概要
「裏切り者のラブソング」とは外岡もったすによるBL漫画作品である。
1900年代、マフィアが政治や司法に多大な影響力を持ち、各地でしのぎを削っている時代
…という架空のイタリアが物語の舞台。
幼馴染みでライバル同士のダンテ(攻)とジーノ(受)が、ふとしたことで発覚したジーノのとある秘密を共有し合うことになり、二人の関係が急接近していく経緯を描いた、ロミジュリ系マフィアBL。
出版社は株式会社リブレ。
レーベルはBE×BOY COMICS DELUXE(ビーボーイコミックスデラックス)
第1巻は2023年5⽉10⽇発売。
1巻から1年後となる第2巻は2024年5月10日発売。
Cue Egg LabelよりドラマCDが2024年7月19日発売予定。
(登場人物欄に、ドラマCD版キャストを記載)
あらすじ
第1巻あらすじ
19XX年イタリア。
とある港町を治めるガルディノファミリーには二人の次期ボス候補がいる。
伝統を重んじる純血派の幹部・ジーノと新しい時代を求める自由派の幹部・ダンテだ。
何かと理由をつけては絡んでくるダンテをライバル視するジーノだったけど、不覚にも〝最大の秘密〟がダンテにバレてしまう。
秘密を口外しない対価としてダンテが要求したのは――
「お前を一晩、抱いてみたい」
(ビーボーイ公式サイトより一部引用)
第2巻あらすじ
最愛の幼馴染・ダンテとの別れから1年――。
ガルディノファミリーの新たなボスとして街を守るジーノだったが、因縁の敵・トスカニーニファミリーが侵略をしかけてくる。
八方塞がりの中、敵組織の幹部として現れたのは、まるで別人のようなダンテで……!?
「あいつを…ダンテを取り戻す…!」
(ビーボーイ公式サイトより一部引用)
登場人物
メインキャラクター
(CV:増田俊樹)
受け。ブロンドの端正な顔立ちの青年。
前幹部の孫。ダンテとは幼馴染み。27歳。
ガルディノファミリーの純血派幹部(カポ)で頭脳系マフィア。
次期ボス候補。組の掟を誰よりも重んじている。
強気で真面目、無自覚なMっけアリ。ヘビースモーカー。
誰にも言えないとある秘密を抱えている。
1話冒頭でダンテによって自宅兼事務所を木端微塵に爆破されてしまったため、
これまで「一人がいい」と断り続けてきたファミリーの屋敷(西棟)に部下達と住むことになる。
1巻5話から1年後にあたる2巻6話では新ボスの座に就いている。
(CV:佐藤拓也)
攻め。黒髪の大柄な青年。
ガルディノファミリーの現ボスの甥。ジーノとは幼馴染み。27歳。
ガルディノファミリーの自由派幹部(カポ)で肉体系マフィア。
もう一人の次期ボス候補。マイペースな男前。
幼馴染のジーノをからかうのが大好き。いつも飴を舐めている。
以前よりファミリーの屋敷(東棟)に居住している。
1巻5話では死亡したと思われていたが…?
ガルディノファミリーの構成員たち
ニコロ・カンパネッラ
(CV:鈴木崚汰)
純血派構成員。鼻筋に傷跡がある。26歳。
ジーノ命!の生真面目な性格。
1巻5話から1年後にあたる2巻6話では幹部(カポ)に昇格している。
エンリコ
(CV:木村太飛)
純血派構成員。
ジーノを慕う影の薄い鉄砲玉。
ニコロとは旧知の仲。
テオ
(CV:石谷春貴)
自由派構成員。帽子を目深に被っている。
頼れる陽気な兄貴キャラ。
1巻5話から1年後にあたる2巻6話では幹部(カポ)に昇格している。
ユリウス
(CV:小松昌平)
自由派構成員。長髪の青年。
ダンテを慕う直球陽気キャラ。
物怖じしない性格。
その他の登場人物
アンドレア・ベルティーニ
1巻時点でのガルディノファミリーのボス。
ダンテの伯父に当たる。もうすぐ50代。
自身のボス引退を期に、ジーノとダンテを次期ボス候補に指名する。
(殺気立つ構成員達に
(次期ボスを決めるまでに)死人や怪我人を出したら(ボスを決める話は)無かったことにする
と釘を刺している)
初登場時点で既にアメリカ行きの船に乗船済。
基本的に電話越しでジーノ達と会話をする。
電話の横には右耳に小さなリボンを付けた
くまのぬいぐるみ(ボスクマ)が置かれている。
自宅兼事務所を失ったジーノを自身の信条である
「ファミリーは一緒に住むもの」という理由から、彼に屋敷の西棟を与えて住まわせる。
ボルガッティ
1話に登場。商人をしている純血イタリア人男性。
ガルディノファミリーに隠れて武器の密輸をしていたことをジーノに詰問されていた。
(一般人の銃の所持はガルディノファミリーが治める町では禁止されているため)
ダンテがジーノの自宅を爆破するのに使用したロケットランチャーは、
彼が密輸した武器から流用された。
エラ
1話に登場。移民の女性。息子が一人いる。
スラム街でトラブルに巻き込まれたところをジーノとダンテに救われた。
用語
ガルディノファミリー
地主貴族の系譜を持つ、地元に根ざしたマフィア。
イタリア国内にあるとある港町を治めている。
街の商工会の元締めでもある。シノギの一つに縫製品などの貿易会社を持つ。
純血派と自由派で派閥が分かれており、対立関係にある。
物語開始時点で上の世代はアメリカで新組織を創設し、移住済。
ファミリーの屋敷は港町から少し離れた森の中に建つ。
屋敷は東棟と西棟があり、2棟の間に集会所がある。
屋敷内は至る所が抜け道(壁の裏や地下道等)で繋がっている。
(ダンテ曰く「ボスの趣味」)
痕付きの人間と純血イタリア人との揉め事は他の町と比べて少ない様子。
ファミリーのモットーは
「男たるもの紳士であれ 何時も礼儀を忘れず 家族と友人を愛し 誇りを守るものであれ」
1巻5話ではジーノが新ボスに就任する。
トスカニーニファミリー
山岳地帯の農村から他の地区を侵略し成り上がったマフィア。
目的のためなら手段を選ばない、狡猾なファミリー。
様々な地区の集合体のため、痕付きには寛容な面もある。
ガルディノファミリーとは対立関係にあるマフィア。
過去、港町の利権を巡りガルディノファミリーと大規模な抗争があった。
ニコロやエンリケ等、ガルディノの構成員の一部はこの抗争で家族を失っている。
抗争後は和平条約を結んでいたが…。
1巻5話から1年後にあたる2巻6話では、
前ボスの末息子のルーカ・ザネッティが新ボスとして代替わりしている。
純血派
ガルディノファミリー内の派閥の一つ。幹部(カポ)はジーノ。
血筋と伝統を重んじる。
主に政治家や警察、他のマフィアとの渉外や純血市民の相談役、純血孤児の支援・養育等を担う。
構成員は常にスーツを着用している。
自由派とは対立関係にある。
1巻5話では派閥を解体することになった。
自由派
ガルディノファミリー内の派閥の一つ。幹部(カポ)はダンテ。
純血派とは違う、新しい時代を求める。
純血派に対抗してか痕付きや混血の人間が構成員に多い。
主にスラムの管理と治安維持、貿易や港湾労働者の仕切り、武器の密輸や大規模な荒事等を担う。
構成員はラフな服装でいる者が多い。
純血派とは対立関係にある。
1巻5話では派閥を解体することになった。
痕付き
作中では大戦後(第一次世界大戦がモデルと思われる)の煽りで各地から移民が国内に多数流入、
難民としてやってくるイタリア人以外の人間を町に住まわせる代わりに
彼らの身体のどこかに焼き印(丸に十字のマーク)を押し
彼らを管理していた…という歴史がある。
その経緯から移民達に対して付いた蔑称である。
現在は表立った差別は禁じられているが、
ジーノ達の街では未だに差別感情は根強く残っている様子。
(例えば痕付きの人間が純血の人間に手出しすることは御法度、
痕付きの人間の言う事は信じてくれないことが多い、等)
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