リベンジ6話にてある光景を目撃してしまう……
- 犬走 (CV. 木村良平)
大古場の部下でカメラマン。
典型的なヘヴィメタファッション姿の二人組のオッサン。第1話でフランシュシュに出会って以降よくライブに足を運んでいる。詳しくは下記の「用語など」にて。
第8話でフランシュシュのライブに現れた大男。ヤクザに間違われる容姿を持つ。実は…
サキが特攻隊長を務めていたレディースチーム『怒羅美』の初代総長で、サキの生前の親友。旧姓は「霧島」。現在は結婚し娘の万梨阿を授かったが、グレてしまった娘の身を案じている。サキの事を今でも心の頼りにしており、彼女の死去は麗子自身のトラウマになっている。夫は忙しいらしく家を空けている。
麗子の娘。中学生。怒羅美の総長だったのにもかかわらず今はその面影のない母親に反発し、怒羅美の八代目総長と母親の旧姓を名乗っていたがサキの仲介を経て母と和解。リベンジでは高校生になり、スーパーでアルバイトをしている。
怒羅美のライバルチーム「殺女」の現在の総長。
リベンジ第6話ではボートレーサーになっている。
- 初代総長(CV. 所河ひとみ)
「殺女」の初代総長。
「殺女」のメンバーたち。
怒羅美の現メンバー。茶髪のショートヘアで顔にそばかすがある方が右川、黒髪お下げの眼鏡っ子が左山。二人とも不良に向いている性格をしているとは言いがたく、友人の万梨阿に付き合って無理してつっぱってる感が否めない。
アイアンフリルのセンターヴォーカル。アイアンフリルが史上最強のアイドルグループであるために努力を惜しまない一方で、自意識の高い一面もある。アイアンフリルの初代リーダーである愛を、子供の頃から憧れており、1期のアルピノライブをWebTVで観て以来フランシュシュの活動を観ており、愛の才能を佐賀に埋もらせるには惜しいと、そして生き写し(実際には本人だが)の愛を仲間に加えたく、突如SAGAアリーナのライブに参加するという口実で佐賀に訪れ、愛をスカウトしようとする。
- ユイ (CV. 金子千紗)
アイアンフリルのメンバー。詩織の理解者でもあり、詩織の心中を汲みながらも愛に執着している姿に心配している。
- マスター (CV. 大塚芳忠)
第11話で幸太郎が飲みに行ったバーのマスター。「フランシュシュ」などの名称をよく間違える。二人の会話から公にされてないはずの「ゾンビランドサガ」計画を知っており、ゆうぎりとも何らかの関係がある様子。12話にて全貌が公開されたが、見た目は普通の人間と変わらないものの、長い時を生きてきたと思しき発言やスルメを齧るシーンから彼も何かしら不死の存在であると思われる。店名や店内に飾られている写真などから、あの人物との関連の可能性も視聴者から指摘されている。
リベンジでも登場。1話で大イベントに失敗し酒浸りになっていた幸太郎を説き伏せて立ち直らせた。リベンジ8~9話ではその正体と過去が描かれている。
リベンジ2話に登場。全国的に有名なロックミュージシャンで、トレードマークのリーゼント頭が萎びれるほどに初老に差し掛かった現在は出身地である佐賀を中心に活動しており、FM佐賀の深夜枠に「佐賀が佐賀であるために」のパーソナリティを1992年から務めている。サキにとっては憧れの存在であり、中学時代の一匹狼だった頃、彼がラジオで語った「仲間」という言葉に影響を受け、霧島麗子をはじめとする怒羅美の仲間達、そしてさくらをはじめとするフランシュシュという仲間を得たと彼に感謝している。地域紹介番組の祐徳稲荷神社のロケでフランシュシュと共にゲスト出演する。その際にサキにラジオ番組を辞める事を話し、のちに直談判に来たサキに「熱い魂」を託せると番組の後継者に任命し、その後は佐賀を海外に広めるべく旅に出た。
サキにとって初恋の人でもあり、旅立つ彼に告白したが、「大人になっていい女になったらまた会おう」と返答され、ゾンビである以上大人になれない事、そして失恋した事にサキは涙した。
リベンジ第5話に登場。全国的に有名な天才子役で、表向きは礼儀正しい性格に見られるが、裏の顔はブロードウェイを夢見る上昇志向の高いプライドの塊で、口調も乱暴。年上の西村マネージャー(CV. 土田大)にも大きな態度をとる。佐賀でのTVオーディション番組の予選大会出場も、佐賀なら確実に優勝して本戦に出場できるという考えから。リリィと共に予選を通過し、決勝の歌唱対決でも最高のパフォーマンスを披露し優勝を掴むが、リリィのパフォーマンスを目にして心の中で敗北を認めて自信を喪失する。しかし番組終了後、リリィに背中を押されて元気を取り戻し、別れる際には「上京してきたらまた共演してやる」と告げ、佐賀を去った。
舞々の友人。
- 知事 (CV. 山路和弘)
佐賀県知事。2期第12話で佐賀県の水害被害に対応しているところを幸太郎に押しかけられる。
1期2話に登場する3人のラッパー。挿入歌の名義もラッパーA・B・Cとなっている。
明治時代の人々
2期第8話の過去編に登場する青年。長崎に統合された「佐賀」を取り戻すため、日々チラシ配りに奮闘する中、政府高官の身請けにより佐賀に移ってきた生前のゆうぎりと出会う。
喜一の親友。喜一の活動を見守るが、ゆうぎりに対して不穏な動きを見せる。
- 看板娘 (CV. 本渡楓)
町の甘味処のさくらに似た少女。
- 子守娘 (CV. 田野アサミ)
橋の上でリリィ似の赤ちゃんをおぶってあやしていたサキ似の子守娘。
- おてんば娘 (CV. 種田梨沙)
愛似の少女。近所の少年たちと遊んでいた。
- 町娘 (CV. 河瀬茉希)
純子似の少女。喜一にぶつかられた拍子に商人がこぼした鰻が袖に入ってしまった。
- 赤子 (CV. 田中美海)
橋の上で泣いていたリリィ似の赤ちゃん。子守娘にあやされていた。
- 令嬢 (CV. 三石琴乃)
ゆうぎりと喜一にぶつかろうとした人力車に乗っていたたえ似の令嬢。当然ゾンビ化などしていないが、ここでもわずかなセリフしかなかった。
- 警察官 ゐ (CV. 吉野裕行)
佐賀の町をパトロールする警察官。警察官Aに似ている。
外伝の人々
- 兵動栄吉
外伝における主人公の一人。佐賀のたまねぎ農家の息子で高校2年生。野球部だったが肩を壊して引退。姉を助ける為にサガコとの戦いに身を投じる事になる。
- 兵動裕子
栄吉の双子の姉。
実は佐賀サガコバスターズのメンバーで祓い担当。究極の美人女子高生だが、佐賀の呪いなる怪異サガコとの戦いで玉ねぎ型の物体に封じられてしまっている。
- 葉加瀬華子
佐賀サガコバスターズのメンバーで究極の美人天才科学者。武器発明の名人。
- 朱理アンナ
佐賀サガコバスターズのメンバーで武闘担当。究極の美人パート。
呼称表
が\に | 幸太郎 | さくら | サキ | 愛 | 純子 | ゆうぎり | リリィ | たえ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
幸太郎 | 俺 | さくら | サキ | 愛 | 純子 | ゆうぎり | リリィ | たえ |
さくら | 幸太郎さん | 私 | サキちゃん | 愛ちゃん | 純子ちゃん | ゆうぎりさん | リリィちゃん | たえちゃん |
サキ | グラサン | さくら | あたし | 愛 | 純子 | (ゆうぎり)姐さん | ちんちく(りん) | たえ |
愛 | アイツ/アンタ/巽 | さくら | リーダー/サキ | 私 | 純子 | ゆうぎり | リリィ | たえ |
純子 | 巽さん | 源さん→さくらさん | サキさん | 水野さん/愛さん | 私 | ゆうぎりさん | リリィさん | たえさん |
ゆうぎり | 幸太郎はん | さくらはん | サキはん | 愛はん | 純子はん | わっち | リリィはん | たえはん |
リリィ | 巽 | さくらちゃん | サキちゃん | 愛ちゃん | 純子ちゃん | ゆぎりん | リリィ | たえちゃん |
たえ | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ?/私(外伝) |
(※たえは自我が戻っていないため、言葉を発しないが後述の外伝では自我があり普通に喋っている)
(※愛は神撃のバハムートコラボ、ミスタルシアランドサガにて巽、サキと呼称した。そして『リベンジ』にて、正式にサキと呼称した。)
(※純子はカレーメシコラボARキャンペーンの告知ツイートにてたえさんと呼称している。そして『リベンジ』にて正式にたえさんと呼称した。)
用語など
巽幸太郎によって蘇生された死者たち。ルックスはまんまゾンビだが、幸太郎は頑なに「ゾンビィ」と呼称している。
詳細は、当該記事を参照。
第1話後半にて、さくらたちが「デス娘(仮)」を名乗って飛び入り出場したデスメタル系ライブを鑑賞しに来ていたおじさん観客2人組。
アニメ本編中に彼らがこの名を自称しているわけではないが、各話エンディングアニメ中で確認できる役名はこの表記になっている。太っている方がデスおじAで、長髪の方がデスおじB。
激しく逆立てたり長く伸ばした髪に二の腕を出してチョーカーや鋲打ちベルト等々のアクセサリーを好むメタラーらしいファッションと、コテコテの佐賀弁トークが特徴的。
殺伐としたデスメタルライブに紛れ込んだ、おちゃらけアイドルのごとき美少女ゾンビの場違いぶりに最初は罵声を飛ばしていたが、曲が始まってもないのにモッシュダイブをかます破天荒さや、どう見ても首が折れているような角度の激しいヘッドバンキング (実際折れていたが) に衝撃を受ける。
その後はフランシュシュの熱心なファンとなり、アイドル路線に進んでからもライブ会場に足を運んではパフォーマンスに感涙し、チェキ会にも参加している。
第7話のクライマックスとなる、フランシュシュの雨中ライブに感極まって「よか…」と呟き涙するデスおじBの姿は多くの視聴者からの共感を得た。
- 怒羅美
1990年代末に九州地方を制覇した暴走族・佐賀レディースチーム。読みは当然「どらみ」。初代総長は霧島麗子、特攻隊長は二階堂サキが務めており、一代で九州制覇を成し遂げた伝説がある。
同じ九州の覇権を争う、「殺女(ころすけ)」という名のライバルチームがいる。…いいのかこの名前?
愛が生前所属していた国民的アイドルグループ。10年前、センターボーカルを務めた愛の活躍によって日本のアイドルの頂点に立った。さらにその直後の愛の(衝撃的過ぎる)急逝が、皮肉にも宣伝効果となってその人気は不動のものとなり、現在もメンバーを入れ替えつつ活動を継続し、ミリオンヒットを飛ばし続けている。10年前は「モー娘。」風、現在は「AKB」風、と言った、時代を代表するストレートな曲調が特徴。
- 久中製薬
アニメ第4話に登場した、佐賀県に本社を構える製薬会社。さくらたちフランシュシュに慰安旅行の余興を依頼し満足するが、その晩広報部長がゾンビィ本来の姿を目撃し恐怖から記憶障害を起こしたことでタイアップには至らなかった。なお、依頼時に支給された大量の湿布はその後、さくらたちゾンビィの練習の疲れを癒すのにも活用されている。
元ネタは同じく佐賀県鳥栖市に本社を置く久光製薬らしい。正式な医薬品・医薬メーカーコラボは薬事法の制約があるためか。
アニメ第5話に登場した、同じく佐賀県に本店を構える実在の地鶏焼肉店。パロディではなく公式コラボで、店名からメニュー、更にはCM映像まで本家そのままアニメ内で紹介され、社長役はまさかのご本人であった。Cygames社長一押しの名店でもある。
なお、コミカライズ版第5話、第6話はほぼドライブイン鳥の紹介で終わっており、第6話の引き方からしてまだ続きそうな気配すらある…
- ガタリンピック
同じくアニメ第5話に登場した、実在する佐賀のローカル大会。干潟を利用したさまざまな競技が行われる。正式名称は「鹿島ガタリンピック」。
なお、Blu-ray2巻の特典映像としてフランシュシュ声優がガタリンピックにチャレンジするという企画が行われており、発売日までに実際の大会に参加する必要がある関係で、5月の時点で本作に出演予定の声優が地元のオタクたちに目撃されてしまう事態が発生していた。
- 佐賀ロックフェスティバル
通称サガロック。作中では「九州最大の野外ロックイベント」とされる毎年夏季に開催される架空の野外音楽イベント。開催場所(嘉瀬川河川敷)や設営の形状など・イベント動員人数などから、実在のイベント『佐賀バルーンフェスタ』がモチーフになっている様子。
- 唐津市ふるさと会館アルピノ
佐賀県唐津市に実在する物産館。
愛は生前、アイアンフリル在籍中に初めての佐賀公演をこのアルピノのイベントホールで行っており、さらにその姿を見た生前のさくらがアイドルを目指す決意をした場所でもある。
第10話にて、フランシュシュ初の単独ライブ会場として選ばれる。
- 鳥栖スタジアム(施設命名権名称・駅前不動産スタジアム)
佐賀県鳥栖市に実在する、プロサッカークラブ「サガン鳥栖」のホームグラウンドでもある球技場。
2019年3月8日、幸太郎は3万人規模の大イベント「EFSライブ」(通称「駅スタ」)を開催し、元アイドルの愛と純子は時期的に見て早すぎると難色を示したが強行した結果、訪れた観客は500人、集客率も1.66%とアイドル史上例の無い大失敗に終わり、フランシュシュは莫大な借金を背負う羽目となる。大古場もこの件についてあくまで公平に、サガジンに『フランシュシュ「駅スタ」に散る』というタイトルで記事にしている。
EFSライブ開催の約10年前の2008年8月4日に、アイアンフリル時代の愛が野外コンサート中の落雷で亡くなった場所でもある。
ちなみに現在のスタジアム名は施設命名権導入により2019年に変更した名である。
2007年から2018年までは久留米市の食品卸売業が命名権を取得し、「ベストアメニティスタジアム」という名称だった。
その後、鳥栖市にも営業拠点を置いている久留米市の不動産業に命名権が移り、2019年2月から2022年1月までの契約で現在の名称が付いた。
但し、FIFA(国際サッカー連盟)主管サッカー国際試合では命名権行使が禁止されている為、当該試合開催時は正式名称で使用される(サッカー国際試合は同会場では4試合行われたが、2011年9月に開催されたロンドン五輪サッカーアジア地区最終予選 日本vsマレーシア戦がこれに該当し、その他は全て日本代表強化試合または国際親善試合)。
- SAGAアリーナ
佐賀県佐賀市に実在するSAGAサンライズパーク内に位置する多目的ホール。2019年6月22日のこけら落としイベントにアイアンフリルが突如参加を決定し、幸太郎も前座としてフランシュシュの参加をねじ込んだ。フランシュシュの参加に観客からは駅スタの件もあって心配する声が上がっていたが、結果として前座のフランシュシュがステージを盛り上げ、その後のアイアンフリルのライブも相成って大成功を収めた。
ちなみに実際のSAGAアリーナは2020年3月に着工して2022年10月竣工予定であり、2019年はまだ着工してない状態であり、劇中のSAGAアリーナは完成イメージ図や建築模型などを元に描かれたものである。本作はあくまでフィクションなので大目に見てください。
- 洋館
佐賀県唐津市内の町田川近辺にある幸太郎とフランシュシュが住居兼アイドル事務所として利用している古風な洋館。モデルとなった建物は唐津市内にある「旧三菱合資会社唐津支店本館」(現・唐津市歴史民俗資料館)であるが、物語中の正式名称は不明。
外見通り内装もアンティークだが、メンバーがレッスンに使うダンススタジオのような現代風の設備も有する。建物はゾンビィ娘たちに度々破壊されるが、修繕をどのようにしているかはほとんど不明。
幸太郎の私室とバスルーム以外は、フランシュシュ含めた住人の共有スペースとなっている。ゾンビィ娘たちは就寝時に寝室に7つの布団を並べて寝ており、この部屋は一部の視聴者から「霊安室」などの愛称がつけられている。
リベンジ第11話では海に流され唐崎市東部の浜崎海岸に漂着後倒壊してしまった。第12話で再建中の様子が流れている。
外伝でも登場。使用しているのは…
ちなみに実物の旧三菱合資会社唐津支店本館は、建物の老朽化が原因で普段は休館中。毎年「近代化遺産全国一斉公開」の開催に合わせて、数日間のみ限定公開されている。
本作が放送中の2018年11月25日に一日特別公開された際は、予想を超える1000人以上が来場した(前年の来場者数は二日間の公開で約300人前後だったとのこと)。
- 朝礼(?)
第1話から、多くの回で幸太郎がフランシュシュメンバー全員を、牢屋のような鉄格子がついた暗い雰囲気の一室に集め、彼が黒板にテーマを書いてミーティングを行うのが恒例。幸太郎の「おはようございまーす!」等の挨拶から始まることが多いので、時間は朝なのだろう。
彼がハイテンションな理不尽トークで各メンバーとコミュニケーションをとりながら、何故かさくらの意見だけを常に全否定するのがお約束である(幸太郎がゆうぎりを妙に避けているのも定番)。
第2話以降、彼らの住む洋館には明るくきれいな練習スタジオや豪奢な洋室も備わっていることが分かるのだが、何故かいつまで経ってもこの陰気な牢屋会議室(?)でミーティングを続けている。
ちなみにこの会議室の床のシミは、地図上における佐賀県の形を模している(第3話など)。
そして、遂に……
正式グループ名がフランシュシュで確定した後日、何と佐賀県がPR大使に指名したのである。
あの朝日新聞も公式twitterで取り上げており、その衝撃度は非常に高いだろう。
2020年8月8日、佐賀市交通局(佐賀市営バス)がラッピングバス1台を運行開始。「フランシュシュ号」と名付けられ、記念乗車券も発売された。運行情報は佐賀市交通局のホームページより確認可能。
メインスタッフ
原作 : 広報広聴課ゾンビ係
監督・音響監督 : 境宗久
シリーズ構成 : 村越繁
キャラクターデザイン : 深川可純
美術監督 : 小倉一男
美術設定 : 須江信人、志和史織
色彩設計 : 佐々木梓
撮影監督 : 柳田貴志
CGディレクター : 岩崎浩平
編集 : 後藤正浩
音楽 : 高梨康治、Funta7
音楽制作 : avex pictures
チーフプロデューサー : 飯泉朝一、竹中信広、椛嶋麻菜美、木村誠
アニメーション制作 : MAPPA
製作 : ゾンビランドサガ製作委員会
取材協力 : 佐賀県フィルムコミッション、仮面女子、劇場版ゴキゲン帝国、アイドルカレッジ
音楽
1期
オープニングテーマ
作詞 : 古屋真 / 作曲・編曲 : 加藤裕介
歌 : フランシュシュ
エンディングテーマ
光へ
作詞 : 古屋真 / 作曲・編曲 : 山下洋介
歌 : フランシュシュ
2期『リベンジ』
オープニングテーマ
作詞 : 古屋真 / 作曲・編曲 : 加藤裕介
歌 : フランシュシュ
エンディングテーマ
夢を手に、戻れる場所もない日々を
作詞 : 古屋真 / 作曲・編曲 : 山下洋介
歌 : フランシュシュ
挿入歌
アイドルアニメとしての側面もあるため、主役のフランシュシュを含め、多くのキャラソンが存在する。しかしその多くは放送中に一般販売されず、BD同梱CD収録という形でリリースされている。そして、BDが全巻リリースされた後に発売されるベストアルバムに再録・あるいは初収録という形で一般販売される。
コミカライズ版
Cygamesが運営するウェブコミック誌サイコミにて連載された。作画は空路恵。一時休止していたが、リベンジ放送に合わせて連載再開し2021年6月まで連載された。
1~3話は原作アニメ1話をほぼなぞった構成であったが、4話以降は幸太郎の視点からアニメの舞台裏を覗く構成になっている。特に佐賀のご当地グルメについての描写が多い・・・・・・というかそれがメインになっており、アイドル活動はダイジェストで流されている。
一方、集英社のウルトラジャンプで2021年6月号より『ゾンビランドサガ外伝 ザ・ファースト・ゾンビィ』の連載が開始。こちらはたえの過去を描いた話となっている。
舞台化
2019年10月19日に公式Twitterで『ゾンビランドサガ Stage de ドーン!』のタイトルで舞台化される事が発表された。
オリジナルキャストにより、2020年3月11日~14日に公演される予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、公演直前の2月26日になって開催を(一度は)断念した。
しかし、2020年7月17日に公式Twitterにて、改めて公演を行うことを表明、同年9月5日と6日に全4公演で上演された。
復讐のその先へ……
2021年10月17日。幕張メッセで開かれたライブイベント「ゾンビランドサガLIVE-フランシュシュ 佐賀よ共にわいてくれ-」にて、とある動画公開された。
そこに映っていたのは、白竜、そして村井國夫と言う佐賀県出身の二人の名優だった。
そんな彼らを起用してまで作られた動画の内容。
それは……
ゾンビなき戦い 佐賀復讐篇そして、ゾンビランドサガ、映画化決定の報告であった。
その後、ファンが続報を待つこと一年…まさかの監督である境宗久が制作会社であるMAPPAを退社し、ウマ娘アニメなどを手がけたスタジオKAIへと移籍してしまった…
そして、2024年5月には別作品の映画制作中止の発表も…
果たして、今作品の映画は無事成し遂げられるのだろうか…?
関連イラスト
関連動画
オリジナルTVアニメ「ゾンビランドサガ」PV
外部リンク
関連タグ
他作品
- 『ロマンシング佐賀』:佐賀県がスクウェア・エニックスと手を組んだ公式が病気の一つ。佐賀県はこれに限らず、様々な作品とコラボしているのだが……遂に上記で言及した展開になったのである。
- 『ユーリ!!!onICE』:同じくMAPPAが制作したアニメで、佐賀県が舞台である点やドライブイン鳥とコラボしている点が共通している。
- 『カメラを止めるな!』:ゾンビつながりの映画作品。2019年のエイプリルフールにて、本作がその映画のパロディを行った。
- 『ヴィンランド・サガ』:こちらはヴァイキングが題材となっている漫画作品だが、アニメ化する際にゾンビランドの公式がコラボイラストを製作。ある意味でも超展開とも言えるコラボとなった。
- 『ドロヘドロ』:同じくMAPPAが制作したアニメで2020年1月26日放送の第3話がゾンビに関するエピソードである事から2020年1月20日にコラボビジュアルが公開された。
- 『ステーションメモリーズ!』:地域密着型な作品つながり。唐津の名字を持ったでんこが既に登場していることもあってか、2020年10月にコラボ。なんとでんこがゾンビィになった…という設定のフィルム(衣装)も登場している。
- 『スーパーロボット大戦X-Ω』:期間限定参戦で原作本編未登場(イラストは存在する)の『サガ・ザ・グレート7』という機体で参戦。ちなみに、メカデザイナーは大張正己氏である。⇒参戦記念PV
- 『プリティーシリーズ』:音楽製作が同じavex、共通してる声優もいる&声優が豪華、カップ焼きそば現象となるキャラがいる、年齢性別時代を越えるといったコンセプトなど繋がりが多いアイドルアニメ。
- 『フランチェスカ』:アンデッドのローカルアイドルが主役のアニメ。
- 『ゾン100』:同じゾンビアニメ作品だがフランシュシュメンバーの声優がゾンビ役で共演する事になり、実質コラボとなった。ただし山田たえ役の三石琴乃は出演していない。