SIREN2
さいれんつー
逃げ場なんて、ないよ。
概要
前作SIRENのシステムを受け継ぎつつ、過去視や感応視などの新アクションも豊富。また難易度の選択も可能になり、ゲームクリアがとても楽になった。
キャラクター設定の細かさとクオリティも変わらず、前作同様様々な苦悩と思惑を抱えた人々が、重厚なドラマを繰り広げる。注目すべきは売れる前の有名俳優や既に名の知れた俳優がキャストに起用されている所である。
更にステルス(見つからずにクリア)・ノーダメージ(ダメージを食らわずクリア)・ノーサイトジャック(視界ジャックをせずクリア)・ノーリトライ(チェックポイントを使わずクリア)
などのやり込み要素も多い。
あらすじ
日本近海に位置する離島、夜見島は、独自の因習を守る閉鎖的な島だったが、時代の趨勢に伴い建造物、移住者の増加など、急速な発展を遂げていった。
1976年8月3日。午前0時、原因不明の海底ケーブル切断による大停電、そして全島民失踪事件が発生する。それによって島は一夜にして無人島となった。
事件から29年後の2005年。島で起きた事件を調べに来た雑誌編集者、輸送ヘリのエンジントラブルで島に不時着した自衛官達、殺人容疑を掛けられた逃走中の男、ある“少女”への想いから島に足を踏み入れた作家など、様々な思惑を抱えた人々が、嘗ての日常の跡を残す島に集う。
8月3日午前0時、突如不気味なサイレンが島に響き渡った。赤い津波が訪問者達の乗る船を襲い、異界に浮かぶもう一つの夜見島へと誘っていく。消えたはずの人々が生きているその島で、未知の存在・屍人、そして闇人へとすり替わる。未知の異形達を前に、生き残りを賭けた人々の絶望的な戦いが始まる。
登場人物
メインキャラクター
本作の主役の一人で、SF・オカルト雑誌『アトランティス』を作る超科学研究社の若手社員。アルバイト時代からの熱意が認められ、晴れて夜見島の単独取材を任されたやり手の編集者。初の大仕事を前に張り切るも、奇妙な面々と乗り合わせた『翔星丸』が謎の赤い津波に襲われ、異界に攫われてしまう。学生時代から何かと異性関係にトラブルが多い。20歳。
木船郁子(演:柳沢なな)
夜見島近郊の漁港で働くアルバイトの女性。幼い頃から僅かに他者の心を読む力があり、他者との交わりに苦痛を覚えるようになったため、人と余り関わらずに済む田舎町の仕事を選んだ経緯がある。性格もへそ曲がりになってしまい、勝ち気な態度の裏には繊細な心と孤独感を隠している。生き別れた双子の姉妹がいるらしい。18歳。
永井頼人 (演:蝦名清一)
ヘリのエンジントラブルで夜見島に不時着してきた陸上自衛官。階級は陸士長。変わり者の一樹や能天気な阿部に比べると、上官にボヤいたり仲間の死に涙したりする情実のある今時の若者。怪しい言動の多い三沢とはしっくりいかず、途中で喧嘩別れしてしまうものの、彼なりに状況を打開しようと必死に怪異の中を足掻く。21歳。
阿部倉司(演:中村英司)
恋人への殺害容疑で指名手配されたフリーター。ややおつむの足りないヤンキー然とした風采で、本人には身に覚えの無い罪らしく、恋人と仲が良かった占い師の喜代田章子が下した占いの結果に従い、喜代田と共に夜見島を訪れた。切迫した状況もあって荒々しい言動が目立つが、本質は心根が優しく純朴な青年。24歳。
サブキャラクター
三上脩 (演:中泉英雄)
恋愛小説『人魚の涙』で脚光を浴びる小説家。その知名度たるや、本など読みそうにもない阿部やジャンルの関心が違う一樹が一目で気が付いたほど。弱視のため盲導犬のツカサと行動を共にしている。浮世離れした雰囲気の男性で、然る少女への憧憬から夜見島へやって来た。実は彼自身も夜見島の生まれで、29年前に起きた島民消失事件の生き残りでもある。33歳。
永井の上司にあたる陸上自衛官。階級は三佐。寡黙な現実主義者で、怪異の中にあっても冷静さを保つ。実は2年前の三隅郡で発生した羽生蛇村土砂災害の救助活動にあたったことがあり、その時に怪異の一端に触れてしまったため精神の均衡を失う。その時の恐怖は悪夢となって未だ三沢を蝕んでいたが、プライドが邪魔して誰にも打ち明けられず、一人苦しみと戦っていた孤独な人物。35歳。
喜代田章子 (演:岬奈実)
阿部の恋人・多河柳子と親しかった占い師の女性。物や人に触れてそれらが辿ってきた過去を読み取る力を持つ。『夢魅の館』という占いサロンを経営しており、人々の悩み相談に乗ることで力に折り合いをつけ、仕事に生き甲斐を見出していた。過去の態度の悪さから阿部への印象は良くなかったものの、指名手配された彼に泣きつかれ、真相究明のために共に夜見島へ旅立つ。29歳。
矢倉市子 (演:森林恵理奈)
1986年の人間で県立亀石野中学校2年生。所属するテニス部の遠征の帰り、乗っていたフェリーが座礁して夜見島に流れ着く。船内で気を失っていたところで目を覚まし、周囲に学校の仲間や乗客が誰もいないことに気付く。異様な状況に怯えながらも、警官の藤田に助けられて行動を共にする。14歳(当時)。
藤田茂(演:村上久勝)
1986年の人間で夜見島近辺の町の駐在警官。かつては刑事だったが人の良さが災いし、容疑者を逃す大失態を犯した結果巡査部長に降格、左遷させられる。