概要
イタリアのギャング組織「パッショーネ」に入団するためには、パッショーネ幹部の一人であり、試験官としての顔を持つポルポから課せられた試験を合格しなければならない。
工程は就活と同じように面接試験からそのまま入団の是非を決める実技試験に移行する。後述するジョルノに課したライターの試練が一般的だが、ポルポは気分次第で試験の内容を決めているため実技内容は実際にポルポ本人に会うまでわからない。
試験に合格すればパッショーネの入団バッジがポルポから与えられる。
この試験で選考されるのは表向きは「才能ある人間からの信頼」。だが、真の目的は「スタンドの矢への適正能力」と「スタンド能力の強さ」。
「信頼」とは言っても絆を重視したものというよりは「自分の意のままに動いてくれる手駒」程度の認識しかなく、以下の「スタンドへの適性やその他何らかの素質がない人間は死んで当然」程度にしか見られていない。
試験で課せられた決まりを破るなど、一定条件下で出現するブラック・サバスの抱えるスタンドの矢に貫かれ入団希望者はスタンド能力の適正の有無を問われる。さらにスタンドがブラック・サバスを撃退できるほど強力なものでなくてはならず、適性者であっても弱いスタンドであれば死に至る。
また仮にスタンド能力の適性がなく、ブラック・サバスを召喚する事なく試験を合格しても、スタンド能力とは別に使いようがある人員と判断されるため入団を許可される。
また、便利だが明らかに戦闘向きでないスタンドが発現した場合でも入団出来ている場合もあるので、やはり試験内容やクリア条件に多少なりとも違いがあるのかもしれない。
もっともポルポ自身、ジョルノがスタンド使いになったのかそうでないのかはどっちでもいいと考えていた。そのためこれまでの合格者も特に調べるようなこともしなかったと思われる。
ジョルノに課せられた試練
劇中で登場した唯一の試験内容は、ポルポのいる刑務所から手渡されたライターの炎を24時間消さずにポルポの元へ持って帰るというもの。
この試験の鬼畜なところはまず舞台が刑務所のため面会後すぐに身体検査を通過しなければならないという点。幸い治安の悪いイタリアでは一輪の花程度なら持ち出しを許可されるが、未成年がいきなり火の点いたライターを持って出てきたら怪しまれること請け合いである。
また、劇中の描写からもどう見ても一般的な火よりも消えやすくなっている。この事からもブラック・サバスを召喚させることが最優先で、炎を維持することは二の次だと考えている節が元からあったと推測できる。
残念ながらジョルノは早々と火を消してしまったため、炎を維持することは実現できなかったが広瀬康一との協力でブラック・サバスを撃退し再点火に成功したため晴れて合格となった。その後ジョルノの策によりポルポが拳銃自殺を装って死亡、同時にスタンドの矢も破壊された。
ポルポテスト
2018年10月にはジョジョ5部のアニメが放送開始されたのもあり、「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」大阪会場のチケット発売に合わせ、ジョルノが入団試験で使ったライターをスマートフォンに見立ててシミュレーティッド・エクスペリエンス出来る「ポルポテスト」なるイベントが登場。
その内容はゲーム内で起動した炎を24時間スマホを垂直に立てた状態で維持するというもの。その条件はかなり厳しく、
- 一定角度以上傾けると失敗
- スリープ画面になると失敗
- ブラウザ上で「ポルポテスト」ページから別のページに移動したら失敗
- 「ポルポテスト」を開いているブラウザを閉じて、再度アクセスしても失敗
- 「ポルポテスト」を開いているブラウザアプリがバックグラウンドにいっても失敗
- ブラウザページを更新しても失敗
- 通信が切れても失敗
- サーバが落ちても失敗
- 受けたプッシュ通知から別の画面を開くと失敗
…生半可な覚悟で挑戦すればあっけなく失敗するのはコーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実である。
余談
ちなみにこの試験、刑務所での身体検査の回避に関してよく考えてみると、あくまで応用性が高いスタンド能力と優れた発想力を持つジョルノだからクリアできた面もある。下手をすればライターをその場で再点火して、刑務所内で大量の死因不明の遺体が出来上がるという最悪の状況になりかねない(ブラック・サバスは、再点火を目撃した全ての者に襲い掛かる)。
無論、そのような事になってもポルポに疑いの目がいかないようにする為のある程度の根回しや工夫などはあるのだろうが、そういったリスクを回避する為に「気分次第」と言いつつも、実際は自分に疑いが掛からない前提で試験内容を考えている可能性は高い。