奪い尽くす。燃やし尽くす。俺のこの手で、何もかも……!
CV:岡本信彦
概要
『Fate/SamuraiRemnant』における盈月の儀の参加者で、ランサー陣営のマスター。
舞台となっている慶安四年の十五年前に起きた「島原の乱」の生き残りであるらしく、顔に幾重にも布を巻き、肌の色も眼光も生気を感じさせない幽鬼じみた男。
そして持てるものもなくただ一人、聖杯戦争に参戦。
本来英霊として召喚できない黒き聖女と同じ姿のランサーと契約しており、共に諸行総てを燃やそうとしている。
人物
復讐鬼ではあるが基本的には冷静に行動し、序盤から由井正雪に接触し密かに同盟を組んで暗躍している。頭の回転も速く状況判断能力も極めて高い。
演者の岡本氏も彼の事を「狂気的に見えるが意外とクール」と評している。
とはいえ、やはり生き地獄を味わった故の復讐心は凄まじく、真剣に全てを殲滅せんと行動しているその在り方は、完全に復讐者としてのそれである。
当時子供だった地右衛門は、両親が目の前で自分を庇い死んだために心に大きな傷を負い、現在のような粗暴で自他の命を厭わない性格に変化した。
それ故、誰かが自分を庇ったり気遣う状況を嫌悪しており、家族と違って助けられる価値もない自分こそが地獄に落ちるべきと考えているサバイバーズ・ギルトの持ち主。
また異教徒として滅ぼされた側同士、ランサーの最期には思うところがある模様。
能力
魔術師としての素養があったらしく、地獄の業火を思わせる炎を操る。
その他、島原で使われていたと思われる所々焼け焦げて破れた旗を巻き付けた朽ちた槍を武器とする。
しかし、召喚したランサーは歪な召喚と契約で精神汚染を引き起こしているなど、やはり一般的な魔術師より腕前は拙い。
だが、劇中では偶然にも令呪パスを通じて、ランサーの獄炎宝具を使ってみせる場面もあった。
他作品
コラボイベント『盈月剣風帖』に登場。伊織や正雪と並ぶ主要人物だが、二人と違って非実装のNPC扱い。
ストーリー中では本編の記憶を持っている、というよりも伊織以外は皆盈月の儀の顛末を覚えている模様。
いわく、今回の舞台となる江戸は地獄の様な物らしく、原作では主導権を握られていた正雪らを奇襲し、三つ巴、四つ巴の混戦を作って場をかき回している。
また、原作の経緯から怨念を呼び起こす力も得ており、早々にとんでもない敵を仕掛けてくる。死霊系のエネミーを大量に使役し他陣営への攻撃や霊地を確保などを行っている。
後に特異点自体が異星の使徒、その最後の一人である「伯爵」が仕掛けた罠である事が判明したが、更にとんでもない物が出てくる終盤で、実は最初から「盈月の儀を模しただけの茶番」と見抜いており、各地で伯爵の仕掛けを破壊する等して暗躍していた事が判明。
同時に、彼自身もサーヴァントであった事が仄めかされている。
戦いの中で伊織や正雪の違和感(正雪の認識阻害や伊織の内面が鬼どころか空っぽになっている状態)に確信を持つ等、言動に反して頭がキレるのは変わらずであった。
余談
CVの岡本信彦氏は過去シリーズで燕青を演じており、今回はマスター役への起用となる。
経歴や名前から、モデルは島原の乱において原城に立て篭もった一揆勢の中で唯一の生き残りである「山田右衛門作」かと思われる……
のだが、実は右衛門作は幕府側のスパイだった経緯が存在するため、同一人物とすると矛盾が大きい。