概要
演:高橋真唯(現:岩井堂聖子)
現代(2005年)の人間。一樹守が夜見島で出会った謎の美少女。
「島にお母さんが閉じ込められている」と主張しており、島を徘徊する怪物「屍人」に襲われてなお「巫秘抄歌」という歌に従った儀式を実行しようとするなど、ミステリアスな言動が目立つ。自らの性的な魅力を自覚しているのか、男性に抱きついて懐柔を図る事が多い。また、光を極端に恐れる(光を当てられると苦しむ)傾向がある。
物語前半のヒロインとも言える人物だが……
作中での活躍と正体(以下ネタバレ)
登場時は屍人に襲われており、一樹に助けられたあと彼を誘惑して儀式を実行させる。
しかし、儀式によって「冥府の門」と呼ばれる空間が開き、そこから「闇霊」と呼ばれる怪物が押し寄せてくる。更に百合自身も裸体を晒し、自らが異形の存在であることを明かす。
その正体は、冥府の門に封印されていた怪異「母胎」の分裂体(母胎が人間の姿を模して作ったスパイのようなもの、"鳩"とも呼ばれる)で、「岸田百合」という名前は同名の一般人を殺して奪い取ったものに過ぎない。
冥府の門を開けるには男性の協力が必要である為、江戸屍仁という漁師を誘惑して島に連れて来させるが、名前の通り屍人化した江戸に襲われてしまう。そこに現れた一樹に救われ、今度は何も知らない彼を利用しようとする。江戸・一樹以外に永井頼人を利用しようとも目論んだが、最終的に一樹を使って冥府の門を開けさせ、母胎に戻った(母胎と一体化した)。
他の鳩が人間に同情的で使命(母胎の解放とそれに伴う人類の滅亡)に逆らう事も多かったのに対し、この百合は母胎に極めて忠実な鳩だった。多河柳子(使命を放棄した鳩)を殺害し、阿部倉司に濡れ衣を着せた真犯人も百合である。
立場や雰囲気など、前作のこの人に相当するキャラクターと言える。
母胎=百合でもあるので、物語前半のヒロインでありラスボスとも言える。