のび太「お説教なんて面白いもんじゃないからね。長々やるとこの漫画の人気が落ちる」
パパ「いいや、2ページほどやる!!」
概要
てんとう虫コミックス8巻及び、藤子・F・不二雄大全集3巻に収録。
この味噌をなめると、何でもひどく苦労することになる。多く食べれば食べるほど効果は増大される。
なめた人間にはほぼデメリットしかなく、専ら自分への戒めか他者への教育などにしか用途がないため、微妙なひみつ道具の1つ。
ストーリー
宿題に飽きたのび太は時計を見たり、鼻をほじったり、あくびや昼寝をしたりして時間を潰し、1時間経ったからと遊びに行こうとした。だがドアの前にはパパが立っていて、先ほどまでの一部始終を見たことを話し始めた。そして上記の会話をした後、パパは長々と説教をして、これにはのび太も目を覚まし、ドンとぶつかってみることを約束した。
底に帰って来たドラえもんにものび太はこのことを宣言し、七難八苦を要求。そこでドラえもんは「くろうみそ」を取り出し、これを舐めたのび太は試しにおやつのせんべいを食べてみようとしたが、ママから洗ってから食べるよう言われ、言われた通り石鹸で洗うことにしたが、ちょうどそれが切れていたため買いに行くことに。更についでに太田さんちに預けてあるゴルフバッグを取りに行ってくれとも、パパに頼まれてしまった。
だが石鹸を買いに行った店が定休日だったため、町はずれの薬局まで行ってやっと買うことができた。そして太田さんちに向かい、ゴルフバッグを返してもらって帰ろうとしたが、今度は強い向かい風やほこりに見舞われながら、ようやく帰宅することができた。
ドラえもんから「苦労して食べるおやつは一番おいしいだろ」と言われるも、のび太は「たかがおやつを食べる為にこんなに苦労するなんて、わりに合わない」と言い出す。これにパパは呆れてしまうが、それならとのび太に勧められたことで、パパもくろうみそを食べることにした。だがパパはドラえもん達が止めるにも聞かず、一気に大量に食べてしまい、「そんなもの恐れる僕ではない」といたって強気で、おもむろにライターを付けようとした。
けれど石がなくなっていたのでライターは付かず、マッチも切れていてたばこ屋も休みだったため、駅前の喫茶店でマッチをもらいに行くことに。しかし外に出ると雨が降っており、傘は以前太田さんの家に忘れて来てしまったために出かける事すらできなかった。ドラえもん達からタバコを吸うのを諦めるか聞かれたが、パパは諦めることなく、木をこすって火を起こそうと頑張り始めてしまった。
のび太「これでなくちゃいけないのかしら。」
ドラえもん「人生はきびしいなあ。」
何がなんでもタバコを吸うために苦労し続けるパパを見ながら二人はこう呟くのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1979年12月22日及び1992年9月4日に、水田版は2005年11月25日にそれぞれ放送している。
1992年版
- サブタイトルが「苦労みそなばし」に変更
- パパはタバコとライターを求めて電車で遠出までするハメになってしまい、帰ってくることができずに電車内でのび太達に電話しながら「いったい僕はどこまでいくんだろう…」と呟いて途方に暮れる場面で締められている。みその効力の強さが強調されたオチになっている。
2005年版
- パパはのび太の部屋を訪れて勉強する様子を見守っていて、始めは感心していたが、のび太がすぐに飽きてしまって鉛筆を咥えたり鼻くそを飛ばしたりし、しまいには昼寝を始めてしまったため、説教を始めた。
- のび太は足が痺れてしまったことを理由に説教を手短に済まそうと言っている。また、パパが説教をしている間はドラえもんもその場に座っていて、パパの相槌をしている。
- 太田さんはゴルフバッグと一緒にメロンものび太に持たせている。ちなみにのび太が帰って来た時ドラえもんは居間で漫画を読んでいた。
- ライターがつかなくなったのは燃料がなくなったからとされていて、台所のガスもガス屋の人たちが来て点検をしていたため使えなかった。
- 傘は普通に家にあったため、パパはこれを刺してマッチをもらいに行き、ずぶ濡れになって帰って来た。無事マッチはもらえたものの、マッチも全て濡れて使い物にならなくなってしまったため、原作通りパパは木で火を起こそうとした。ちなみにこの時、もうガスの点検が終わったからガスが使えることをママが伝えに来たが、パパはそれに頼ろうとはしなかった。
余談
大山版にはこれの派生型の「くろうみそアメ」という道具が登場している。
初期ということもあってか2005年版では、現在では全く描かれなくなったパパの喫煙もそのまま描かれている。