概要
本来の「純喫茶」は、酒類のメニューを扱わない、一般的な喫茶店のこと。昭和初期に多くあった、夜はバーと化す「特殊喫茶」(カフェー)などと区別するための表現であった。
第二次世界大戦後、従来のカフェーはバー、クラブなどと称するようになり、現在ではこの意味での「純喫茶」はほぼ死語であるが、老舗の喫茶店の店名などに、その名残が見受けられる事もある。
俗語的用法
近年は、昔ながらのコーヒー愛好家により、昭和の純喫茶が注目を集めている。
この流れの中で、フードメニューをトースト等の軽食に絞り、ドリンクメニューはコーヒーや紅茶のみを充実させてジュース類は数点に留めるなど、喫茶を楽しむことを最重視した喫茶店が純喫茶と呼ばれるようになっている。
中には紅茶すら扱わず、何処までもコーヒーに入れ込んだコーヒー専門店さえ存在する。
また、外構や内装に注目を集めることも少なくなく(時代を彩る調度品が劣化することなく残されている数少ない業種、店舗だからである)、専門の写真集が刊行されたりもしている。