概要
19世紀末からドイツは半自動小銃の開発に着手していたが、中々完成に至らず、それまでに失敗と中止を繰り返していた。第二次世界大戦に入りドイツ軍は歩兵の火力を上げるために半自動小銃をもとめた。そこで、正式採用に向けて試作モデルにモーゼル社・Gew41(M)とワルサー社・Gew41(W)が開発され、実戦投入試験が行われた。そして、好成績を残したワルサー社・Gew41(W)が正式採用された。
東部戦線のソ連軍に投入されたが、ブローバックシステム等に欠陥が指摘された。その問題を解決するために、ソ連軍から鹵獲したシモノフM1936とトカレフM1940の機構を参考にして改良し、そして開発したのがG43(Gewehr43)である。G43は銃剣の着剣装置を廃止し、狙撃銃としても使うためスコープを装着できる装置を付けた。その後、生産性を上げるために各パーツの簡略化が行われ、それに合わせて名称がKarsbiner43に変更した。
その後、終戦までに46万丁以上製造され、戦場で活躍した。
基本データ
全長 | 1117mm |
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銃身長 | 549mm |
重量 | 4400g |
口径 | 7.92mm×57 |
装弾数 | 10発 |
余談
西部戦線のアメリカ軍に鹵獲されたG43は、アメリカ軍のM1ガーランドと比較されアメリカ軍の兵士からヒトラーズ・ガーランドと呼ばれていた。