作品情報
作者 | 蓬餅(よもぎもち) |
---|---|
ジャンル | 百合漫画 |
連載媒体 | LINEマンガ |
連載開始 | 2021年3月31日 |
単行本発行 | LINE Digital Frontier株式会社 |
単行本発売開始 | 2023年5月24日 |
話数のカウント | 第○話 |
概要
百合にはさまる男は死ねばいい!?(Boys gilding the LILY shall DIE)とは、蓬餅による漫画作品。
略称は「百合はさ」。2021年の3月31日からLINEマンガにて連載されており、2023年の5月24日に単行本の1巻と2巻が同時発売されている。
吹奏楽部を舞台にしており、トランペットパートに所属するふたりの主人公、相川響と片桐千早のプラトニックな関係性を主軸として描いている。あわせて、彼女たちの関わりに直接割って入るような後輩男子や、彼女たちの進路や吹奏楽部への関わり方を陰日向に見守る部の面々といったそれぞれの登場人物たちが加わって織りなされる多様な相関図も、本作の魅力のひとつとなっている。
ストーリー
入部以来、トランペットの1stポジションを勝ち取ってきた片桐千早は、強豪校からの転校生、相川響と出会う。
その才能に羨望と信頼を置く片桐と、誰よりも純粋で対等に接してくれる片桐に救われた相川は、お互いにとって唯一無二の存在になっていく。そしてそんな二人を取り巻く後輩たちの、恋心や憧れ。
等身大の想いが駆け巡る中、高校生活最後のコンクールが幕を開ける────!
(単行本1巻のストーリー紹介より引用)
登場人物
主要キャラクター
相川響(あいかわ ひびき)
CV:久遠エリサ(公式PV)
南陵高校吹奏楽部でトランペットを担当している女子生徒。3年生。
いつも明るく前向きに振る舞っているものの、その胸中には自身のあるべき姿や進路に対する迷いを秘めている。
親兄弟は全員音楽関係の仕事や音楽大学に進んでいるほか、彼女自身も吹奏楽コンクール全国大会常連レベルの強豪校での演奏経験があり、極めて高いトランペットの腕前を誇っている。
高校3年生に進級した初夏に、習っていたピアノ講師の都合によって南陵高校に転校することになり、そこで片桐との出会いを果たすことになる。
片桐千早(かたぎり ちはや)
CV:向井莉生(公式PV)
南陵高校吹奏楽部でトランペットを担当している女子生徒。3年生。
入部以来、一身に楽器の練習に打ち込んでいる真面目な性格の持ち主であり、その無愛想ながら実直な姿勢によって周囲から高い評価を集めている。
高校生活最後のコンクール前に強豪校からの転校生・相川と出会い、彼女の飛び抜けた才能と聡(さと)い内面に際して強い関心を寄せている。
日向尊(ひゅうが みこと)
南陵高校に通っている帰宅部の男子生徒。2年生。
自身の進路について悩んでいる相川の姿を偶然目にし、彼女に音楽以外の世界を見せてあげようという狙いから彼女とつき合うことになる。
相川にとっての一番の存在になろうと奮闘しているものの、吹奏楽部でともに活動している片桐を上回るほどの影響を与えることはできず、苦戦を強いられている。
吉田のの花(よしだ ののか)
南陵高校吹奏楽部でトランペットを担当している女子生徒。2年生。
パートリーダーの片桐に強い憧れを募(つの)らせており、彼女の無愛想さを気にも留めず人知れず好意を寄せている。その一方で、転入生の先輩である相川に対しては、練習を不定期に休むその姿勢からあまりいい感情を抱いていない。
森園咲(もりぞの さき)
南陵高校吹奏楽部の顧問を務めている女性教師。26歳。
若いながら、教師暦4年目という自負のもとに生徒たちと真摯(しんし)に向き合っている。
吹奏楽部における演奏指導は外部講師である深海に任せており、自身はもっぱら部の運営や生徒からの相談対応に専念している。
深海ミツル(しんかい みつる)
南陵高校吹奏楽部の演奏指導をしている女性の外部講師。26歳。
豊富な知識と確かな実力で部の演奏を着実に向上させている敏腕指導者であるものの、ときおりクールな印象とは真逆のズボラな一面ものぞかせている。
また、元々は将来を期待されていた名ピアニストだったが、他人に明かせない何らかの理由によってその道を断念している。
狗井美紅(いぬい みく)
南陵高校吹奏楽部でパーカッション(打楽器)を担当している女子生徒。3年生。
粗暴な言動が目立つ練習熱心な部員だが、幼馴染の犬飼への気遣いをはじめとして友達思いな一面も秘めている。
家では4匹の猫を飼っており、猫語翻訳アプリを活用して密かに意思疎通を図っている。
犬飼桜子(いぬかい さくらこ)
南陵高校吹奏楽部でパーカッション(打楽器)を担当している女子生徒。3年生。
同パートの狗井とは幼馴染の関係で、彼女とは対照的に優しい物腰の持ち主。部の皆からも「吹部の良心」として信頼を寄せられている。
その他の登場人物
片桐飛鳥(かたぎり あすか)
片桐千早の弟。中学3年生。
姉と同じように吹奏楽部に所属しており、バスクラリネットをメインに担当(たまにB♭クラリネットやE♭クラリネットも演奏)している。
また、部内には付き合っている彼女(トロンボーンとユーフォニアムの掛け持ち担当)がおり、しばしば手入れ具を購入するために一緒に楽器店に出かけている。
日向美波(ひゅうが みなみ)
日向尊の姉。大学2年生。
弟との仲は良好で、しばしば報われない尊をからかって彼からウザがられている。
元々は優秀なバスケットボール部員だったが、怪我をしたことを機に引退。現在ではほどほどにバスケを楽しみつつ、親友と幸せに過ごしている。
日下(くさか)
南陵高校吹奏楽部の部長を務めているホルン担当の女子生徒。3年生。
天真爛漫かつポジティブな姿勢が持ち味で、副部長の松陰からは「天使」と想いを寄せられている。
松陰(まつかげ)
南陵高校吹奏楽部の副部長を務めているコントラバス担当の女子生徒。3年生。
ふわふわとした部長の日下に代わり、強硬的な姿勢を見せることもしばしば。
小浜(こはま)
南陵高校吹奏楽部でクラリネットを担当している女子生徒。3年生。
ゆるい雰囲気のギャルのような印象に反して、部内では木管セクションのリーダーを務めている。
また、実家は寿司店を営んでおり、吹奏楽コンクールの打ち上げなどで部のパートリーダーたちを招いている。
姫路(ひめじ)
南陵高校吹奏楽部でオーボエを担当している女子生徒。3年生。
読書を愛し、他人との関わりをあまり持とうとしないインドア派。
八王子(はちおうじ)
南陵高校吹奏楽部でフルートを担当している男子生徒。3年生。
ポジティブ思考の王子様気質で、多くの女子生徒から高い人気を集めている。
神尾(かみお)
南陵高校吹奏楽部でテナーサックスを担当している男子生徒。3年生。
パートリーダー同士の集まりでも議題に関心を寄せておらず、しばしば後輩の遣水から怒られている。
遣水(やりみず)
南陵高校吹奏楽部でアルトサックスを担当している男子生徒。2年生。
マイペースな神尾に付き添ってパートリーダー同士の集まりに出席するなど、彼の補佐役的な存在。
藤(ふじ)
南陵高校吹奏楽部でチューバを担当している女子生徒。3年生。
物腰柔らかな所作のもとに他者と接しているほか、ひとりで寿司を何貫も平らげる食いしん坊でもある。
用語解説
南陵(なんりょう)高校吹奏楽部
神奈川県にある県立高校、南陵高校にある吹奏楽部。顧問は森園咲。
部員数の関係から毎年吹奏楽コンクールB編成部門に出場することを通例としており、前年度は地区大会の代表校に選ばれ、県大会で銀賞を獲得している。
今年度は深海ミツルを新たな指導者として迎え入れ、自由曲に『ルイ・ブルジョアの讃美歌による変奏曲』(クロード・トーマス・スミス)を選んでコンクールに挑戦することになる。
仙北(せんぼく)高校
神奈川県内にある、かつて相川響が通っていた高校。
同校の吹奏楽部は、東関東支部の代表校として吹奏楽コンクール全国大会に出場するほどの高いレベルを持っていることで有名であり、かつての相川もまた、コンクールメンバーとして活動するなかで数々の厳しい制約や膨大な練習量をこなしている。
関連イラスト
関連動画
『百合にはさまる男は死ねばいい!?』(相川編)公式PV(2022年8月)
『百合にはさまる男は死ねばいい!?』(片桐編)公式PV(2022年8月)