演:高橋真唯(現・岩井堂聖子)
「SIREN2」の登場人物。
29年前に島に流れ着き、三上親子に保護された18歳の少女。隆平の妻で脩の母である三上弥生と瓜二つ。
記憶喪失で海に打ち上げられる形で発見され、三上家で名前を与えられて島で暮らすことになるが、日の光を恐れたり、海に潜む得体のしれない影と会話する姿を目撃される等、数々の行動から島民に不審の眼差しで見られることとなる。
実は「鳩」の一人であり、物語のラスボス母胎によって作り出された分裂体と呼ばれる異形の女である。記憶喪失も演技でしかなく、本当はちゃんと記憶がある。ただ使命に目覚めるには若干の時が掛かるらしく、しばらくは三上親子と平穏に暮らしていた。
幼い三上脩に冥府の門を開けさせようとしたが、最初の鳩である加奈江には弥生の母性が残っており、その愛情故に実行を断念する。
鳩として覚醒した影響で脩の父親を発作的に殺害した後、彼女の正体を看破した太田常雄率いる漁師達から脩を連れて逃げ回るが、島から脱出する際に朝日に身を晒してしまったため海の上で溶けるように消滅していった。
死の間際に、脩を夜見島から遠ざけるために、自分とそれにまつわる記憶を消すまじないをかけており、これが脩が記憶喪失になった原因となる。また、自分と同じ姿の「鳩」が接触しても惑わされないように視力を奪っている。
その後、彼女の記憶は海の中を漂うことになるが、29年前に近辺の海に落ちた女性に憑依、その女性の胎児であった「喜代田章子」に加奈江の記憶と能力の一部、そして「鳩」の因子とが乗り移り、長らく加奈江の意識が眠ることとなる。
最終的には喜代田の肉体を乗っ取り、母胎に取り込まれた脩を救う為「闇那其」で自害。この行動が母胎と戦う一樹守・木船郁子の勝利へと繋がる。
そして、母胎が倒されたことにより解放された脩の魂と共に、赤い海で深い眠りについた。