(メイン画像左上、眼帯の男と鉄仮面、髭面の男の間に居る女性)
概要
CV:坪井章子
ロナ家当主マイッツァー・ロナの娘で、カロッゾ・ロナの元妻、ベラ・ロナの母親。奔放で自己の願望に忠実な女性。
ロナ家の思想は肌に合わず元より嫌っていたために、ロナ家とは無関係な立場にあったカロッゾと結婚したが、当のカロッゾはロナ家のために尽くす行為に走り、その婿養子になってしまったため、彼に幻滅。
当時まだ幼かった娘のベラ・ロナを連れ、シオ・フェアチャイルドと共に駆け落ちしてロナ家を出奔してしまい、娘には真実を隠し「シオ・フェアチャイルドの娘セシリー・フェアチャイルド」と教えて育てた。
しかし、シオは優柔不断で今一つうだつの上がらない男であったために彼にも愛想を尽かし、「ロナ家に居場所を悟られないようにするため」と称して、今度は娘も置いて1人行方を晦ましてしまう。
自分勝手極まる行為をしたナディアだが娘への愛は本物らしく、シオの裏切りを知って姿を現すと、彼を問い質し(ちなみにシオはこの件を「偶然見つかってしまった、仕方がなかった」と誤魔化している)、ベラを取り戻すためにシオを伴ってロナ家を訪れる。
……しかし、この行為が2人にとっての運の尽きとなってしまう。
シオ・フェアチャイルド
ロナ家を出奔したナディアと駆け落ちした、パン屋を経営していた一般人の男性。U.C.0116より前に処女作『霧の涯なる尖塔』を出版している。
しかし、優柔不断な姿がナディアのお気に召さなかったため、彼もカロッゾ同様に愛想を尽かされてしまい、娘を押し付けられる形となる。
娘の養育を1人でする羽目になったものの、娘と2人で生活しパン屋の経営の傍らで成長を見守り続けた。
ただし、シオもまったくの無頓着ではなく、ナディアが自分を裏切って逃げたのならばと、金と引き換えにロナ家にベラの居場所をリークする、ロナ家の所在地近くに移り住み、ベラの養育を引き換えにその庇護下でかなり贅沢な暮らしを送るなど、彼もまたナディアを裏切った。
小説版やプリクエルではシオ側の裏切りよりも、外堀が埋められ実の父親としてカロッゾが親権を主張してそれが通り、ロナ家への引き取りが決まってしまい、シオにはそれを拒否する権利さえ無かった。むしろ「自分だけ見つからなければいい」と娘のセシリーをシオの下に置いていた張本人のナディアが彼を「裏切り者」と批難するのは、かなりお門違いである。
劇場アニメでは描写が少なく、小悪党のそれにしか見えなかった彼だが、媒体で補完された際に血縁は無くとも1人の父親として描かれている。
関連項目
機動戦士ガンダムF91 カロッゾ・ロナ セシリー・フェアチャイルド
毒親:カロッゾ・ロナの凶行に隠れがちだが、ナディアの行為は端的にはこれ。しかも彼女の勝手な行動が、劇中のカロッゾの暴走の一因となった。少なくとも歴代主人公の母親をとやかく批判できるような人物ではない。