概要
体長3.3~4.2m。尾長50~70cm。肩高1.5~1.9m。体重雄2~3.6t、雌約1.4~1.7t。現在の奇蹄目としては最大の動物である。
植物食で、主にその幅広い口を活かして地面の草を食べるが、木の葉を食べることもある。
アフリカ東部と南部のサバンナに棲息し、キタシロサイとミナミシロサイの2亜種に分けられる。
名前の「シロ」は体が白いためではなく、「口先が幅広い」という意味の現地の言葉を「白い」と聞き間違えたためと言われる。実際の体色は黄褐色から灰色である。
他のサイと同様、角を目当てとした乱獲で個体数を減らしており、絶滅危惧種に指定されて手厚く保護されているが、未だに密猟が絶えない。
ミナミシロサイは保護政策の甲斐もあって1万頭前後にまで回復し、日本国内の動物園でも多数見ることが出来る。
キタシロサイの方は1980年代の時点でコンゴ民主共和国のガランバ国立公園にしか生き残っておらず、一時は保護の甲斐も会って回復しつつあったが、スーダンと南スーダンの内戦による情勢悪化で保護政策が行き詰ってしまい、武装勢力による密猟が横行し続けた結果、2008年に野生絶滅した。残っていた飼育個体も繁殖がうまくいかずに次々と死んでいき、2018年には最後の雄・スーダンが他界したことで、現在はケニアのオルペジェタ自然保護区で雌2頭が生きるのみとなってしまった。
主な亜種
- ミナミシロサイ(メイン画像)
- キタシロサイ