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アクリルガッシュの編集履歴

2012-09-21 01:13:53 バージョン

アクリルガッシュ

あくりるがっしゅ

アクリルガッシュは、アクリル絵具から派生した水溶性絵具。 (ちなみにタイトルのイラストも、アクリルガッシュを用いて描かれている)

概要

顔料と水溶性のアクリル樹脂から作られている点はアクリル絵の具と全く同じ。

しかし、アクリル絵の具より樹脂を少なめに配合している為、普通色に限っては全て不透明色で、塗料面が艶消しであるのが特徴である。

加えて使用顔料も、安価で発色の鮮やかさを優先させた合成顔料を一部使用している為、アクリル絵の具の様な耐光性や耐久性は望めず、色にもよるが屋外展示にはあまり向かない。その代り、乾くスピードはアクリル絵の具に比べるとやや遅めで、慌てずに着彩できると言うメリットがある。


歴史

1950年代に生まれ、日本でも70年代辺りから使われ出したアクリル絵の具は、大変便利な画材ともてはやされたが、長年ポスターカラーを愛用してきたデザイナーからは、特有の光沢と色による透明度の違い故に疎まれていた。

そこで大阪に本社を置くポスターカラーの老舗ターナーが、研究を重ねた上で1982年に発売を開始したのが、現在のアクリルガッシュである。

始めはプロのデザイナーイラストレーター向けに大きめのサイズのチューブが発売されたが、やがてその使い易さや発色の良さが評判となり、一般向けに小さめのチューブも発売される様になった。

その後、ホルベインやニッカーと言った主に日本のメーカーがそれぞれ個性のある製品を発売、サイズも用途も広がりを見せた。

更には近年、バニー(リキテックス)やターレンス(アムステルダム)等海外のメーカーも参加、現在に至っている。


使用方法と用途

水性の画材なので、水で溶くだけですぐさま着彩に取りかかる事ができる。

極端な薄塗り顔料の粒子が浮き出してしまい、逆に極端な厚塗りもそのままでは絵具がひび割れてしまうので正直な話おすすめできない。

やはり一番向いているのはポスターカラー風の着彩で、続いて半透明な不透明水彩風にも向いている。どちらも着彩途中で主線がどうしても消えてしまうが、その後の処理によって、仕上がりに変化が出る。そのままでも構わないが、色鉛筆で主線を描き起こすとソフトに、顔料ペンカラーインクだとシャープに仕上がる。

塗料面がザラついている事もあり、パステル等のドライ系画材や水性の画材との併用も容易。但し、アクリルガッシュで塗った部分が乾いてから他の画材を乗せる様にする事。逆に、コピック等のマーカー類はこれらを先に塗っておく必要がある。

また、同じメーカーのアクリル絵の具の各種メディウムを併用すれば、表現の幅が一気に広がる。例えば、モデリングペーストジェルメディウムを用いれば、極端な厚塗りも可能になるし、ペインティングメディウムを用いれば、エアブラシに用いる際扱い易くなり、表面も美しく仕上がる。但し、使い過ぎると本来の艶消しの質感が損なわれるので注意。

また、基底材を選ばないのも特長で、用紙の場合極端に薄く弱いもの以外のほとんどに使用できる。更には木材・布・プラスチック等用紙以外にも着彩が可能。基底材によっては発色が落ちたり、定着しづらかったりするものもあるが、その場合は専用のプライマー(下地)をあらかじめ塗る事で大抵は解決できる。

上記の様な特徴に加え、その抜きん出た発色の良さから、CGがメインになった現在も広告デザインや様々なジャンルのイラストレーション絵画の他、美術教育、建築のパース等幅広く用いられている。

(引用元:「アクリル絵具」『Wikipedia日本語版』 2010年3月21日 (日) 05:26 UTCの版

「アクリルガッシュの全技法」南雲治嘉著 グラフィック社

「デザインの現場と道具」「画材大全」以上、美術出版社)


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