概要
『真・女神転生シリーズ』に登場する悪魔(仲魔)。
初出は『真・女神転生ⅣFINAL』で、種族は「鬼女」。
『真・女神転生Ⅴ』ではサブクエスト「呪われたマーメイド」と「清浄なる源泉」の2件に渡って依頼主として登場。同クエストのマーメイドはアカバネバシの水源地で暮らしていたが、いきなり正気を失った仲間たちに襲われてシバ公園の水場まで逃走し、たまたま通りかかった主人公に助けを求める。
依頼を受けた主人公がアカバネバシに赴くと邪神パズスがマーメイドたちを己の配下である“悪霊”へと仕立て上げるために呪いを振り撒いていたことが判明し、戦闘にもつれ込む(呪われた~)。
だが、パズスの撃破だけでは呪い自体の消滅に至らないことが判明したため、浄化能力を持つ女神アナーヒターと交渉するようにマーメイドから新たな依頼を受け、主人公はオナリモン付近の水源にいるアナーヒターを訪問する。そして、アナーヒターの願い(戦闘)に答えたことで呪いは浄化される(清浄なる~)。
「砂漠の嵐」を司るパズスが「海の嵐」を引き起こすマーメイドを支配しようとし、陸と海を繋ぐ「河川の女神」アナーヒターによって呪いが解かれるという、複数の神話世界を跨ぐ女神転生ならではのエピソードと言えよう。
また、真Ⅴのマーメイドは「嵐からの歌声」という専用スキルを持つ。
効果は敵全体にランダムで3~6回、小威力の氷結属性攻撃を行う。
スキル名に「歌声」と入っているが、モーションとボイスでは歌うのではなく、ありったけの声で叫んでいる。攻撃魔法スキル使用時のモーションも手で喉元を押さえて無言で手を差し向けるというもので、自らの声を制限・忌避するかのような描かれ方をされている。
ミッションでマーメイド達を助けるというものがあるが、助けたマーメイド達は「これで船を沈めれる」というまさに悪魔な発言をする。
一方で悪魔同士の特殊会話の中では、『自分は歌を歌いたいだけなのに、船が寄ってきて沈んで不吉扱いされる』と寂しげに吐露するシーンもある。個体によって差異があるのだろうか。
外見
スレンダーな美少女の姿をしているが、伝承通り下半身は魚の後ろ半身になっており、詳細に記すと太ももから下が繋がって魚の尾ビレになっている。
金色に燃える髑髏が周囲に浮かんでいるのも特徴。
余談
デザインは『真ⅣF』において新規悪魔デザイン担当となったATLUS所属の土居政之氏。初期案にはセーラー服やツインテールなど別な種類の可愛さを押し出したものもあったが、周囲の燃える髑髏と太ももの下が開いている以外はオーソドックスな姿に落ち着いた。
土居氏はこの悪魔と、パンクで露出度が高い韮沢靖氏のデザインしたメデューサのリデザインを行ったために、ネット上ではエロい人扱いされてしまったという。