概要
『ドラゴンクエストⅤ』の青年期前半に登場する村で、山間の小さな田舎村。名前の由来はおそらくカボチャ。
謎の魔物によって夜な夜な農作物を荒らされており、食うに事欠く苦しい生活を余儀なくされていた。
そのため村の衆はかき集めたお金を手にポートセルミで魔物退治を募り、たまたま訪れていた主人公がこれを引き受けることになる。
しかし、いざ魔物と対峙するとその正体はかつての親友が成長したキラーパンサー。
思いがけぬ再会に喜ぶもつかの間、その様子を目撃した村人たちからは「最初から魔物とグルで、自分たちからまんまと金をせしめた」と誤解されてしまう。
勿論この件に関して主人公は完全に潔白であり、冤罪以外の何ものでもないが、ただでさえ食糧難で追い詰められているところを、少なくないお金で雇った用心棒が元凶である魔物と仲良さげに歩いている様子を見た村人たちが誤解を抱くのも無理ない話である。
この時の村人の軽蔑と悪意に満ちた台詞が、彼らの心情と状況を如実に表している。
「わはははは! こりゃまた けっさくだべ!」
「あんた 化け物とグルだったとはな!」
「あんたも うまい商売を考えたもんずらよっ」
「とにかく 残りの礼金をもらったら とっとと村を出て行ってくんろよ」
モンスターと心を通わせる魔物使いの存在がいかに特異なものであるか、そして人間とモンスターの間にある壁を物語る一幕といえる。
プレイヤーにとっても非常に胸糞悪く後味の悪いエピソードであるため、印象に残っている人も多いだろう。
ただ、村の子どもは魔物使いである主人公を見て素直にはしゃいでおり、また村長の奥さんが主人公のことを信じ感謝を述べてくれるのは救いか。
青年期後半にこの村を訪れると、豊作続きで村人たちの心に余裕も生まれている。
村人たちは主人公の顔を忘れてしまっているが、かつて恩人を疑い追い出してしまったことを後悔しており、反省の意を口にするため、少しはプレイヤー側の溜飲も下げられるだろう。
一連のイベントは青年期後半に発生させることもできる。この場合、事件解決後に村を入り直すと村人たちの態度が180度変わり突如改心する珍現象が起きる。
リメイク版では妻や子どもたちなど仲間キャラクターの台詞を聞くことができるため、興味のある人は試してみよう。
また、リメイク版では、魔物対策に作った「コワモテかかし」が名産品となっている。
関連タグ
レブレサック…『ドラゴンクエストⅦ』に登場する村。こちらも村社会の醜悪さを詰め込んだ非常に胸糞悪いストーリーが展開される。またカボチ村と異なり反省・後悔も一切ない。
ナザム村…『ドラゴンクエストⅨ』に登場する村。同様に主人公に冷たい村人たちが登場するが、こちらはカボチ村と同じく改心する。