概要
丸井の1学年下の選手で、彼の引退後は墨谷二中野球部キャプテンを務めた。続編のプレイボールでは墨谷高校に入学した。小柄ながら全ポジションをこなす万能選手で、作中では数少ない天才肌の選手。
勝利意識が高く、目標達成のためにはどんな努力や犠牲も厭わないストイックな性格。そのため自他共に妥協を許さず、登場当初は抜きん出た実力と自身の性格から、先輩相手にも不遜な口を利くため度々喧嘩になっていた(イガラシほどの実力者が弱小の墨谷二中に来たのもその辺に原因があったと思われる)。
しかし、キャプテンの谷口に対しては、入部初日こそ不甲斐ない態度に苛立っていたが、彼の凄まじい努力とそれを継続する根性、それに伴う高い実力とキャプテンシーに気づくにつれて評価を改め、敬意をもって接するようになる。
レギュラー陣を始めとした先輩部員達との関係は入部直後からレギュラー入り直後に至るまで最悪で、自身の生意気な言動もさる事ながら、当時の墨谷は一年生の実力を軽視しがちで(そもそもイガラシ1人の実力が1年生離れしてるため無理もないが)、更に新入部員たちをチームに馴染ませてチームワークが乱れないようにするため、秋までは試合に出さないという決まりがあった。
また、谷口と自身以外が全国大会出場を本格的に目指していなかった地区予選一回戦では、小学生時代の同級生・井口の剛腕を忠告するも谷口以外全く聞く耳を持たず、実力を示した後もレギュラー入りを反対する声が多かった。しかし、二回戦の対戦相手が強豪校・金成中だった事も手伝い、谷口の英断で丸井を押し退ける形でレギュラー入りを果たす。
だが、イガラシの態度の悪さから練習でも先輩と衝突して何度も喧嘩になり、部員たちの間で不満が高まっていき、更に外された丸井が落ち込んでる様子を見たのがきっかけで、危うく部員総出で谷口に抗議へ向かいそうになるも、丸井が夜通しで苦悩や葛藤の末に決断した谷口の気持ちを汲んで止めたことで、事なきを得る。
それ以降、イガラシは丸井や谷口の想いに答えるために奮闘し、やがて試合を通して他の部員達とも徐々に認め合うようになり、やがて谷口が青葉中学との再試合(小説版では地区大会決勝戦に変更)に備えた練習で投手の経験が全く無い所から猛練習で全国優勝レベルの相手に通用するまでに持っていき、更に試合中のアクシデントで指が折れても、選手生命を犠牲にすることを承知の上で投げようとする覚悟に感化され、丸井がキャプテンになってからは感情に流されがちな丸井のサポートや新入生である近藤茂一のコーチを買って出るなど冷静で周囲と強調する場面も目立つようになった。
谷口・丸井の後を継いで満を持してキャプテンに就任。表面上は冷徹で無表情であるが、その内実は丸井ですら恐れるスパルタキャプテンで、春の選抜大会制覇を目標に名門高校やプロ野球チーム並の猛練習を強行するが、一部のPTAに問題視された上、新入生の松尾直樹など一部の部員に大怪我をさせてしまい、出場辞退に追い込まれてしまった。しかし夏の大会では練習の成果を十分に発揮。全国大会優勝を成し遂げた(原作では谷口時代に全国優勝をしているが、特例により青葉との決勝戦だけ戦っての結果であり、普通の勝ち上がり方での優勝は作中ではイガラシの代だけである)。
能力的には、ピッチャーとしては速球・変化球を投げ分ける頭脳派ピッチャー。速球のスピードは近藤と変わらないレベルの速球が投げられるが体格の小ささからか球質は軽い。変化球もカーブ・シュートなど多彩な変化球を持っており、これを投げ分けることで的を絞らせず打者を翻弄する。バッターとしてはおおよそ弱点の無い好打者で、かつ体格に似つかわしくないパワーも持ち合わせる。
卒業後は近藤にキャプテンを託し、自らは谷口の後を追って墨谷高校に入学した。
勉強成績も学年で10番以内を維持できるほど優秀であり、強化合宿では学習時間に勉強を他の部員に教えたこともある。
アニメ版では投球後、肩を上げる癖がある。
漢字表記は不明だったが、後に弟の慎二と実家が中華食堂である「五十嵐亭」を経営していることが判明。
苗字である事は判明したが下の名前は不明のまま。
『キャプテン』以前に、その数年前が舞台と思われる読み切りの『半ちゃん』にも登場しており、その頃から既に野球は上手く、勝利意識もプロ並みだった。
メジャーリーガーの「鈴木一朗」が子供の頃に共感していたキャラである事を明言している。