概要
『機動戦士ガンダムF91(小説版)』の登場人物。
ロナ家の長男で地球環境保全に熱心な優秀な連邦議会議員であったが、テロで暗殺される。
ロナ家の婿養子となったカロッゾ・ロナの良き理解者で、彼の死によってカロッゾが「鉄仮面」となり、ラフレシア・プロジェクトという名の歪んだ世直しへと繋がってしまった。
死後、妻のテスは廃人となり、実子のシェリンドンとディナハンは別々の家庭に引き取られる事となった。
なお、妹のナディア・ロナに対してはどう思っていたか不明であるが、当のナディアがロナ家とその信奉者になったカロッゾを疎んでいた事から、おそらくは良好な関係では無かったと思われる。
上述の通り、初登場が小説版でアニメ本編では既に故人となっていたが、前日譚にあたる『機動戦士ガンダムF90FF』では長らく設定のみであった生前のハウゼリーの人物像が描かれる事となった。
第2次ネオ・ジオン抗争の頃は少年で、その時に父親と共にシャトルからアクシズショックの光を目撃し、それを放ったアムロ・レイをヒーローであると捉えており、ニュータイプの可能性を信じている。
コロニーの税金の一部が地球保全の為のアースノイドのリゾート地開発に使われていると糾弾している。
また、地球圏に飛来する隕石を破壊するため、巨大ヴェスバーを有する宇宙ステーション『トリムールティ』の建設を主導している。
思想
生前は地球環境保全を掲げる政治家としてサイド2のコロニー・アメリアなどで多くの支持を得ていたが、その提案が…
- 特殊鉱物資源の採掘業者以外のあらゆる人類の地球への降下を禁止し、期間内にコロニーへ移住しなかった不法居住者へは衛星軌道上からビーム攻撃を行うことも含めた「地球保全法」
- (安楽死の妨げとなる)過度の延命治療に厳罰を課す「過当医療禁止法」
…と、地球連邦の創設理念である「地球から限りなく人類をゼロにする」という目的を体現しており宇宙世紀の争いの根源となった「宇宙移民法」の特例事項(条件を満たした者を地球移住の許可を出す)による例外の法解釈を潰すものだった。ラフレシア・プロジェクトに劣らず過激な内容であり、ギレン・ザビに近い選民思想かつ呼べるものであった。
こんなある意味危険かつ特級階級の人々に都合が悪い思想故か廃案になったが、引き下がらず大衆の人気を得る政策を取りながらも2回目の当選後に再びこの法案を出した上に、内容もより不法居住者を行う特権階級を排除する項目が追加し正面から連邦政府に喧嘩を売った上に、不法居住者の殆どが政府関係者である事を宣伝した。
これらの行動は中央議会を怒らせたが、大衆にはこの法案の支持を得る事になり彼の人気は更に上がる事になる。宇宙世紀の政治が民主主義である故に人気のある彼の法案を無視する事が出来ず、彼をよく思わない人物により暗殺されることになる。
なおこんな過激な思想ではあるが、一応ジオンやティターンズ、マフティーなど他の宇宙世紀の組織とは異なり過激な革命や戦争による武力ではなく政治の力で戦争になった問題を解決しようとするという解決方法は割とまともではある────
実は前述のトリムールティ、地上をビームで狙撃できるのである。これを以て実際に先ほど挙げた事を実行に移そうとしていた。
更にはカロッゾを通じてレガシィを中心とした地球圏のオールズモビルを操って各地でテロを起こさせ、最後には自身やトリムールティを餌にあえて隙を見せてレガシィらにトリムールティを襲撃させ、それを利用してトリムールティのヴェスバーを地球に撃つ腹づもりだったのである。