概要
お腹は、消化器などの多くの重要な内臓を内包している部位である。そんな急所を殴ることは当然危険な行為である。
特に対象が、下腹部に子宮などを有する女性であればなおさら忌避される行為であろう。
しかしそれゆえに対象の苦痛に愉悦を見出だすSは勿論、逆にあまりの痛ましさに思わず守ってあげたくなるM等のリョナ好事家には好まれるようだ。
腹パンチの記事にもあるが、お腹はあばらのような骨格がなくて防御が手薄で、内臓へ衝撃が直に伝わりやすい為、苦痛が大きく、息が詰まり、さらに嘔吐、吐血、失禁を伴う反応もあるなど、大きなダメージを表現しやすい。
しかし一方で、「顔はやばいよ、ボディやんな、ボディを」の名台詞があるように、服の上からなら痕跡もあまり露見せず、肌が出ている場合でも青痣や腫れなどは、程度によるが即座に大怪我や致命的な怪我を想起させるものになりにくい。
切ったり刺したり撃ったりで発生する傷跡や流血、顔への殴打による顔の腫れ、骨折や身体の欠損などの忌避感を覚えがちなグロテスク表現が抑えやすいため、リョナに興味はあるけれどグロは苦手という方が触れやすいソフトな表現にしやすく、リョナ性癖入門のように扱われやすい。
一方、内臓の損傷を思わせる吐血や血尿、対象が妊婦で流産へ派生、あるいはお腹を貫くなどのハードで致命的なダメージを思わせる表現もできるので、一概には言えない。特にジョジョの奇妙な冒険シリーズでは、味方サイドの主要人物が複数名、腹を貫通するパンチを受けたことで死亡退場しているなど、致命的な腹パンが描かれている。
勿論のことであるが、リョナ関連の性癖はフィクションだけで楽しむように。
投稿されているものの大半は女性が対象で、シチュエーション的に自然に殴られるシチュエーションを設定できる格闘家などのバトルヒロインが多く、特に逞しいところをくじく形になる腹筋の割れた筋肉娘はよく見られる。
また、制裁として用いられやすいため、生意気だったりウザかったりするタイプの相手も多い。
一転して、虐待などの理不尽な暴力としても描きやすいため、本来なら庇護欲を掻き立てるようなか弱い相手が見舞われていることもあり、いくらかの傾向はあるものの、多くのキャラクターに対して用いられるシチュエーションとなっている。
余談ではあるが、19世紀末から20世紀初頭に活躍したマジシャンのハリー・フーディーニは、腹パンを受けても平然としていられるというマジックを披露するつもりが、タネを仕込む前に殴られてしまったことが原因で亡くなっている。現実に死者も出うる行為であることは、ゆめゆめ忘れないよう。