妖怪としてのツツガムシ
→恙虫を参照。
概要
ツツガムシ科に属するダニの総称。
この種の幼虫の中には体内に病原性リケッチアを持つものがおり、ネズミなどの脊椎動物の耳に寄生したものが人を刺すことで人獣共通感染症「ツツガムシ病」を媒介する。
北陸、東北地方に多いアカツツガムシによるものは「古典型ツツガムシ病」といわれ、昭和にはいってから関東を含めた全国で発見された別種のダニによるものは「新型ツツガムシ病」という。
同じくダニが媒介するリケッチアを原因とする「日本紅斑熱」や「発疹チフス」に症状が似ることから「藪チフス」ともいわれた。
治療が遅れると播種性血管内凝固症候群(DIC)や肝不全などの合併症で死亡することもある。
原因となるダニは日本全国だけではなくアジア、オセアニアの太平洋沿岸にいることがわかっており、現在でも山などで作業をしていて刺され、発症した者がいるとニュースになる。
なお、刺すのは血を吸うためではなく、細胞の組織液を吸うためである。