概要
クマカトク(Kumakatok)またはマノクトク(Manoktok)とは、フィリピンで伝承されている死の前触れとして現れる黒いローブを着た三人組の幽霊で、一人は女性で残りの二人は年老いた男性であるといわれている。
この幽霊たちは疫病の蔓延や戦争があるときに頻繁に出没し、真夜中に死人が出る家の扉をノックして、死の運命が訪れる者の名を呼ぶとされる。
そしてその名を呼ばれた者は、そのあとすぐに様々な理由で死んでしまうので、来訪を防ぐ方法として、ビサヤ地方では扉に白い十字架を描くという習慣があったという。
太平洋戦争時には扉がある家のほとんどが破壊され、あまりに多くの死者が出たことから、戦後まもなくは出没しなかったといわれるが、近年の都市伝説では民家の扉ではなく病院や教会、政府関連施設の入り口をノックするといわれる。