概要
CV:金野恵子
墨村正守、 墨村良守、墨村利守の母。墨村繁守の娘で、墨村修史の妻である結界師。
土地神クラスの龍を手玉に取るほどの実力者で、その実力は開祖間時守を上回るほどであるが、宙心丸には今ひとつ気に入られなかったためか正当後継者にはなれなかった。常に放浪して各地で妖を退治しているが、烏森の動向を細かに把握していたりと、素性に謎が多い。
人物
非常に肝が据わっているが、どこか感性がずれている節があり、その言動で家族を戸惑わせることも。ただ、終盤では、自身もそのズレについて思い悩んでいる描写などを見せている。
母親としては「服を畳むのが苦手」「息子達の為にケーキを作ろうとして失敗」「11歳になるまで長男の好物も把握してなかった」など優秀ではなかったようで、本人もこの事から自己評価が低かった。
夫である修史とは一緒にいる描写が少ないため互いの詳細な夫婦関係は不明だが、修史は扇六郎に守美子の悪口を言われた際は怒りを露わにしており、守美子も修史に対して「あなたと過ごした時間は一番人間らしく過ごせた」という旨の言葉を語っており、割れ鍋に綴じ蓋といいうか互いに想いあう関係であったのは間違いないようだ。ちなみに力関係は修史の方が上。
作中での活躍
初登場時は時音の回想シーンで、妖によって致命傷を負わされた雪村時雄(時音の父)を運んできた。
黒兜との戦いを終えた後、「ストレスを抱えている烏森へのガス抜き」として、別の土地から土地神(龍)を縛り上げて放り込み、烏森の力でパワーアップした龍を再び縛り上げて去って行った。
ミチル・カケルの襲撃の後、久々に帰宅して「烏森を封印する」ために開祖・間時守と共に良守の修行を手伝う。
宙心丸を封印した際は良守が創り上げた真界に易々と侵入し、「封印を完成させるには真界を内側から閉ざす役割が必要」と告げるが、それは守美子が自身ごと封印する必要があることを意味するものだった。
良守
「そんなの… ダメだ!」
「だったら… 俺が最後までやり遂げる。」
守美子
「あんた程度にできる事を… わざわざ私がやるなんて言うと思うの?」
「力を持つ者には進むべき道が…」
良守
「俺は嫌だ‼︎ ぜってー嫌だ!!!」
守美子
「そう。 でも、私ー こんな事ぐらいしか出来ないんだもの… 」
「せめて… あんた達の為に、この化け物じみた力振るわせて頂戴」
良守
「母さんは化け物じゃねーよ‼︎」
「料理変だって… 考え方変だって… 何だっていいよ‼︎ いてくれるだけで俺は別に… 」
守美子
「あの修行の家… 私、一度時守様の本体を回収する為に行ったのよ。」
「あんた、すっかり寝たたけど… あれが間近で見る、最後になったねぇ…」
「あんた、やたら大きい世界作ったから… 閉じるのに時間かかりそう…」
当然良守は反発するが、実は彼の前に現れていたのは式神であり、本体は既に封印のための準備を進めて姿をくらましていた。
しかし、墨村家に残した式神には修史への伝言を頼んでいた。式神は消えゆく中、修史にこう告げる。
「あなたと暮らした日々… 幸せでなかった訳ではありません…」
「多分私の生涯の中で一番… 人間らしい日々だったように思います…」
「でも、私はこんなだから… 結局… 妻にも… 母にも… 女にもなれなかった…」
「だからー せめて、人の為になる事をしたかったの…」
「最後までわがままでごめんなさい…」
「私… 今でもよくわからないけど… 昔、あなたが『君は本当はとても傷付いているんだ』って言ってくれた時、すごく嬉しかったの…」
「本当よ…」
「あなたの事… 忘れません…」
そして、彼女が完全に封印を完成させた瞬間、良守の方印と式神も消滅した。
余談
作中の後半から本格的に登場しているが殆どは式神であり、彼女本人が登場したのは回想シーンなどがメイン。また、式神の状態では本来の実力の7割ほどであるが、それでも良守の真界に苦もなく侵入していたので相当な実力の持ち主であることが改めて分かる。