「全ての結果はファウストが知っています。」
プロフィール
出演作品 | Limbus_Company |
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性別 | 女性 |
所属 | LimbusCompanyBus |
囚人番号 | No.2 |
元ネタ作品 | ゲーテ「ファウスト」 |
概要
ファウストとはProject_moon開発罪悪共鳴残酷RPG「Limbus_Company」に登場する主要キャラクターの一人。作中ではLimbusCompanyの一部署である"LimbusCompanyBus"所属囚人の一員として黄金の枝を求め都市を巡るバス「メフィストフェレス」に搭乗している。また、このバスのエンジン開発者でもある。
人物
「ファウストです。あなたが人生で一度出会うか出会わないかぐらいの天才です。」
「人間が何かを悟るために熱心に悩むことは最も楽しいことなのです。ファウストは台無しにしたくないですね。」
神秘的かつそれとなく傲慢な態度が過去作の誰かを彷彿とさせる知的な女性。
全てを知っているという天才を自称して憚らないが、実際に否定できるものではない程度には作中で都市における様々な知識を披露・解説する。また、囚人の一員に就く物語開始段階より前からリンバス・カンパニーに所属しているらしく、案内人ヴェルギリウスとも繋がりがある上に、会社の核心的な事項(囚人の契約内容、ダンテの能力や記憶喪失以前の状況、ロボトミーコーポレーション等)を把握して、ダンテと囚人たちを観察しながら導くような役割を果たしている。その理由について問うても、「機密事項であり教えられません」と沈黙するばかりである。
囚人の一人であることに加え、解説役というポジションのため、口数多くない性格としながらも発言量は多い。ダンテもまた都市の情報や管理人のあり方についてファウストに相談して頼り、時に労いの言葉をかける等、秘密を抱える相手の割に関係は良好のよう。一人称は「ファウスト」又は「私」で、常に倦怠感のある雰囲気を崩さないものの、無感情というわけではなく、自分の天才性を誇示する際は微笑みを見せ、元いた部署の同僚と再会すれば気心の知れたような会話を交わす。また、技術者としての自負も強く、自身が心血を注いで開発したメフィストフェレスには特に愛着があり、酷使された機体のメンテナンスには寝る間を惜しもうと苦労を感じず、おんぼろバスと侮辱されるといかに危機的状況であっても弁を並べて名誉を回復させることを優先するといった一面を見せる。
容姿
日の光を浴びずとも銀色に光っているようなミディアムショートヘアと涼しげな青眼の持ち主。他の囚人と異なり、ワイシャツの代わりに縦セーターをLCB制服のベストの下に着こんで、肩にロングジャケットを羽織る。名札をベルトの左腰部分に装着。身長はゲーム内マグショット173センチ前後で、そのバストは豊満である。初期の得物はツヴァイヘンダーでバス内のイメージカラーはピンク。この両手剣は刃に「WALPURGISNACHT」と刻まれ、柄に骸骨の意匠が施されていて中々いかつい。
使用人格
LCB囚人 | 初期から所持している人格。性能はいわゆるデバッファーだが、両手剣を使う割に物理属性は打撃と貫通である。 |
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W社 2級整理要員 | 星2。前作で有名な、異形と化した列車乗客を物理的に整理する人格。平常時の簡素なシャツ姿からありありと伝わるスタイルの良さと業務中のこちらを射抜くような目つきの勇ましさのギャップが魅力。ワープ列車の技術を分析して録音資料に保存しており、都市の秘密を蒐集している模様。充電を貯めて相手にデバフを与えたり、充電補助をするサポーター。 |
生き残ったロボトミー職員 | 星2。1章で登場した元ロボトミー支部職員の8級フィクサーの人格。職場と仲間を失い、折れた翼出身ゆえに冷遇されたことから、ファウストの人格の中では珍しく自信を折られ、しおらしい性格になっている。しかしその性能は様子がおかしく、特にスキル3は緩い条件で高いマッチ威力で敵の大技を防いで大ダメージを与え、MVPを勝ち取っては自信を取り戻す様子がよく見受けられる。 |
握る者 | 星3。3章で登場したN社狂信者を束ねる、もとい握る者の人格。ギラついた目つきとおかしなテンション、鳥肌の立つような狂笑、元となった人物と変わらないシンクレアへの執着、そして義体に関する情報収集に3日間パソコンの前から動かない異様な光景はそれまでの物静かなファウストのイメージを粉砕する。自身も高い攻撃レベルで殴りに行ける性能だが、味方の精神力を上げたり、貫通と打撃ダメージが増えるデバフを相手に付与する等、やはりサポート性能が光る。 |
南部ツヴァイ協会 4課 | 星2。護衛任務に長けたフィクサー協会の人格。私服で警備活動をしながら各隊員に指示を送る有能な姿を同じく隊員のイシュメールに観察されている。ツヴァイ協会らしく守備に秀でた性能で、自身の防御レベルを上げればマッチ性能も上げられる。 |
南部セブン協会 4課 | 星3。情報収集に長けたフィクサー協会の人格。茶が趣味の協会有志で経営しているカフェの店員も務めており、客が紅茶にミルクを入れる順番に納得がいかないと長時間説教たれる程に茶へのこだわりが強い。無論依頼遂行能力も高く、斬撃で統一された剣術は破裂を付与しつつ、安定したマッチ性能を誇る。 |
ロボトミーE.G.O::後悔 | 星3。前々作の舞台、ロボトミー本社指揮チーム管理職チーフの人格。新入職員を指南しつつ、自身の装備するE.G.Oの抽出元となっている幻想体「捨てられた殺人鬼」の管理を担当する。何故か一般職員では決して知り得ないロボトミー本社の計画完了までの日数を把握している。性能は自身の振動回数を蓄積し、広域攻撃にして解き放つ暴力性と、加算コイン弱化デバフが魅力的。 |
剣契 殺手 | 星3。剣契(コムゲ)と呼ばれる殺人者集団の人格。「紅梅」という特殊なデバフを扱うアタッカー人格。紅梅は攻撃時クリティカル率が上昇し、出血付与&ダメージ増加の効果を得る。強みが呼吸に依存しているのが欠点。 |
ワザリング・ハイツ バトラー | 星2。6章に登場するワザリング・ハイツ直属のバトラーの人格。特殊効果「邸宅の木霊」による沈黙付与に長けている。条件次第では星3の人格を上回る威力を発揮する。 |
使用E.G.O
名称 | ランク | 抽出元 | 概要 |
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表象放出機 | ZAYIN | ファウスト | 最初から所持している希少な広域かつ味方の精神力を回復させるE.G.O。箒を勢いよく地面に突き刺し、その衝撃で敵を攻撃するもの。その地点から溢れ出す表象は、イラストでファウストが壁に描いた夥しい図式やシンボルであり、ペンを握りしめ立ち尽くすファウストからは人物の影が三人分伸びている。なお、イラストでは縦縞模様の服は箒にかけられているが、モーション時は肩にかけている。 |
水袋 | HE | 断首魚 | 魚類のような材質の服に変化し、耳ヒレの生えたファウストが先端に巨大な血のような塊を付けた棒を振りかぶり、大ジャンプの勢いのまま広範囲の敵に叩きつける。表象放出機よりも広い攻撃範囲と精神力回復に加え、HPも回復でき、更には資源相性の良い人格も多いという至れり尽くせりな性能。 |
呪いの釘 | TETH | 痛がるテディ | 黒くて釘が刺されボロボロになっている痛々しさと、もふもふとした大きな熊の手やしっぽを持つ可愛らしさが共存した服装で釘を振るい、敵を幾度も突き刺す。侵蝕時は着ぐるみと化して釘の刺し方が更に凶悪になる。ランダム性のあるデバフと嫉妬脆弱・貫通脆弱を与える。 |
電信柱 | HE | 路地の番犬 | 深い紫色の毛皮のコートに狼耳としっぽを得たファウストが、有刺鉄線まみれの電信柱に雷を落とし、敵に突き刺して放電する。電信柱の共通項として、侵蝕すると「あお~ん!」と鳴く。相手に麻痺を与え、多くの充電を得て火力を得る性能は魅力的だが、ファウストの充電人格が限らていることと対抗馬が水袋なのが向かい風。 |
9章2節 | TETH | 皮膚の予言者 | 幻想体の特徴的な目玉が肩や胸元に現れ、禍々しい本からツヴァイヘンダーを抜き出し、炎を纏って敵を切り裂く。侵蝕すると幻想体と同じく頭が3つになり、真理を目にすることの喜びで錯乱したような笑い声を上げる。火傷を付与し、色欲共鳴によって攻撃範囲が広がる。 |
永続 | WAW | 時間アヒル | 所々歯車がついたウェディングドレスのような姿で剣を突き刺し、そのまま背後に設置した歯車で押しつぶす。単体攻撃で高コストだがそれに見合った威力を敵にお見舞いできる。 |
本編での動向
先述のとおり、メインキャラかつ先導役・解説役のため出番が多い。
以下本編の内容を含むためネタバレに注意
・0章~1章
時計頭になったことにより記憶喪失して途方に暮れているダンテの前に、メフィストフェレスが敵に突っ込んできて救世主のように現れる。ダンテに「お前の星に従え」という言葉を心の中で叫ぶよう指示すると、ファウストを含む囚人全員がダンテと契約が完了し、以降ダンテの時計を回すことによって蘇生能力を得ることになる。その後もダンテという名前、時計の機能、ダンテにLCBの任務の同意を促す際の説明、囚人以外に言葉を伝えられないダンテのヴェルギリウスへの通訳といった諸々のやり取りをファウストが務め上げる。そのまま4区にて初めてのロボトミー社支部探索を開始する際も、幻想体とクリフォト抑止力の関係性やダンテの機能が制限されること、黄金の枝と囚人が共鳴することで生じる自我心道について解説する。
・2章
LCC(Limbus Company Clear)のビフォーチーム、通称LCCBとの合同作戦を実行するにあたり、顔見知りであったエピとソードの仲介を果たしつつ、J社の特異点である保安技術と願望力についての解説も行う。やがて他の囚人たちが次々に問題行動を起こしてエピとソードが頭を抱える中、ファウストは計画から逸脱した行動が計画になった瞬間、いかなる変数も無意味になることから、不確実性を信じるファウストになるのだと一種の悟りを得ていた。
・3章
2度の探索を経て自分たちの作戦の傾向を把握し始めたダンテの微かな変化を観察することも己の任務と称するファウスト。K社の巣の検問所で起きた騒動を良い題材に、K社の特異点である再生技術と、フィクサーの中でも翼に寄る者とフィクサーの独立性を望む者がいるといった志向の違いをダンテに説明する。その後、目的地であるカルフ町に先に到達していたN社からバスに奇襲を受けた際に耐久力の改善を思案しつつ、N社について、及びN社の一部(通称N社狂信者)が特に嫌悪する義体保持者について解説する。そしてK社の巣で情報提供した後再度別行動をしていたエピとソードが、N社の襲撃を受け無残な状況となっていたところに遭遇すると、ファウストは二人がヴェルギリウスに会いたがっていたことを思い出して、彼にはよろしく伝えておくとソードに告げた。そこには一時でも同じ時を過ごした情が確かにあったように聞こえる。
・3.5章
LCBにおいて初めて対峙するねじれ現象と、それに対処するねじれ専門部署LCDがあることを解説する。そしてホンルの名を挙げて、自分の信じていたものや希望が一瞬にして崩れれば、自己を手放す程の衝撃と化してねじれに変貌すると説明したり、シンクレアにチキンの調理法について他の女性陣と共に小言をしていた。
・4章
K社の巣を幻想体が暴れている現場に遭遇し、住民の保護のために制圧を指示したダンテに、全ての記憶を取り戻した後にどんな反応をするのか興味深いとファウストは口にする。騒動後にK社研究職であり今回の依頼主でもあるドンランが、幻想体の研究もしていること、秘書のサムジョを通して3.5章におけるねじれ事件と関与していたことを明かし、ファウストのねじれ解説について感銘を受けたと話すが、ファウストの反応はそっけなかった。依頼の契約内容をサムジョに確認し、こちら側に有利であるものとして締結するのも束の間、K社が技術解放連合によるテロを受けたのでこれに駆け付け、敵側のちょっとしたネジの入手法に対する愚痴について助言してしまう等、研究者としての信念を垣間見せた。技術解放連合との戦いが場所を転々として続けられる中でもファウストは様々な解説や意見を口出しつつ、ふとした折に囚人の入社経緯とその契約についてファウストが関わっていたことが示唆されるが、この時においてもファウストは漏洩禁止と言って口を閉ざした。そしてイサンの自我心道が開かれたとき、イサンの過去の記憶を再現するため、居合わせた囚人たちでイサンの所属していた技術組織九人会を演じることになったが、ファウストは海と蝶について言及する謎めいた人物の役を演じた。この自我心道には直前の戦いの場にあったK社特異点の記憶も混ざっており、その正体が「涙を流すもの」と呼ばれているとファウストは答え、遠い昔に外郭の彼方へ向かった少年が夜空に浮かぶ星に願いをかけて、涙を流すものに変貌したという回想を指して、ダンテに「この世には星を探そうとする者が沢山います」と話した。しかし、(K社に限らず)翼の持つ特異点の核心的事項は機密情報にあたるため、囚人たちが見聞きした涙を流すものに関する記憶は全て消去されてしまう。この消去手続きから唯一、原因も分からないまま人知れず逃れることができたダンテのことを、ファウストは知っているのだろうか…。
・4.5章
大湖に浮かぶ船の上で構成されるU社の巣に向かうにあたり、メフィストフェレスに水上渡航機能を加えるため奥歯ボートセンターを訪ねる一行。その工房を営むフィクサー達は図書館から生還してきたことをヴェルギリウスと確認し合う。そしてU社の巣に向かうと聞いた時から冷静さを失い、周囲と不和を生むイシュメールと以前から口喧嘩の多かったヒースクリフが大きな衝突をしたことをきっかけに、囚人の業務不和についての責任はダンテに問われることを伝える。イサンもたまらず二人の仲を修復するためファウストに情報を求めるがどうにもならず、バスの改造は完了して一行は大湖へ旅立つ。
・閑話
その他のストーリーにおいても、メフィストフェレスの裏口から進入できる「廊下」の出来事や、メフィストフェレスの抽出範囲が一時的に拡大される「ヴァルプルギスの夜」という現象に際して、開発者であるファウストは必然的に出番が多い。