深津一成
ふかつかずなり
「点取るベシ…ピョン。」
人物
常に冷静沈着でほとんど動じる事が無く、声を荒げる事もなくコート内外で常に無表情な男。
2年時には既にスタメンであり、3年の今年はキャプテンを務める。
後輩の沢北がエースである事に不満を持たず、試合中も味方のミスを咎める事はほぼしない器の大きさを見せており、作中では冷静さを欠く野辺に声をかけた冷静さを取り戻させたり、沢北のミスは咎めないが、エースとしての自覚を持つ様に釘を刺したり、致命的なミスを犯した松本には「忘れろピョン」と声をかけるなど、コート内では積極的にコミュニケーションを取る。
変わった語尾を付けることを口癖にしており、現在は語尾に「ピョン」と付けている。ちなみに去年は「ベシ」で、それを聞いた相田弥生は「変なキャプテン」と言った(たまに間違えて「ベシ」と言ってしまうがすぐに訂正する)。
その口癖から、マッチアップした宮城に「ピョン吉」というあだ名を付けられた(宮城もプレー中に一度一矢報いた時に「ピョン」と言ったが、単行本おまけでは言い方が違うと細かい指摘をして訂正させており、わりとこだわりがある模様)。ちなみに、来年は「ピニョン」に変えようかと検討中。
プレースタイル
「同じ2点だピョン」
パスファーストで常に黒子に徹し沢北、河田を立てる堅実なゲーム運びが持ち味で、終盤では試合全体を託されるなど堂本監督からの信頼も厚いゲームメイカーである。そのパスも素人同然の河田美紀男の手元にパスカットされず、美紀男が取れる強さで寸分違わず届ける正確性と繊細さを兼ね備えている。
当然本人の得点能力も高く、確実な3Pシュートとサイズを生かしたポストアップ(ゴールを背中に向けた状態でゴール近くでポジションを取りボールを要求する動き)からの得点を得意とする多彩な得点バリエーションを持っている。
それ以上に評価されるのがディフェンスであり、2年時のインターハイでは海南の牧紳一から1対1の場面でボールを奪い取っている。作中における牧の純粋な1対1のボールロストはこのシーンのみと言えば彼の守備力の高さが窺えるだろう。
その経験からなのか牧は「相手がいけるってムードの時こそ仕事する」と神妙な顔持ちで評している。
唯一の苦手要素は宮城のような背の低い相手らしいが、オフェンスではフェイントなど多彩なテクニックとミスマッチによるポストアップとスリーポイントでオフェンスでは多大な貢献をし、ディフェンスではほぼ完封に近いプレーに終始し、宮城を最後まで翻弄した。
また、試合の流れを断ち切るためにあえてファウルするラフプレーも辞さない。作中では速攻を決めようとする宮城を背後から抱えて転ばせるファウルを行ったが、主審から「インテンショナルファウル(故意による悪質なファウルで、相手にフリースロー二本与えられた後、相手ボールからスタートする。現在は「アンスポーツマンライクファウル」と呼ばれている)」と判定されてしまう失態を起こす。
2023年に公開されたアニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」では一年生の頃から山王工業のレギュラーの座を獲得していた事が判明した。マッチアップした宮城からも「日本一のガード」と高く評価されている。