概要
銃の悪魔が人間の死体に乗り移った姿。
顔の上半分は拳銃に変化しており、後頭部からは撃鉄が、左腕からは自動小銃が生えている。
能力
顔ないし左手の銃口から破壊エネルギーを発射。
家を数件なぎ倒すなど強力であるが、あくまで魔人であるため、銃の悪魔本体に比べれば威力は低く、またデンジらのような不死身でもない。
作中での活動
マキマいわく、銃の悪魔が激戦の果てに逃亡し、真近に居た人間の死体に乗り移って発生。
魔人としては例外的に、人間の精神をわずかに残している。しかしその意識は変性しており、自分や周りの者が子供に見えている。
そのまま早川家に訪れ、遊びのつもりで無邪気に砲撃。その正体を察したデンジから意思疎通を試みられるも、一切の会話が通じず、住宅街を巻き込んで破壊と殺戮を繰り広げる。
最後の最期に、変性した意識のままでデンジの悲しみを悟って遊ぶ(戦う)気を無くし、胴体を破壊されて死亡した。
「そうだった…」
「オレ…キャッチボールがしたいんだった」
正体
「ふふふ…」
「早川アキ…」
「お前は最悪の死に方をしただろう」
未来の悪魔の嘲笑と共に、明かされた銃の魔人の正体。
それは銃の悪魔と全てを支配する者との戦いに巻き込まれ、命を落としたアキの成れの果ての姿。
かつて未来の悪魔が予言した「最悪の死に方」とはアキにとっての最悪の死に方ではなく、兄同然の存在をその手にかける事となったデンジにとっての「最悪の死に方」であり、そのためデンジは何を食べても吐いてしまうほど、大きなトラウマを背負うこととなる。
全ては悪魔の差し金であった。
伏線
アキが銃の魔人となる事は初期から決まっていたため、作中の各所に伏線や銃を匂わせる描写が散りばめられている。
- 後述のように、アキの名前は有名な銃である「AK47」から採られている。
- アキの特徴的な髪型は魔人化した際に撃鉄へと変容しており、この髪型も銃の魔人化を匂わせる描写であった可能性が高い。
- 単行本4巻の表紙のアキの背後には射撃用の標的が描かれている。
- 未来の悪魔が提示した「アキの最高の死に方を見るためにアキの右目に住む」という契約条件はアキ自身の死に様を直接見る事ができないため一見矛盾しているが、実際に見たかったのは「銃の魔人と化したアキを手にかける時のデンジ」であったため矛盾していない。つまりこの契約内容は未来の悪魔がアキの銃の魔人化の未来を見ていた事の伏線となっている。
余談
ジャンプフェスタ2021の作者コメントによると、この人物の名は元々銃の型番から取られており、最初からこうなる運命だったことが分かる。
この銃は言わずもがな中国製のコピー品がテロリスト等に使用され、世界で一番人を殺した武器とも言われており、恐怖の存在としてふさわしい選択と言える。
詳細は該当記事巻末を参照。