概要
19世紀末からドイツ帝国では半自動小銃の開発に着手していたが、中々完成に至らず、失敗と中止を繰り返していた。
第二次世界大戦開戦2年目の1940年、ドイツ軍は歩兵の火力を上げるための半自動小銃を求め、モーゼル社とワルサー社に半自動小銃の試作を命じた。
1942年、それぞれの試作銃が実戦で試験され、好成績を残したワルサー社のGew41(W)が制式採用された。
しかし、ガス圧利用システムに問題が多く更なる改良が必要だった。ソ連軍から鹵獲したシモノフM1936やトカレフM1940(SVT)を参考に、ガス圧利用システムをGew41に組み込んだのがG43(Gewehr43)である。
G43は銃剣の装着を廃止し、狙撃銃としての使用のため標準でスコープを装着できるようにした。生産性を上げるための簡略化が行われ、1944年4月25日付けで制式名称がKarabiner(騎兵銃)43に変更された。
終戦までに46万挺以上が製造された。
仕様
全長 | 1117mm |
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銃身長 | 549mm |
重量 | 4400g |
弾薬 | 7.92×57mmモーゼル弾 |
装弾数 | 10発 |
余談
西部戦線でアメリカ軍に鹵獲されたG43は、兵士から「ヒトラーズ・ガーランド」と呼ばれていた。