プロフィール
名前 | 山田たえ |
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生年月日 | 不明(※) |
没年月日 | 不明(※) |
享年 | 享年29歳 |
血液型 | 不明 |
身長 | 170cm |
体重 | 50kg |
スリーサイズ | B91/W59/H89(Fカップ) |
趣味 | 旅行代理店めぐり |
好きな食べ物 | 明太子、イカ |
嫌いな食べ物 | たこ、わさび |
好きな色 | 紫 |
CV | 三石琴乃 |
(※)後述の外伝から1960年頃生、1989年没の可能性がある。
概要
源さくらがゾンビ化し、洋館で目覚めてから初めて遭遇した人物。判明している享年の割に若々しい容姿で、10歳下のメンバーより年少に見えるほどである。
フランシュシュ中一番の長身(身長170cm)で、服装は修道服のようにも見える黒い肩出しのワンピース。全身が包帯で巻かれているが、水野愛と違って顔の包帯が額のみになっている。他のメンバーの覚醒後も彼女のみ自我が十全に備わらず(戻らず?)、幼子か獣並みの知能しか保持していない。そのため正体を隠すことも知らず、食欲優先でゾンビの本能そのものに動き回る。うめき声ばかりでまともな人語を発することはなく、第1話のライブで観客席のデスおじAに飛びかかったのを始めとして、毎回のようになにかしら奇行を働いている。序盤のさくらや純子は頻繁に噛まれていた。
7人の中でただひとり「ゾンビらしいゾンビ」であることが一番の個性であると言えるだろう。
スタッフインタビューによると、本作がゾンビものであり、視聴者にフランシュシュは全員たえと同じゾンビィであることを忘れさせないための重要な役割を担っているとのことで、本編で彼女が理性を取り戻すことは無かった。
とはいえ、ある程度の(少なくともさくら達の)言葉は理解できている様で、中盤以降は少しずつ行動が知性や協調性を帯びたものになってきている。実際、サガロックの控室でサキの返事や仕草を真似たり、リリィのイカゲソを勝手につまみ食いした際には首を横に振って誤魔化したり、山ごもりの際にはロメロの雪像を器用に造り上げるなど、本能だけでは不可能な振る舞いも多々見られる。つまり、この状態で一応は覚醒済みなのかもしれない。ドライブイン鳥でのロケをキッカケに習得した鶏の鳴き真似も度々披露しており、リベンジ第4話ではソロパートでのドラム演奏を披露した。
本編が本格的にアイドルアニメとして始動した第3話では、彼女の発した「ふるぁっしゅっしゅっ!」というくしゃみから「フランシュシュ」が命名されており、間接的な名付け親となった。リリィに触れた不審者に対し唸り声をあげて威嚇する、さくらに絡むレディースに噛みつくなど(髪型をお団子だと思っただけ?)、フランシュシュの6人には明確な仲間意識も持っているようだ。
歌うことはなく、ダンスもぎこちないものの、彼女も間違いなくアイドルグループ・フランシュシュの一員としてステージに立っており、そのダンスも物語が進むにつれて上達。後半の話数になると舞台裏の狂犬っぷりが嘘のように雰囲気が変わっていく。第8話の「To My Dearest」では普段の本能全開ぷりを感じさせない妖艶な踊りを魅せ、第9話の「特攻DANCE」では一人だけ歌えない点を逆手に取ったマスク姿で独自の存在感を発揮した。
日頃から練習・仕事の準備などでさくらに身の周りの面倒を見られている事が多く、この状態のさくらを指して「さくらママ」「たえちゃん係」、たえの側は「29歳児」と呼ばれることも。
たえ自身もさくらには非常によく懐いており、終盤、さくらとフランシュシュが危機に陥った際にはあるべき姿を取り戻そうと健気な姿を見せた。
中の人によると「たえに一番初めに芽生えた感情は『さくらへの愛』」とのこと(幼子の母に対する感情に近いのかもしれない)。
ただ、実は既に生前の記憶や人格は取り戻しているが、何らかの理由で知性が戻っていない振りをしているという説も存在する(上記の妙に都合のいいアクションを踏まえればあり得ない話ではない)。もしそうであるなら、それが本人の意思による物か、あるいは幸太郎の頼みによる物なのかも気になるところである。
なお、子供やお年寄りの前では普通に首を外していたり、何かとよく噛み付いたり、明らかに身体の動きが人間でないと思わせるような非常に危なっかしい行動ばかりしているが、全く気にされていない。それどころか、近所のおばちゃんに「ビニール食べたらいけんよ」などと普通に話しかけられてるあたり「いつもの光景」として浸透しているようだ。
正体にまつわる設定
巽幸太郎の紹介では伝説の山田たえとしか語られておらず、生前何者だったのかは一切不明。他のメンバーと比べて享年が一人だけ大きく違う事や、特別な数字である「0号」を与えられている事など、なにかと伏線や裏設定を思わせる要素が多い。
幸太郎以上に謎の多い人物だが、没年齢から昭和生まれ(※作中設定の2018年=平成30年よりも前に死亡した場合)である可能性が高く、また趣味が「旅行代理店めぐり」であることは、比較的近年まで存命していた(死亡したのはおそらく純子より後)ことを示唆している。
「最後まで分からずじまいなのでは?」というものを含め、視聴者からは様々な予想が立てられているが、いずれも確証には乏しい。一応、『アニメージュ』2019年1月号のインタビュー記事にて担当声優の三石氏が「既に設定を聞かされている」と発言したため、設定が存在することは確定している。
本編では結局わからずじまいであったものの、最終話である12話は続編を期待させる締め方であった。そのため2期『リベンジ』など今後の展開によって明かされる可能性もまだまだ期待できる他、ウルトラジャンプ2021年6月号より連載される外伝『ザ・ファースト・ゾンビィ』にてたえの過去にまつわるストーリーが描かれた。
以下は視聴者による作中描写からの仮説である。
- 身内・親族説
幸太郎の死んだ妻や、さくらが幼い頃に他界した母親ではないか……といった説。これといった「伝説」を持たない普通人だったと仮定し、それとは別の(さくらとの)「関係性」から選ばれたのではないかという推察。ただし、幸太郎に妻がいたのか、さくらの母親は存命なのかなど、リリィ以外のキャラクターの家族の関係が不明なため信ぴょう性に乏しい。
- ロメロ説
獣のような行動が目立つ事から、犬のロメロと脳を交換されているのではないかという説。額に包帯が巻かれているのも手術の傷跡を隠すためと考えることができる。しかし「人間としての肉体はどうして死んだのか」「どういう経緯で蘇らせられたのか」という疑問は解決しない。
- 罪人説
第2話や第3話でのパジャマ姿が明らかな囚人服調のデザインだったため、「安らかに眠ることも許されない程の大罪を犯した、伝説級の犯罪者なのでは?」「さくらを撥ねたトラックの運転手だったのでは?」といった、罪滅ぼしのために蘇らされたという説。
- 古代人説/キリシタン説
服装が貫頭衣か修道服にも見えることから、佐賀に存在する弥生時代の吉野ヶ里遺跡に埋葬されていた古代人なのではないか、あるいは江戸幕府の弾圧で殉教したキリシタンではないかという説。しかし、趣味が「旅行代理店めぐり」とされており、弥生時代や江戸時代に旅行代理店があったとは思われず、その可能性は低い。
- 親友説
元々さくらの親友であったとされる説。先述のように、たえに一番初めに芽生えた感情は『さくらへの愛』である。生前さくらととても仲が良かったのならば、さくらが亡くなったことを酷く悲しんだのは間違いない。仮にたえが病気等で死ぬと判っていた時に、幸太郎が進めているゾンビランドサガプロジェクトを知ったならば、自分からゾンビィ化の最初の被験者として志願していてもおかしくはない。「伝説の山田たえ」の称号と「0号」のナンバーを与えられているのは、幸太郎のせめてもの感謝の形と言えるのかも。なお、たえの年齢は29であるため、1991年生まれのさくらと同級生である可能性はない。
- 一般人説
アイドルでも何でもないただの一般人説。ダンスも得意なことから、実は「自分がアイドルだと思い込んでいたイタイ人」で、その意味で伝説を残したとか…。1期12話では愛、純子、リリィの生前の写真と現在の写真が並べられている場面があったが、3人に共通することは「芸能人」(メディアに顔を出した経験がある)ということであり、少なくともたえはそうではないことがわかる。
声優
第2話まで担当声優は伏せられていた。アニメイトタイムズのインタビューで「『あの方が演じているなんて』という意外な人物」であることが示唆されていたが、その時点ではほとんどうめき声しか発していなかったため、予想も難しい状態だった。
そんな中、第3話エンディングにおいて担当声優が三石琴乃であると発表。言わずと知れたムーンライトな伝説を持っている大物の起用にファンは仰天。若手で占められている他キャストに混じってパフォーマンスをする機会にも期待の声も寄せられたが、 2018年12月15日に幕張メッセで開かれた本作キャストらによる初ライブステージ「フランシュシュといっしょ」に三石氏は出演せず、手紙を寄せるにとどまった。
そして2023年8月27日に同ゾンビ作品で放送したアニメ「ゾン100」においても他キャストが本物のゾンビ役でコラボ出演する中でこちらも三石氏の起用はなかった。
関連イラスト
中の人ネタ
関連項目
他作品
- 葛城ミサト:声優が同じで年齢29歳繋がりのキャラクター。
- 取石皐月:中の人およびアイドルつながり。
- 月野うさぎ:声優が同じで伝説つながりのキャラクター。
- ユークリウッド・ヘルサイズ:同じくゾンビをテーマにした作品で、一言も喋らない事を持ち味としたキャラクター。さらに声優が妄想ユー役で出演している。
ネタバレ注意!!!
第2期6話では、源家と山田家の墓が隣同士であることが明らかになった。案外、生前はご近所さんで家族ぐるみの付き合いもあったのかもしれないが、詳細は不明である。
また、墓には花と果物・飲み物が供えられているが、源家と山田家の花はどちらも萎れたりせずきれいに咲いており、お供物の内容も似通っているため、同日に供えられた可能性が高い(※他の墓については、源家の左斜め裏側にある一基を除いて何も置かれていない)。このため、同じ人が管理している(それぞれ共通の関係者がいる、もしくは幸太郎が管理している)可能性が高い。
生前のたえを描いた外伝『ザ・ファースト・ゾンビィ』では、「佐賀サガコバスターズ」のリーダーであり「究極のOL戦士」と名乗っている。この時点では普通に喋っており、奇行などには走っていない。
作中の時代設定である1989年時点で生存しており、また第5話の時点で29歳である事から、生年は1960年ごろと推測できる。このため、少なくとも1991年生まれのさくらとはとくに面識がないと考えられ、さくらに懐いていた可能性の一つ「生前に直接交流があった」については否定されることとなった。
第12話でたえの過去とサガコと戦う理由が語られた。
もとはごく普通の少女であったが、民俗学者だった両親が、それと知らずに育ててしまった佐賀の呪いである怪異「サガコ」に殺された過去を持ち(また、多忙な両親に代わって世話をしていたたえの祖母は幼少時に他界している)、徐福の養子としてサガコを倒すべく訓練を積みながら、普段はからつバーガー(本人曰く松原2号店)で勤務しているという経緯が明らかになっている。
ネタバレになるため死に至る経緯などは伏せるが、本気ではないにしろ「紺野純子みたいなアイドルになりたい」という夢を語っており、アイドルと全く無関係の生活であったというわけではないことが描かれている。
また、リベンジ第10話で大古場が持ってきたゆうぎり以外のフランシュシュメンバーの生前の写真の一覧に、後ろ姿ではあるがスーツ姿の彼女の写真が映っている(※なお、たえの死亡当時に関する新聞記事の内容は視聴者に対して映し出されていない)。このスーツは『ザ・ファースト・ゾンビィ』で着用していたものと同じと見られる。