「本質が『人』である限り……君はただの力持たぬ『殺人鬼』に狩られる事になるだろう。」
プロフィール
真名 | ジャック・ザ・リッパー |
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クラス | バーサーカー |
性別 | 変身した対象によって変動 |
身長 | 変身した対象によって変動 |
体重 | 変身した対象によって変動 |
出典 | 史実 |
地域 | ロンドン |
属性 | 中立・悪 |
ILLUST | 森井しづき |
概要
『Fate/strange Fake』に登場するバーサーカークラスのサーヴァント。
フラット・エスカルドスが己の師匠であるロード・エルメロイⅡ世から譲り受けた「ジャック・ザ・リッパーの銘入りナイフ」……のレプリカ(師匠が提出したゲームのアンケートハガキの景品)を触媒に、儀式の祭壇も呪文の詠唱も無いままに(前代未聞の方法で)召喚した。
本来は狂気と凶気しか存在せず、召喚した者の体を乗っ取り無差別に殺戮を行う存在となる筈だったが、「狂気の象徴」としての出自と「バーサーカー=狂戦士」のクラスとの波長が合い、狂化と打ち消し合った(フラット曰く「マイナス×マイナス=プラス」)結果、正常な理性と知性を具えるに至った。
単に、狂気的な逸話を持つだけの英霊なら高い適性でバーサーカーに配属されるだけであろうが、「狂気しか持たない」という特性がこの現象を引き起こしたと考えられる。
どのクラスで召喚されようが狂っているのならば、「理性的であること」こそが狂っているということか。
ちなみに、初代"ちゃんと会話することの出来るバーサーカー"だったりする。
また、バーサーカーではあるが狂化はしていないからか、地の文などでも基本的にクラス名ではなく「ジャック」と表記される。
真名
19世紀のロンドンを震撼させた連続殺人鬼、『ジャック・ザ・リッパー』。
ただし同じ名を持つ幼女(水子の集合体)とは違い、ジャックが生きた当時から現代までの人々が思い描く多種多様な「ジャック・ザ・リッパー」像が混ざり合わさって、サーヴァントとして召喚されたものである。
故に特定の姿を持つことは無く、誰の姿をしていてもそれは「ジャック・ザ・リッパー」である。
聖杯に掛ける望みは「ジャック・ザ・リッパーの正体を知る事」。
人物
一人称は「私(わたし)」。
前述の通り理性と知性を持ち合わせているが、思考回路が極めて常識人に近い分、フリーダム極まりないフラットの行動に驚き絶句しツッコミを入れたり自分が召喚された経緯及び触媒にショックを受けたりと、早くも苦労人ポジションが確定。
その関係性はフラットの師匠の若き頃とそのサーヴァントとの真逆、とも言える。
平常時は、フラットの頭の中に気さくな紳士風の口調で語りかける声としてのみ存在する。
その「声」にも明確な特徴はなく、性別・年の頃・身分等いかなる素性も感じ取れず、あたかも顔のない怪物と会話しているような気分にさせられるという。
実体を現す際は、娼婦や警官など「ジャック・ザ・リッパーの容疑者達」の中の誰かや、後世の人々によって「ジャック・ザ・リッパーの正体は〇〇だったのではないか?」と想像された対象にも変身可能で、その変身対象は人間以外の動物や無機物等にも及ぶ。
ジャック本人は霊体化して過ごすつもりだったものの、フラットの趣味から腕時計(「切り裂きジャックの正体は呪いのアイテムだった」という説から)に擬態してフラットに付き添っている。
ちなみに10歳前後の少女の姿に変身しようとすると、ジャック当人にも理由は分からないが露出度の高い水着のような服装にしかならない。
本人はあくまで普通の少女に変身しようとしたので、なぜそんな姿になってしまったのかと困惑していた。
この姿になると、何故か解体したくなるらしい。
なお、その人物としての演技をしていない限りどのような姿であれ口調は元々の紳士風そのままであるが、有力な正体候補とされる姿に変身すると安心感と共にその姿に引っ張られてしまい、口調や思考に影響が出るようになる。
現時点(4巻)では紳士風の姿と、先述の露出度が高い幼女の姿が落ち着く模様。
世界一有名な英雄を筆頭とした大御所に囲まれているのもあるが、「自分は英雄どころかただの犯罪者に過ぎない」と自嘲気味である。
しかし、多くの人を殺したというその伝承から「どんなものでも人であるなら殺せる」とも自負している。
能力
最大の特徴は前述の変身能力であり、劇中では主に潜入等に使用している。
本人の口から「英雄たちほどの力も期待できない」と自己申告されており、時代的にもかなり新しめの神秘であるため、戦闘能力自体は低い模様。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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フラット・エスカルドス | − | − | − | − | − | B |
※ 宝具以外は変身対象に調律される
保有スキル
狂化(−) | バーサーカーのクラス特性だが、基本属性が狂気の為に反転が起こり封印されている……しかしその封印は非常に危ういものである。 |
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千貌(A) | 切り裂きジャックの正体であるとされた職種の人間、物質などに己を変じさせる事ができ、その対象が持つスキルをEランクまで弱体化した状態で行使できる。 |
霧夜の散歩者(B) | 他のクラスで顕現した場合に付随する『霧夜の殺人』が変化したもの。夜間に限り同ランクの気配遮断の効力を得る。 |
宝具
悪霧は倫敦の暁と共に滅び逝きて(フロム・ヘル)
- ランク:A+~E−
- 種別:対人宝具
- レンジ:1〜20
- 最大捕捉:−
「切り裂きジャックの正体は地獄から来た悪魔だった」という説に基づき、その姿を悪魔に変じさせるが、真性悪魔ではなく幻想種としての仮初の存在にすぎない。
この場でジャックが地上に顕現させた地獄に深い霧に未知の青黒い植物や人面の蝙蝠と小鬼達の姿をした炎が出現するが、これは『悪魔という絶対悪による人々の堕落』であり、すべての悲劇と悪意を『どうか悪魔のせいであってくれ』と想像の産物に押し付けるようという、歪んだ願いが生み出したモノである。
その為、周囲の人々が持つ潜在的な恐怖と不安を基盤として、半径5kmの人口密度の高さによって威力が変動し、無人の荒野では大型の猛獣程度の強さにしかならないが、都市部では武闘派サーヴァントに匹敵する強さを持つ。
攻撃手段は双眸から放つ熱線と爪であり、人が自らの天敵として想像した悪魔の姿を取るゆえに、人間に対して特攻ダメージが入る。
ジャック・ザ・リッパーが警察宛に送った手紙に記されていた「From hell」が宝具名の由来。
其は惨劇の終焉に値せず(ナチュラルボーンキラーズ)
- ランク:B
- 種別:対軍宝具
- レンジ:−
- 最大補足:−
「切り裂きジャックは一人ではなく、集団だった」という説に基づいた宝具。マスターの魔力量によって、多数の分身を造ることができる。
分身はどれもが本体であるとも言え、最後に残った一体が自動的に本体になる。おまけにどれだけ殺されても魔力が消費されるだけで実際のダメージは皆無。『千貌』と併用し、全く同じ人間の分身を多数存在させることも可能。
最大数はマスターの魔力量に依存し、強力な存在に変じるとその分だけ分身の数は減少する。また、『悪霧は倫敦の暁と共に滅び逝きて』と併用できる。
関連人物
Fate/strange Fake
自分を召喚したマスター。その自由奔放かつ魔術師らしからぬ言動に頭を痛めている一方で、正体不明の存在である自分を「カッコいい」と認めてくれた事には感謝しており聖杯戦争には前向きに取り組んでいる。
フラットの師匠。直接の面識は無いが、小説版第3巻で彼からのフラットへの電話越しの説教を腕時計の状態で聞く事で彼の人物像を把握。彼には、ある程度の信頼と「この人物もフラットには苦労させられているのだろうな」とのシンパシーを抱いている。
『ちびちゅき!』では彼の姿に擬態した事がある。理由はフラットが提案した探偵ごっこに付き合う為で、役は無口でダンディな探偵役(フラットは助手役)。
その他
己が真名であり、その正体を知りたいと望んでいる相手。前述の通り聖杯に掛ける望みもそれ。
同じ真名を持つサーヴァント。関連性は上記や余談を参照。
同じく狂気を持ったサーヴァントをバーサーカーのクラスで呼んだ結果正常な知性と理性を持ったサーヴァント。
直接的な関係は無いが、型月とは全く別の作品には「ジャック・ザ・リッパーの正体は、『娼婦の間に蔓延る性病を撲滅するために戦うナイチンゲールの夜の姿』である」という可能性を題材にしたキャラクターが存在するため、彼女への変身も可能かもしれない。
また、「バーサーカーでありながら理性的な会話ができる」という共通点もある(尤も、ナイチンゲールの場合は全て「自分に向けた発言(つまり独り言)」なので意思疎通が困難ではあるが)。
余談
『Fate/Apocrypha』にもジャック・ザ・リッパー(Fate)が出てきたが、同じ真名を持つ全くの別存在。『TYPE-MOONエース9』掲載のFateシリーズ作品作家鼎談において、成田良悟氏と東出祐一郎氏の間ですり合わせが行われた結果、「バーサーカーのクラスで召喚すると『Fake』の方のジャックが出てきて、アサシンで召喚すると『Apocrypha』のジャックが出てくる」ということになった。
宝具『其は惨劇の終焉に値せず』の効果にも表れている通り、「ジャック・ザ・リッパー」という真名を持つサーヴァントは誰もが本物であるし、誰もが偽物と言える。
関連イラスト
関連タグ
Fate/strangefake サーヴァント バーサーカー(Fate)
……劇中で変身した対象の内、明確な描写がある存在。