概要
たとえば「アフリカの貧しい子供たちに比べれば、お前の不幸は大したことない」「アフリカには食事をまともに取れないほど貧しい子供たちがいるのだから、貴方は残さずに食べなければならない」など、自分の不幸・不遇を嘆く言動に対し、あえて極端な例えを用いて、相対的に見れば貴方はまだ幸せな方ですよね?と論破する際に使われる。
問題点
主な批判として、「他人の不幸と自分の不幸のレベルを相対化すること事態が間違いである」との意見が多い。たとえ他人が自分より過酷な状況であるからといって、自分が置かれた状況が改善するわけではないため、本気で悩んでいる人に一般論のアドバイスや教訓として用いるのは危険である。
例えば親子関係に悩んでいる人物に対して「俺は片親で育ったから~」や「私は両親ともに死別して~」などを持ち出した場合、本来の議題から外れて「居るだけでもお前の家庭は恵まれている」といった論調を浸透させて主張を捻じ曲げさせ、議論そのものを潰してしまう可能性すらある。
自分の恵まれた境遇を理解し、何気ない日常への感謝を示すなど、自己肯定感やモチベーション維持のために適度に用いる分には問題ないが、他人の不幸発言を論破する目的で妄りに用いることは、反感を招く恐れがある。
…そもそもの話、アフリカと一言に言えどもアフリカは広く、石油石炭ガスといったエネルギー資源からダイヤモンドや金といった貴金属、バラエティーに富んだ気候の中で営まれてきた農耕と牧畜の歴史があり、だからこそ、その豊富な資源を狙った強国からの侵略や搾取を許してきた事で紛争と貧困が絶えなかった。今日のアフリカはジンバブエやソマリアのような失敗国家からエジプトや南アフリカのような成功国家まで玉石混交な地域であり、アフリカ=今日一日を生きるのさえ困難な環境という固定観念自体が既に古臭い間違った認識である事を最後に強調しておきたい。
関連タグ
- 諸行無常:アフリカメソッドをやみくもに持ち出す人物はこの理論を無視しているか失念している場合が多い。