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有栖川有栖(作家アリス)の編集履歴

2023-01-07 20:54:23 バージョン

有栖川有栖(作家アリス)

ありすがわありす

同名の作家有栖川有栖の著作、作家アリスシリーズの登場人物。

私の小説。私の繭よ。

概要

独身の中堅推理作家。

ペンネームではなく歴とした本名である。学生アリス有栖川有栖が父親に名付けられた本名であるように、こちらは母親に名付けられた本名。

探偵役の火村からは、苗字を省略した愛称『アリス』と呼ばれている。

誕生日について特に表記はないが、二次創作では作者と同じく4月26日が当てられている事が多い。

血液型はO型だが、血液型占いには興味がなく、火村の血液型を知らない。

初登場時32歳。33、34と徐々に加齢していたが、現在ではサザエさん時空の34歳のまま。この辺の事情は『菩提樹荘の殺人』のあとがきに詳しい。


本人いわく、からくも同年配サラリーマン並みの収入を維持しており、四天王寺夕陽丘のマンションに1人で暮らしている。


親友である犯罪社会学者火村英生のフィールドワークに同行して殺人現場に乗り込み、推理する彼に付き添ってワトスン役を務める。

自身が取材旅行先で事件に出くわし、火村を呼び出すというパターンも多い。火村の解決した事件は、ポリシーとして絶対に小説のネタに使わない。


喫煙は火村からの貰い煙草で、たまに吸う程度。

人物

作者と同名の語り部という性質上、客観的な人物像が描写されることは少ない。

それでも、文章の端々から人となりを窺える。


  • 大阪生まれの大阪育ちで、関西弁で喋る。語り口は軽妙で屈託がない。
  • 初対面の人物から、大抵自由業に見えると評される。普段からラフな格好で、勤め人には見えない雰囲気を発散しているらしい。
  • 大学時代の友人に「人を騙すより騙される方」だと思われていた。
  • 推理力は、素人に毛が生えた程度。とんちんかんな推理や、豊かな想像力の飛躍で火村を呆れさせ、時に楽しませている。行き止まりを示す道標として役には立っているらしい。一方で火村に「小説家を失職しても探偵で食べていける」と言われたことも。
  • 同業者の朝井小夜子、編集者の片桐光雄を筆頭に、(火村よりは)友人が多い。

「私の(男性の)交友範囲は火村センセを筆頭に紳士しかいません。」(三つの日付より)

  • 女性には並べて紳士的に接する。しかし、過去の複雑な失恋が影響しているのか、現在恋人はいない(火村と出会う数ヶ月前に三か月ほどと、22歳の時に相合傘をした相手がいた描写はある)。隣人のカナリアの君(真野早織)とは、清い友情を育んでいる。
  • 部屋が真っ暗になるのが好きではないので、仄かな明りを灯して眠る。(狩人の悪夢より)
  • クリスマスに独りでいるより、時として春に弱い。夜空で輪郭をにじませる月のように、自分の存在が朧に感じられて。(妃は船を沈めるの幕間より)

犯人目線のアリスの印象

・自由業者らしい雰囲気を発散していて、火村に比べると目元が柔和で、第一印象は人畜無害。(ショーウィンドウを砕くより)

・観察があからさまでもっと自然にやるように忠告したくなる。肚の中を隠すのが苦手なタイプなのだろう。(カナダ金貨の謎より)

・あんただけは、判ってくれるんだろう?(インド俱楽部の謎より)


他人に警戒感を抱かせないのか、ダリの繭での被害者遺族が(現場検証の一番後ろに立っていた)アリス(に近づいて話しかけてきて)には多弁な場面がある。


火村とは、英都大学2回生の5月7日、アリスが(授業中に)執筆していたコンクールへの応募作を、火村が勝手に読んだことで知り合った。以来、十数年良好な友人関係が続いている。

火村が悪夢にうなされていること、に暗い物を抱えている事を知っている。その暗部に踏み込まず、いつか彼が踏み外しそうになった時支えてやる為に傍にいる。

同じ目的でフィールドワークにも同行するが、それを気取らせず、三枚目役に徹し、愛想の悪い彼と周囲を取り持つ交渉役を務める。


高校時代に片思いの相手にラブレターを出したところ相手がその夜自殺未遂をした事がトラウマ(7月7~9日)。ちなみにその相手は一命を取り留め現在も存命である事が当時の同級生からの伝聞で判明している。


容姿の描写は全く無い。唯一『ブラジル蝶の謎』収録の『彼女か彼か』で、オカマバーの蘭ちゃんに「お連れのお二人さんもいい男じゃありませんこと」と評されている。

だが、オフィシャル美形の火村とセットの評価であり、更に水商売のお世辞である可能性も大きい為、定かではない。(蘭ちゃんはアリスの名前を変だと言ったり、二度目の来店で名前を間違えたりなど、お客であるアリスへの態度があまりよろしくない。男前(火村)とイケメン(森下)と仲良しな事への嫉妬なのか、単に好みじゃないだけなのか、オカマ的に羨ましい系統の顔立ち故の嫉妬なのかは不明)


『乱鴉の島』でアリスが「よく整って賢そうな顔立ちの子」という第一印象を持った小学生男子の市ノ瀬拓海くんと二人でいる時に第三者の男から「若いお父さんですね」と言われ否定したら「違うんですか?」と『親子に見えるのに』というニュアンスとも受け取れる訊かれ方(美少年の父親に見える)をしている場面はある(が、読み手の解釈にもよる)。


コミカライズやドラマ、ラノベ版などビジュアルがある媒体では、茶髪で直毛のセミショートにラフな服装の青年として描かれる。


自分(アリス)にとって不愉快な人物達の共通点(だと感じていること)

全員が、私自身の嫌な一面を歪んだ鏡に映したようだったのだ。(カナダ金貨の謎/文庫版P232)

関連イラスト

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作家アリス 火村英生

有栖川有栖:本作の原作者

有栖川有栖(学生アリス):作者の別作品に登場する同名キャラクター。

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