概要
最近の地質時代(新生代の第四紀)に繰り返し活動したことがあり、今後も活動すると推定される断層のこと。大規模な内陸地震(直下型地震)の原因となるため、地震予知の観点からも注目されている。
日本列島には、これまでに存在が確認されているものだけで少なくとも2000以上の活断層があるが、存在が知られていない(未知の)ものも含めれば、実際はさらに多くの活断層が存在すると考えられている。
地震断層
陸域で大地震が発生すると、地下の破断面(断層)が地表に出現することがあり、これを「地震断層」という。単純に「地震を起こす断層」という意味ではなく「地震で地表に出現した断層」を意味するため「地表地震断層」と呼ばれることもある。
地震断層に対して、地下深部の震源域に想定した断層(地震を発生させた地下深部の断層)を「震源断層」と呼んで区別するが、地震断層は震源断層の延長部分が地表に出現したものを意味している。すなわち地下の断層運動(地震の原因)が地表まで直接到達した結果といえる。
日本最大の地震断層は、1891年の濃尾地震(日本史上最大の内陸直下型地震)で出現した「根尾谷断層」である。
主な活断層・地震断層
日本
- 根尾谷断層(濃尾地震)
- 千屋断層(陸羽地震)
- 郷村断層(北丹後地震)
- 丹那断層(北伊豆地震)
- 鹿野断層(鳥取地震)
- 深溝断層(三河地震)
- 松代地震断層(松代群発地震)
- 石廊崎断層(伊豆半島沖地震)
- 野島断層(兵庫県南部地震)
- 布田川・日奈久断層帯(熊本地震)