「わたしの役目は、みんなを幸せにすることだよ」
概要
Team Salvatoが制作したビジュアルノベル『Doki Doki Literature Club!(ドキドキ文芸部!)』の登場人物。
18歳(参考)の女子高生で、文芸部の副部長。また、主人公の幼馴染でもある。
容姿
髪は珊瑚色の、ややボサッとしたショートボブで、左サイドに赤いリボンを付けているのが特徴。瞳の色はターコイズブルー。身長は157cm(参考)と、文芸部では2番目に身長が低い。
普段は女子用の制服(灰色のブレザー、白シャツ、藍色のプリーツスカート、白のハイソックス、先端が空色の白い上履き)を着用しているが、ブレザーはボタンが全て外されており、白シャツは僅かにボタンを外して襟を曲げ、赤リボンはずれているなどだらしない点が目立つ。この身だしなみのなさは、後述の寝坊により整える時間がないことからとなっている。また、ブレザーのサイズも既に合わなくなっており、本人曰くちゃんと着るのは割に合わず全て外しておいた方が良いという。
私服は袖をまくった長袖のピンクのシャツと青のショートパンツと、6つの黒いボタンと両胸にポケットがある茶色の襟付きの白のドレスシャツ、スリムフィットの赤いショートパンツをの二つが登場する。
性格
太陽のように天真爛漫で元気よく感情豊か。単純なことで喜んだり機嫌が良くなり、常に自分よりも他者の幸せを一番に考える心優しい性格で、その性格は主人公曰く昔からのよう。可愛らしい雰囲気も特徴。だが抜けて子供っぽい部分もあり、うっかりやドジも多く、その都度主人公から手を焼かれたりからかわれたりしている。また、負の感情などは「雨雲」と表現しており、自分が傷ついた時は散歩をして頭の中をスッキリさせるのだという。
その一方で、頭空っぽに見えるが意外に計算高くしたたかな一面もあり、金欠の時は主人公を騙してお菓子を買わせるかお金を借りようとしていた。また物事に集中すれば結果を出せることから、主人公も彼女のお節介を許している。
食いしん坊でいつも腹を空かせており、ナツキの作るカップケーキやクッキーを好んで食べている。また食べなければイライラすることから、たとえ遅刻しても朝食を食べることは大事にしている。好きなジュースはりんごジュース。部屋はかなり汚く、家が火事寸前になったこともあり、主人公が部屋を片付けている。今までに彼氏はいたことはない。
主人公との関係性
近所に住んでいる付き合いが長い幼馴染で、とても仲が良い親友であり、同じ学校に通う同級生でもある。お互いのことをよく知っており、一番得意なことは主人公を気にかけ面倒を見ることで、過剰に心配しており、主人公からは脳内で物事を大げさにとらえるくせがあるのかもしれないと思われている。また、何か気がかりなことがあれば、いつも主人公に相談しに来ていた。だがサヨリの方は、主人公から何かを説明されようと理解したためしがなく、時々主人公ですらサヨリが何を考えているのかいまいち分からない時がある。
小さい頃はいつも主人公と一緒に外で遊んでおり、主人公に追い付こうとたまに出来ないことをしようとして怪我をし、大泣きしており、主人公は泣き止ませようと必死だった。主人公の方はもう友達にしたいタイプではないと思っており、ここ一年はほとんど会っていなかったが、幼馴染だからか現在も関係は上手くいっている。
一番の幸せは文芸部の皆と打ち解けていく主人公を見ること。モニカ曰く、サヨリは何よりも主人公についてよく話し、互いのことをとても気にかけているのが伝わるのだという。また主人公が入部してから、彼女の中でもう一つ明かりが点いたように本当に楽しそうにしているといい、実際に主人公も最近よく一緒に過ごす時間が増えるようになった。
よく一緒に登校しているが、高校生になってからは時間通りに起きれず寝坊が多くなり、大声で周囲の目も気にせず登校中に手を振りながら大急ぎで主人公を走って追いかけ、主人公をうんざりさせながら待たせている。またいつもは部活で学校に残り、主人公と一緒に帰ることもなかったが、主人公が文芸部に所属してからは共に帰ることになる。だが3日目では、その日の出来事から下校時に主人公がナツキかユリ(好感度により変化)に一緒に帰りたいと言われたらどうするのだろうと気になり質問するシーンがあり、主人公(プレイヤー)はどちらと帰りたいかを選択する場面がある。
文芸部では
副部長を務めており、部で最も重要なことは楽しむことだと考えている。だが、主人公からは文芸や文学に興味を持っていたという様子はなく、部の新設が楽しそうという理由だけで参加したのだと思われている。部を発起人(モニカ)の最初の賛同者であったことから、副部長の座に就けたといい、作中でもモニカと二人で共に文化祭への計画や意見交換などを行っていた。何かに熱中すると一週間もしない内に飽きる癖があり、主人公に心配されていたが、次第に詩の執筆に情熱的になっていった。
自身の性格で部活の雰囲気や皆を明るく和やかにするムードメーカーで、強い個性を持つ部員たちの間を取り持つ潤滑油のような役割を果たしており、モニカへの負担を減らしていたなどその影響力は大きい。サヨリにとって文芸部の皆は大好きな友達であり、皆が仲良くなってほしいと思っている。また4日目にて主人公が週末にナツキかユリのどちらかを手伝うことになる際、ナツキがユリを、逆にユリがナツキを励ます際などは、その励まし方はサヨリの態度が参考になっている。
勝手に文芸部の皆に新入部員を連れてくると言い、それを口実にナツキを騙し新入部員の為にカップケーキを作らせ、更にそのカップケーキで主人公を釣り文芸部に誘っている。
詩とその特徴
作詩については、彼女らしい朗らかで可愛らしい文体が特徴で、文章からは優しさが感じられる。簡単で率直な言葉で、幸せ・喜びや悲しみといった感情を表現・探求するのを好んでいるが、サヨリ自身は自分がどんな詩が好きなのか分かっておらず、それについて主人公が聞く際は幸せと悲しみの二面性を持った「ほろ苦い詩」が好きだと語っている。2日目では、リングノートから破いた紙に詩を書いていた。
詩の発表については、モニカ曰く詩の雰囲気はサヨリと本当によく合っており、別の言い方だと詩の中には優しい読み方だとうまく魅力が引き出せず、もう少し力強く読むといい場合があるという。また、最初は思っていたよりずっと難しいと笑ってしまっていたが、モニカの「人前で朗読していると考えないようにし、一人で鏡に向かっている、心の中で読み上げていると思い込めばいい」というアドバイスから、柔らかな声が自分の詩からか完璧に合っており、声がまったく新しい意味を与えるような。だが、皆の前ではやるのが少し恥ずかしく、文化祭まで時間もなくもう少し練習になりそうな詩を選んでもらうことになった。
詩の上手い下手を見分けるのは得意ではなく、直感と、読むことで何か感情が湧いたら良い詩という考えで決めている。だが他者の詩の長所を見出す能力には長けており、ナツキとユリの二人が互いの詩の表現について口論を起こした際に、主人公がサヨリに助けを求めた場合はそれぞれの長所を挙げて仲裁する場面がある。
登場する詩
- 「親愛なるお日様へ(Dear Sunshine)」
2日目にて見せる詩。昨日書くのを忘れ、当日の朝に書いた詩。また、朝食はたまごとトーストだったという。
- 「ビン(Bottles)」
3日目にて見せる詩。モニカから色々教わったことと、最近自分の気持ちに深く向き合うようになり、その気持ちを表現して書いた詩。その出来栄えに、主人公から「本当にサヨリが書いたのか?」と驚かれていた。自分の気持ちの表現の仕方が分かり、その方が自分の気持ちがもっと分かる気がするという。
- 「平原(My Meadow)」
文化祭での発表会に向けて、3日目の朗読の練習に選んだ詩。サヨリ本人のようにふらふらとしながらも元気な感じではなく、穏やかでいて、ほろ苦い詩。
余談
サヨリの部屋にあるエアコン
(エアコンは上のイラストの左上あたり)
本作では訳あって、サヨリの部屋にお邪魔する機会があるのだが、その部屋にあるエアコンが小さすぎることで話題になり、そのエアコンがニコニコ大百科で一つの記事にされるほどネタにされていた。ちなみに大百科ではこの小さいエアコンの謎を盛大に考察している欄も存在する。
関連タグ
DokiDokiLiteratureClub! ドキドキ文芸部Team_Salvato ヒロイン
Monika(DDLC) Natsuki(DDLC) Yuri(DDLC)
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ここからはネタバレが含まれています。
とてつもなくセンシティブな内容のため、閲覧注意!
「(主人公名)は間違ってるよ」
「わたしには何も起こってないよ」
「わたしはずっとこんな感じだったんだよ」
文化祭間近で情緒不安定気味になり、文芸部を早退する。サヨリの異変に感づいた主人公は他の部員の手伝いの前に彼女の家に乗り込む。寝室にいたサヨリはいつものように接しようとするが、主人公はすぐにおかしいことに気づく。主人公に問い詰められるサヨリは、幼馴染の主人公にも話さなかった秘密をカミングアウトする。
「ずっと前から、わたしは重いうつ病を抱えていたの」
それは自身が重いうつ病を抱えていることだった。
学校に遅刻する理由も「いつもベッドから起き上がれる理由を見つけられない、完璧に無価値なわたしがやることなんて何もない」だったりと、病的なほどに自己肯定感が低い。自分のことを誰にも気にかけてほしくない、という思いから、「みんなを幸せにしたい」という気持ちはここから来ていると思われる。
しかし、それと同時に、他の部員たちと仲良くしているのを見ると心が槍に刺されたような気分になると話していることから、主人公に気にかけてほしくないのにも関わらず、主人公に対して恋愛感情を抱いている描写も見られる。
そのような感情が交差して自分でも理解できない心の痛みを負ってしまっている。
主人公は、サヨリがずっと抱えていた爆弾に気づけなかったことにショックを受けるも、それを受け入れた同時に彼も、サヨリのことを思っている以上に大切に思っていることを明かした。主人公は彼女を助けたい一心で、プロポーズに近い説得をするも、どうすればいいのか分からないサヨリの気持ちに強く響くことはなかった。主人公も彼女の気持ちが理解できず、モヤモヤしたまま別れ、他の部員手伝いの方に行く。
他の部員たちの手伝いが終わり、別れようとした途端、偶然にサヨリと再び出会うことになる。彼女は他の部員と主人公がどれほど仲良くしていたかを確認するために様子を見に来ていた。ここでも他の人と仲良くしていてうれしいという感情と嫉妬ともとれる苦悶的な感情が交差してしまい、
「わたしなんか消えちゃえばいいのに!」
と感情を爆発させてしまう。そこで「モニカちゃんが正しかった」と意味深な発言をする。そして、主人公のことが好きだとプロポーズをかますも、同時にそのことに異常な恐怖心を抱く。
そこで主人公がこの告白を受け入れるか、受け入れずに親友のままでいるのかどうかの選択肢を狭まれる。
「好きだ」と答えた場合
サヨリの告白を受け入れ、主人公とサヨリが抱き合っている挿絵が表示される。サヨリもおどおどしつつもそれを認め、二人の間に幼馴染以上の絆が生まれる。しかし、未だにサヨリの心情が分からない主人公は自分の選択に不安を抱えるも、彼女を幸せにするために全力を尽くすことを決意する。
「お前はずっと、俺の大切な親友だ」と答えた場合
告白を受け入れなかった主人公にサヨリは胸が張り裂けそうな気持ちになるが、「自分の罰だった」と正当化し、彼の選択を尊重するも...
「ああああぁぁぁぁああああああっっっっ!!!!」
好きだった主人公の思いを断られたことに耐えられず、泣き叫んでしまう。
そのまま別れた主人公はどうすることもできず、罪悪感を感じてしまうが、サヨリの親友として支えられるように全力を尽くすことを決意する。
どちらを選んでも主人公はサヨリを幸せにするよう、全力を尽くすことになる
...はずだったが...
ここから閲覧注意
文化祭当日、主人公はサヨリが遅刻どころが学校に来なかったことに不信感をもちつつ登校し、文芸部員たちの詩をのせたパンフレットをモニカからもらう。サヨリのページを見てみると...
わたしのあたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。あたまからでていけ。(以下略)
今まで見たことがない常軌を逸した詩に主人公は焦燥感に狩られ、サヨリの家に向かう。
だが、サヨリの家に着いた主人公の前にそこで待っていたのは...(あまりにもセンシティブすぎるため、この記事では伏せておく)
ちなみに、前述の告白の選択肢のどちらを選んでも同じ結果になってしまう。「俺たちの恋活はこれからだ!」といわんばかりだった雰囲気が一気に壊れ、自責の念に駆られる主人公をバックにゲームが終了する。
そのまま何事もなかったようにゲームが再開するが、二周目からはサヨリ自体が消えてしまい、ユリが副部長という設定になる。しかしここからゲームが狂い始め、他の部員たちもバグに蝕まれていくため、プレイヤーにとってはそれどころではない
これまでは不穏であるが、まだ恋愛ゲームとしてギリギリ受け入れられる範囲であったのだが、問題のシーンの強烈さ、そこからゲームが狂っていく様子を見て180度このゲームの見る目が変わったユーザーも多かろう。
ここからは更にネタバレを含んでいます。
3周目。モニカがゲームをめちゃくちゃにしたことが明らかになったので、サヨリがああなってしまったのも彼女が原因だったことが分かる。プレイヤーがモニカを消した結果、4周目ではモニカはいなくなり、部長となっている。
しかし、今度はサヨリが部長となったことでモニカと同じプログラムを操る力を手に入れ、主人公を自分のものにしようとしてしまう。
その瞬間、まだわずかに残っていたモニカの意思が主人公を守ろうとこの世界ごとすべてを消し、ゲームと共に消え去っていった。
もしもあなたがここにたどり着くまでに、文芸部員との思い出をすべて見つけ集めきっていた場合は・・・
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