概要
体長4~5mのヒゲクジラの仲間。イルカ(4m以下)よりは大きいが、ミンククジラ(8mくらい)よりは小さい。
ちなみに名前の意味は「クジラのような獣」。正真正銘のクジラなのだが。
生息年代は中新世前期~鮮新世(1800万年くらい前~258万年くらい前)とかなり長く栄えた模様。
系統的にはナガスクジラなどの祖先とされ、体型は現代のものとそっくりだが、いわゆるクジラヒゲは短くて粗かった。なのでプランクトンはもちろん、小魚やイカ、海底の生物といったそこそこのサイズの(=濾しとりやすい)獲物を狙ったりもしたことだろう。
北半球の広い地域に生息していたようで、北アメリカ、ヨーロッパ、アジアといろんな所で化石が見つかっている。
生き残り
ケトテリウム科は今から約258万年前に絶滅したとされていたが、最近の研究でコセミクジラがケトテリウム科の唯一の現存種である事が判明した。同時にコセミクジラはケトテリウム科コセミクジラ属に編入され、コセミクジラ科が消失した。
2017年、南半球に棲息するコセミクジラの化石が沖縄と南イタリアで発見され、さらに衝撃的な発見となった。一応、近年でも赤道を超えて北半球に漂着した事例がある。