概要
『人魚姫のごめんねごはん』や『恋は世界征服のあとで』の野田宏氏の原著と若松卓宏氏の作画による、「やわらかスピリッツ」にて連載中の漫画。とある文豪が異世界に転移してしまう、いわゆる異世界もの。
2022年7月、TVアニメ化が発表された(詳細情報は未発表)。
ストーリー
とある文豪「センセー」は愛人とともに川に心中する、はずだった。トラックが突っ込んでこなければ。
気が付けば見知らぬ教会のような建物にいたセンセーは女神官・アネットから説明を受ける。ここは日本とは違う異世界で、不幸な人生に絶望した人の下に現れるトラックとぶつかることで異世界に召喚されたようで、魔王を倒す選ばれし勇者になるよう頼まれる。しかし、楽しみにしていた心中を邪魔されたことでセンセーは不満を露わにする。困惑するアネットだが、センセーのステータス数値があまりにも低いのに加え、特別な力・ギフテッドもないことでさらに困惑する。
その後、愛人である「さっちゃん」もこの世界にいると確信したセンセーは、彼女を探す旅に歩み出す。また心中するために。
一方、センセーよりも先に喚ばれていた多くの勇者達によって魔王は打倒され、世界は救われ平和な時代が来る、はずだった。ところが数多の転移者の多くが能力に奢れ、傲慢から堕落し、私利私欲のもと各地で横暴を働き、自分達がこの世界の支配者になろうと暴走が始まり、人々の心は荒んでいた。
そんな状況でセンセーは図らずも堕落した勇者達と対峙する羽目になる。
登場人物
- センセー
死にたがりで有名な日本の文豪。作中で名は明かされていないが、モデルはどう見てもあの人。
転移した異世界で「さっちゃん」の気配を感じ取り、再度彼女と心中するために旅立つ。
睡眠薬を常食し、自身の入った棺桶を引っ張ってもらって移動するなど、基本やる気の見られないダウナー系だが、彼独自の感性は時折世界の歪みを射抜き、変化をもたらしていく。
- アネット
異世界に飛ばされたセンセーが最初に出会った、転移者の案内役を務める女神官。
勇者候補として喚び出されたセンセーのあまりにもイレギュラーぶりに困惑するも放っておけず、案内役を投げ出して彼の旅に付いていく。
- タマ
獣人風の容姿をした武闘家の少女。センセーに偶然助けられ、アネット共々旅の仲間となる。
本名ではなく、センセーに付けられた「タマ」の呼び名が定着してしまった。
- さっちゃん
センセーと心中するはずだった愛人。センセーと同じく異世界に来ているようだが……?