概要
『人魚姫のごめんねごはん』や『恋は世界征服のあとで』の野田宏の原著と若松卓宏の作画による、「やわらかスピリッツ」にて連載中の漫画。とある文豪が異世界に転移してしまう、いわゆる異世界もの。2024年9月現在において既刊12巻。
なお、公式による本作単行本の巻数の呼び方は「~集」となっている(1巻⇒1集)。
ストーリー
とある文豪「センセー」は愛人とともに川に心中する、はずだった。トラックが突っ込んでこなければ。
気が付けば見知らぬ教会のような建物にいたセンセーは女神官・アネットから説明を受ける。ここは日本とは違う異世界で、不幸な人生に絶望した人の下に現れるトラックとぶつかることで異世界に召喚されたようで、魔王を倒す選ばれし勇者になるよう頼まれる。しかし、楽しみにしていた心中を邪魔されたことでセンセーは不満を露わにする。困惑するアネットだが、センセーのステータス数値があまりにも低いのに加え、特別な力・ギフテッドもないことでさらに困惑する。
その後、愛人である「さっちゃん」もこの世界にいると確信したセンセーは、彼女を探す旅に歩み出す。また心中するために。
一方、センセーよりも先に喚ばれていた多くの勇者達によって魔王は打倒され、世界は救われ平和な時代が来る、はずだった。ところが数多の転移者の多くが能力に奢れ、傲慢から堕落し、私利私欲のもと各地で横暴を働き、自分達がこの世界の支配者になろうと暴走が始まり、人々の心は荒んでいた。
そんな状況でセンセーは図らずも堕落した勇者達と対峙する羽目になる。
登場人物
センセー御一行
CV:神谷浩史
死にたがりで有名な日本の文豪。作中で名は明かされていないが、モデルはどう見てもあの人。
転移した異世界で「さっちゃん」の気配を感じ取り、再度彼女と心中するために旅立つ。
睡眠薬を常食し、自身の入った棺桶を引っ張ってもらって移動するなど、基本やる気の見られないダウナー系だが、彼独自の感性は時折世界の歪みを射抜き、変化をもたらしていく。
CV:大久保瑠美
異世界に飛ばされたセンセーが最初に出会った、転移者の案内役を務める女神官。
勇者候補として喚び出されたセンセーのあまりにもイレギュラーぶりに困惑するも放っておけず、案内役を投げ出して彼の旅に付いていく。
CV:鈴代紗弓
獣人族出身である武闘家の少女。センセーに偶然助けられ、アネット共々旅の仲間となる。
本名ではなく、センセーに付けられた「タマ」の呼び名が定着してしまった。
CV:小市眞琴
ウィリディスの村に住む孤児で、地元では「ホラ吹きニア」と呼ばれる鼻つまみ者。
自らを「勇者紹介サービス」と名乗り、村に立ち寄ったセンセー一行に接近するが……。
CV:木野日菜
アネットのものだったのが、何故かセンセーに懐いてしまった使い魔。
メロスの名はセンセーが付けたもの。
魔族
CV:悠木碧
「リュカ」と名付けたドラゴンを連れた魔族の少女。
ある理由から「勇者」と呼ばれる転移者たちに対して激しい憎悪を抱いている。
教団関係者
CV:中原麻衣
ツヴァイテン聖堂の司教を務める、アネットと知己の関係にある女性。
CV:島﨑信長
ドワーフの住むゲルプを管轄するドリッテン聖堂の司教。颶風の大魔導士の異名を持つ。
CV:会沢紗弥
アネットの代わりに司教になった。人間の住むロートを管轄。
CV:三宅健太
人間の住むブラウを管轄。小鬼[ゴブリン]族出身の大司教。
CV:飛田展男
枢機卿
- 教皇
CV:子安武人
転移者たちをザウアーベルグへ召喚した世界教団の指導者。実の名はオライオン。かつて竜王と戦った"昴星の英傑"の一人。
転移者
CV:小野大輔
転移者。“暴食”の堕天使。弱肉強食(グラトニー)のスキル持ち。魔王を殺した一人で、タマの祖国グリューンを蹂躙する。
CV:小原好美
転移者。“強欲”の堕天使。かつてヴォルフに召還され、彼をマスターと呼び慕っていた。しかしヴォルフが妹のヒカリを召喚、彼女を評価した事に嫉妬して妹を闇に落とした。
CV:杉田智和
転移者。“憂鬱”の堕天使。魔法を無効化する鎧で身を固めている。七人の中でも別格の戦闘技術を持つが、カトウ曰くただの狂人で血に飢えたケダモノ。
CV:小西克幸
転移者。“怠惰”の堕天使。最初の転移者で教皇を憎んでいる。
CV:上田麗奈
センセーと心中するはずだった愛人。センセーは「自分と同じく異世界に召喚された」と推測している。
憤怒の魔王を倒した『タキシード姿の勇者』の後ろに控えている和服姿の女性がさっちゃんではないかと思われる(アニメ版では足元しか映っていないので分かりづらい)。
CV:岡本信彦
転移者。絶対服従(ペット)のスキル持ち。かつては引っ込み思案な性格だったが、凶悪なスキルを得て暴走。遂には国を支配しようとしたが、センセーによって元の世界に戻された。
CV:松岡禎丞
転移者。通貨無限増殖(リョーサン)のスキル持ち。ラッパーのように話す。スズキに従っていたがセンセーに敗れた彼を見捨てて逃げた。
グリューン王国の住人
CV:玄田哲章
グリューン王国の国王にしてタマの父。レベル56の猛者。厳格な性格で、娘を思うあまり厳しく接してしまう。
CV:川澄綾子
タマの母。10年前に息子レオンと共に事故死した。
CV:麦人
グリューン王国の大臣。サイベリアンの師であり、老人だが身のこなしは速い。
CV:久保ユリカ
グリューン王国の酒場で働いている娘。かつてはタマの侍女だった。
精霊および妖精
CV:能登麻美子
世界樹の精。麓の村で踊り子として狼藉を働く転移者達の機嫌を取り、被害が及ばないようしていたが、それと裏腹に村人からは魔女と呼ばれ忌み嫌われている。心情を察したセンセーに恩義を感じ、催眠剤を無限湧きにしてくれた。
CV:井上喜久子
禁足地オランジェに住む妖精王。センセーが胸に乗れる程の巨体。事の善悪に捕らわれないセンセーを見込んで、彼に妖精王の笛を授ける。
CV:島袋美由利
妖精王に仕える妖精の姉妹。冷淡な性格
CV:富田美憂
妖精王に仕える妖精の姉妹。短気な性格。
テレビアニメ
2024年7月からAT-X・TOKYO MX・BS11にて放送。ABEMA・NetFlixなどの動画サイトでも配信された。
※公式サイトより一部抜粋。